安価にプリント基板を発注しよう

「OLEDオシロスコープ」のプリント基板をオーダーして組み立ててみましたが、適当にプリント基板のデータを作ってしまったために、無信号の状態でもノイズが発生していて、このままでは使えない状態です。

色々とノイズ対策を行いましたが、ノイズを押さえることが出来ていません。
(今までのノイズ対策は、こちらのリンクをご覧ください。)

そこで、気持ちを入れ替えて、基本的なところから波形を再確認してみました。
すると、この基板ではノイズ対策が難しいと判断したので、新たなプリント基板を作るように計画を変更しました。
PCBgogo さんで安価に基板をオーダーする方法をやって見ました。
(広告です。格安基板をオーダーできる PCBgogo さんは、以下のリンクをご覧ください。)

基本的な波形の確認

基本に返って、ノイズが発生しない状態をオシロスコープで見てみます。
(ジャンクのオシロスコープなので、波形を確認する程度にしか使えませんが。)

MCU なし

電源は、ノイズのない電池にします。
ノイズ源として一番怪しいのが、電池の電圧を昇圧して +5 V にする昇圧基板です。
さらに、基板には「ATmega328P」を刺していないので、ノイズがない状態のはずです。

波形を見る前に、電圧を確認します。4.3 V 程度はあります。
このぐらいの電圧があれば、データシートを見ると「ATmega328P」は 16 MHz で動作をするはずです。

OLED の +5 V 端子で波形を見てみます。
もちろん、この状態でノイズは出ていません。

MCU あり

次に、「ATmega328P」を刺して「OLEDオシロスコープ」の入力端子部分(Pin 23)の波形を見てみます。

一番ノイズ源として怪しい昇圧回路と、次に怪しい昇圧回路を内蔵している OLED は付いていませんから、ノイズがない事を期待します。

ノイズ波形は安定しませんが、数kHz で 10 mV 程度のノイズが見えます。
「うーん、ノイズの発生源は昇圧回路ではないのかなぁ?」

確認のために、先ほどと同じように +5 V 部分を見てみます。
「?なんじゃぁ、こりゃぁ。」

周波数は 600 Hz ですが、 50 mV ほどのノイズがあります。
昇圧基板は付いてませんし、ノイズ源になるモノは「ATmega328P」だけのはずです。
その「ATmega328P」にも、ノイズ対策として電源端子付近にコンデンサがいくつか付いています。

この「OLEDオシロスコープ」は、「siliconvalley4066」さんの V402 なので、一応、「校正用パルス信号」を出力する基板の端子部分を削って、パルス信号(75 kHz)が外に出ないようにしてあります。

このままでは比較検討が出来ないので、他の方法を取ることにします。
この基板は設計が悪く、デジタル・グランドとアナログ・グランドが共通で、アナログ電源の取り回しが良くないので、新たにノイズ対策を考えた基板を作ることにします。

新しい基板を製作

新しく作る「OLEDオシロスコープ」の基板は、次の事を考えて作ってみます。

1 素人なりにノイズ対策を一番に考える。
2 複数の形式の「OLEDオシロスコープ」を、ジャンパで選択できる方法をやめる。
3 比較対象のために、「ラジオペンチ」さんと「siliconvalley4066」さんの 「OLEDオシロスコープ」2種類と「siliconvalley4066」さんの 「2チャンネルのOLEDオシロスコープ」の基板を作る
4 3種類を作ってもスペースが余るので、余白に「I2C スキャナ」の基板を作る。

それでは、KiCad で配線図を作ります。

「siliconvalley4066」さんの V402

「siliconvalley4066」さんの V402 タイプの「OLEDオシロスコープ」の配線図を作ります。
と、言っても前回作ったオーダー基板の、機種選択用のジャンパを除去するだけなので数分で出来ました。

「ラジオペンチ」さんの V300

「ラジオペンチ」さんの V300 タイプの「OLEDオシロスコープ」の配線図も、前回作った配線図を少し変更するだけなので数分で出来ました。
今回は、「ラジオペンチ」さんの回路図にあるダイオードも SMD タイプを使い基板上に実装します。

「siliconvalley4066」さんの 「2チャンネルのOLEDオシロスコープ」

「siliconvalley4066」さんの 「2チャンネルのOLEDオシロスコープ」も、比較用に作ります。
しかし、残念ながらどう頑張っても2チャンネル目の入力回路が、この基板サイズに収まらないので、1チャンネルだけを実装します。
回路的にはほとんど同じなので、こちらも数分で出来ました。

他の2種類の「オシロスコープ」は切替用のスイッチを、基板に実装したサム・スイッチで実現しましたが、4方向のスイッチでそんなに都合の良いものは見つからなかったので、「5方向タッチスイッチ」を購入しました。

「5方向タッチスイッチ」は、ケースに取り付けて配線でつなぐ予定です。

I2C スキャナの回路図

Nickelgrass さんが作った「I2C スキャナの基板」は、部品数も少なく簡単な回路なので配線図はすぐに出来ました。
一番時間がかかったのは、「USBasp」の 6 ピン端子の並び順の確認作業でした。

プリント基板データの作成

4種類の回路図が揃ったので、プリント基板データを作ります。
しかし、今回は色々と設定を変えてみたいので、別々に作って組み合わせます。

プリント基板データは、元の基板データがあるので、簡単に作ることが出来ました。
(一番下に「I2C スキャナ」の基板が2枚入りました。)
各基盤がつながっている理由は、後で解説します。

基板を安価にオーダーする

前回、色々と試してみてやり方が分かったので、今回も PCBgogo さんに基板をオーダーします。
しかし、今回は「初回限定の送料込みで $1 」では基板が作れません。
週末電子工作に使える、月の予算(お小遣い)もそれほど多くはないので、部品代などを考えると、基板のオーダー代は少しでも安価にしたいところです。

そこで、PCBgogo さんで安価にプリント基板をオーダーする方法を考えてみました。

割引クーポンの利用

他の格安基板会社でもやっていると思いますが、PCBgogo さんもオーダーした基板のレビューを記載すると割引クーポンがもらえます。
私も簡単なレビュー(評価の星と、基板が無事到着した事など)を書いて写真を送ると $10 の割引クーポンが来ました。
これを利用します。

送料を考える

PCBgogoさんでは輸送方法を7種類から選べます。(100 mm × 100mm の基板10枚の場合です。重量により価格は異なります。)

会社名必要日数価格
DHL1~2日$20
OCS2~3日$16
FedEx2~3日$32
EMS10日以上$21
HK Post15日以上$17
Chaina Post25日以上$18
ePacket15日以上$13

DHL は前回利用しましたが、荷姿はきれいで、追跡画面も非常に見やすく、北海道の自宅まで2日間で来たので、その値段に見合うサービスだと思います。
FedEx も世界的に有名な輸送会社ですが、 DHL より到着が遅くて値段が高いのでは選ぶ理由がありません。(EMSも同じです。)
他のサービスの到着に半月以上かかるのは、ちょっと待てないですね。

そこで、今回は OCS を選びます。ANAグループの国際輸送会社らしいので、大丈夫そうですが、結果は後日記事にします。

単価を下げる

PCBgogo さんでは、見積画面で色々と試したところ、100 mm × 100 mm までの基板を 10 枚以内ならば、$5 で作成できます。
配線間隔などの細かな設定はありますが、通常の電子工作の範囲内で作る基板なら大丈夫でしょう。

ところが、そのサイズ以内でも面付をすると追加料金がかかります。
また、Vカットの指定も追加料金が必要です。

どちらも、$50 ~ $60 ぐらいの金額になってしまいます。
現在は、近年にないほどの円高状態なので、送料なしで $60 、送料込みなら $80 ですから、趣味の基板を作るのに1万3千円ほど必要になるのは痛いです。

そこで、基板作成の単価を下げる方法を考えます。

「面付」とVカットは使わない

「面付」をとVカットを使うと、価格が十倍以上になってしまうので、使用しないことにします。
基板が到着したら、自分でカットしてバリ取りを行えば、1万円の節約になります。

基板に多種類を配置

「面付」は使わないと書いておきながら、多種類を配置とは?
単純に多種類のデータを配置すると「面付」になるので、いくつかのデータをつないでしまえば1枚のデータになります。
そこで、今回は、4種類・5枚分のデータを連結して、1枚の基板に配置しました。

対策結果

以上の対策を行った結果、最低価格の1枚 $5 で注文が出来ました。
総額は、
基板製造代:$5
送料:$16
カード手数料:$1
小計:$22
割引:-$10
合計:$12(1,865円)

到着後に自分でカットする手間はかかりますが、4種類・5枚分の基板が10枚で $5 、送料などをすべて込みでも 1,865円ですから、1枚分は37円程度に下がりました。
(今回は支払いにカードを使いましたが、手数料の $1 は必要でした。)

サイズは違いますが、秋月電子さんで一番よく売れているBタイプのユニバーサル基板を買っても、170円ですからオーダー基板がここまで安価に出来れば満足です。

基板が到着したら、
・「OLEDオシロスコープ」のノイズ対策
・「siliconvalley4066」さんの 「2チャンネルのOLEDオシロスコープ」の機能確認
・配送に OCS を使った場合の評価
・「I2C スキャナ」基板の組み立て
・自宅リフロー手順の記事化
・基板を切り分ける手順の記事化

など、ブログの記事にするのが忙しくなる状態になりました。(苦笑い)

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