1. S&P500の最近の動き
米国株を代表するS&P500指数は、2月19日の直近高値6,144.15から3月13日には5,521.52まで約10%下落しました。
しかし、その後一旦底を打ち、3月19日には5,675.29まで回復しています。
2. 下落の要因と市場の不透明感
この下落の主な要因として、トランプ大統領の政府支出削減や関税政策による市場の不透明感が挙げられます。
これにより、投資家のリスク回避姿勢が強まりました。
3. マグニフィセント・セブンの影響
S&P500の構成銘柄の中でも特に影響を受けたのは、エヌビディアやマイクロソフトを含む「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大型ハイテク株です。
【マグニフィセント・セブンについて詳細は以下過去記事参考】
以下のグラフでは、マグニフィセント・セブン(オレンジ)とS&P500(ブルー)の1年間の値動きを比較しています。
S&P500の相場の上昇下落とも、マグニフィセント・セブンの7銘柄の影響を大きく受けているのがわかります。
(出所:ブルームバーグ)
この7銘柄はS&P500全体の時価総額の約30%を占めており、その影響力は極めて大きいです。
トランプ政権の反グローバル政策の影響で、これまで成長を牽引してきたこれらの企業の株価上昇は鈍化する可能性があります。
そのため、S&P500全体も厳しい状況が続くと予想されます。
4. バークシャー・ハサウェイの戦略と評価
こうした中、際立つ動きを見せているのがウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイです。
バークシャーは過去1〜2年にわたり、最大の投資銘柄であったアップル株を含む多くの米国株を売却し、短期米国債などに投資することでキャッシュ比率を高めています。
市場の評価はどうでしょうか?
以下のグラフを見ると、S&P500とバークシャー・ハサウェイの株価パフォーマンスの違いは明白です。
バフェットの戦略が的中したと言えるでしょう。
(出所:Google)
5. 今後の投資戦略の考察
S&P500がしばらく厳しい状況にあるからといって、すぐにS&P500を売却し、バークシャー株に乗り換えたらと言っているのではありません。
S&P500にはバークシャー株も2%弱含まれていますが、その比率は小さいため、S&P500を保有しつつバークシャー株を追加購入することで比率を高めるのも一つの方法と考えています。
これはあくまで一つの投資アイディアですので、興味があれば検討してみてください。