なぜ京都で畳職人の修業をしたの?京都で経験した畳の仕事

なぜ京都で畳職人の修業をしたの?とお客様からよく聞かれるので、今回は京都で畳職人の修業をした理由と京都で経験した畳の仕事を紹介します。

京都で修業した畳職人について気になる方の参考になれば幸いです。

なぜ京都で畳職人の修業をしたの?

京都で畳職人の修業した理由は、畳の仕事をやるからには本気でやりたかったからです。

正直言うと、高校生の頃そこまで強い想いを持って畳職人になりたいと思っていたわけではありません。興味があることが他になかった。畳職人になりたいと思ったのはそんな適当な理由でした。

でも、畳を作ってみたいと思った時に中途半端な気持ちでやれば、きっと中途半端な畳を作ることになる。そう思い、中途半端ではなく本気で畳作りをするためにはどうしたらいいのか私なりに考えました。

その答えが、日本の伝統文化の中心地であり、日本の故郷である京都で修業すること。京都なら社寺や数奇屋造りが数多くあり、たくさんのことが学べるそう確信したのです。

京都で経験した畳の仕事

京都ではたくさんの経験させていただきました。山の上にあるお寺、30キロ〜40キロ近くある京間の藁床を担いで山を登り、下りを繰り返し、握力が限界をむかえ痙攣する経験もしたし、2畳のお茶室を任せていただいて大失敗をしてしまったこともあります。

ここではお話できないような畳の仕事も数多く経験しました。

もちろん各都道府県にもお寺や神社、お茶室の仕事は沢山あります。旅館だって飲食店だってあります。自分が経験したことのないくらいもっと大変な仕事もあるかもしれません。

ただ、京都での畳の仕事をいま思い返してみると、全て京都感があったような気がします。

京都感は誰かがブランディングしたり、マーケティングしたりしたものではありません。日本の歴史的背景から伝統文化が作り出したイメージなのでしょう。

お寺に神社、お茶室、旅館に飲食店。いや京都市内に建ち並ぶ町家でさえも京都感を覚えます。

京都で経験した畳の仕事全ては京都感と共に仕事をしていた。それは不思議な経験だったと思います。

樋口畳商店の仕事は京都感がある?

以前、お客様に言われたことがあるんです。樋口さんが作った畳は京都を感じると。最初は何を言っているのか?と思いましたが、確かに京都で修業したという料理人の料理を見るとなぜか京都を感じることがあります。

私も自分では知らない間にそうなっているのか?そう思い、新しい商品を作ろうと思った際、京都をより強くイメージして製作しました。

もし私が別の場所で修業してたら京都感は出せなかったはずです。京都という街で、京都感のある寺、神社、お茶室、旅館、飲食店、町家で畳の仕事をしたからこそ、私の仕事に乗り移ったのだと思います。

これからも京都感のイメージは大切にして、より一層お客様には喜んでもらえる畳作りをしていきたいそう思っています。

読んでいただきありがとうございました。

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