Bing

アカホヤ2024年04月22日 07:44

アカホヤ(あかほや)は南九州の海上の鬼界カルデラの噴火で噴出した火山灰である。

概要

約5000年前に鬼界カルデラで発生した大規模火砕流噴火を鬼界アカホヤ噴火といい、その火山灰をアカホヤ(鬼界アカホヤ火山灰)という。 鬼界カルデラでは東西約20km、南北約17kmの楕円形状に海底が陥没 している。過去1万年間で世界最大規模の噴火であり、超巨大噴火であった。火砕流が起きた。

鬼界アカホヤ火山灰は大隅半島一円だけでなく,都城盆地,宮崎平野から阿蘇外輪山、本州南部・東部、四国、本州瀬戸内海沿い、および和歌山県で厚さは20 cm以上あり、朝鮮半島南部や東北地方まで分布する。

鬼界アカホヤ火山灰は、淡褐色であるが、アカホヤとは「役に立たたず、利用価値のない赤い土」という意味である。鬼界カルデラの火山噴火前には縄文人の遺跡が多数見つかっているが、噴火後は九州南部では縄文人は壊滅的な被害を受けたため 、九州では火山噴火後の縄文遺跡は非常に少なくなっている。

14C年代測定

アカホヤ”層上下の埋没腐植層試料14年代の測定を学習院大学でおこなった。アカホヤ層の噴出年代は約4,500年前から6,000年前に限定されることが分かった。九大農学部の青峰・和田は,全九州から選んだ4地点のアカホヤ層の下位の埋没腐植層の14C年代を,同じく木越研究室に依頼し、3920年前から4760年前とされた。以上の結果からみて,アカホヤ層の噴出年代は約5,000年前後で,九州,四国の冲積層(台地上の陸成層をふくめて)の,縄文前期層となることが明らかになった。

噴火年代

噴火年代は約5,000年前後と年代幅幅が大きく、特定されていない。今後は正確な年代がでる年輪年代法が使える木を探すことが課題である。年代を特定できれば、土器などの出土層の上下の年代の基準とすることができるから重要である。

参考文献

  1. 松井健(1966)「大隅半島笠野原台地の"アカホヤ"層の噴出年代日本の第四紀層の14C年代」
  2. 西影裕一(2007)「九州から飛んできた火山灰2」科学の眼 №405

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://ancient-history.asablo.jp/blog/2024/04/22/9677870/tb