アレックスとなかなか思うよーに会ってやれない、
そーんな自分自身が不甲斐なくて、あたしは彼に代替女性を紹介してやれば
彼だって、そーんなあたしに構うことなく、
そ、こーんな冴えないあたしを何もわざわざ待ったりする必要はなく
彼自身のセックスライフを満喫することが出来るかも知れない
大好きなアレックスだからこそ、
是非とも素敵なセックスを楽しんで貰いたい！！
だからこそ、あたしは彼に全裸女性の君を紹介するLINEを送ったのね
「おつかれさん
あたし、思うのだけど、アレックスはあたしと別れて
他の女性と遊んだ方がいいのかなって思ったりしてる
あたし、今後も病気でなかなか会えそうにないし、
おまけにあたしってば、連続中イキも出来ない、
アレックスの好きなバックも痛くてしてあげられない
そーんなつまらんタイプの女だし
そこで、アレックスがあたしよりももっと
セクシーな女性に切り替えてもいいと思うのなら
黒人メンズから紹介された女性がいるのだけど、
どう思う？興味ある？
あたしのことは構わないから、素直な気持ちを教えてね
たった今、その女性の全裸写真が送られて来たの
もっと巨大なPを持っている黒人メンズと会いたいって
その彼女と会いたいのなら、
あたしとの関係はここで終わりということになるけど
連絡先を教えられると思う
どう思う？
それとも、こんな提案をして、気分を害するかな？
でも、あたし、アレックスのこと好きだから、
是非とも楽しいセックスをして欲しいのよ
たぶん、あたしではムリなのだと思う」
夕方にLINEを送って、彼からの既読が付いたのはその日の夜だったけど
既読がついたっきりで、返事はいーっさい来なかったわね
これまでは既読が付くなり直ぐに返事が来ていただけに
あたしは何とも胸騒ぎがして、プライドの高い彼を怒らせてしまったかなとか
それとも、全裸女性の君とあたしとの間でも揺れていたりするのかしらんとか
実にいろーんな思いで散り散りに気持ちも乱れがちだったわね
もしもアレックスが迷っていたとして、あたしがそこへとどめをさすかのよーに
待ったなしで、例の破壊力抜群の全裸女性の君写真を送りつけたとしたら
彼の迷いも一気に晴れるのかも知れない
だけど！！
そこはほら、自分でもちょーっとめんどい女心ってヤツ？
アレックスに一方的に代替女性を紹介しておきながら、
きっと迷ってる、彼の背中を押すかのよーには
あの、見る者全ての心を惑わす、
全裸女性の写真をいざ彼に見せるまでの勇気はないの！
あたしのバカ！！
いつもみたいに、強気で迷うことなく自分の決めた行動に突っ走れたらいいのに！
そー言えば、思い出したことがあったわ
あたしがまだいたいけだった筈の、6歳だった頃
叔父の結婚式披露宴でのことだったけど、
あたしより2歳年下のいとこの坊やの食事には
子供用のデザートがついていなかったのね
そこで、あたしは姉さん風を吹かして、
彼に自分のデザートのプリンをあげたまでは良かったのだけど
急に惜しくなって、でも返してくれとはさすがにプライドが邪魔して言えずに
あたしはそーんな渦巻く
いろーんな自分の感情に途方に暮れて
すーっかり持て余してしまい、いきなりおんおんと泣き出してしまったのね
可哀想だったのは、そのいとこの坊やよ！
彼は一体何が何だか訳が分からず、きょとんとしながらも
あたしを泣かした張本人だとして、
周囲の大人たちから問い詰められていたのだから…
あーッ！！
あたしという女は、その頃から40年以上経た今でも
何１つとして学んでいやしない、変わっていやしないということよ！！
そ、まさに三つ子の魂百までってヤツね！！
だから！！
アレックスの心はいざ知らず、あたし自身がセフレとして、
大好きなアレックスにセックスを楽しんで貰いたい、
だけど、大好きなアレックスだからこそ、どーやら誰にも渡したくないという、
そーんな厄介な女心さえもにわかに出て来たみたいで…
いつしか気が付けば、そーんな相反する２つの心のはざまで
あたし自身さえも自分の気持ちを見失ってしまっていたの…
to be continued...
