夫婦でゆっくり歩き遍路

遍路旅二回目の記事、長々とお付き合いありがとうございます。

今回は自宅に帰りつくまでの様子を書いていきたいと思います。

●    十番札所「切幡寺」

少し疲れを感じつつも、十番札所「切幡寺」山門にようやく到着と喜びますが、少し様子が変です。

「なんか階段があるで」と私。「えー!」と嫁。

  この時は、まだ上に見えている建物が本堂と思っていました。「あと少し頑張ろ」と言いあいながら歩を進めます。

　階段の最初に「是より三三三段」と書かれています。「よし数えながら登ろう」と、子供みたいに「一、二…」と登り始めます。途中で「あの建物まで333段なのか?」と感じ始めます。「なんか計算合わへん」。そのとおりでした。

目指した建物の前には無情にも「是より二三四段」とあります。あと2倍以上登らねばなりません。へーへー、ぜーぜー言いながら、後ろから来られるご夫婦に抜かれないよう(何故かは判りませんが、こういう時人間は闘争本能に火が付くようです。)頑張って石段を登り切りました。(こんなことで12番焼山寺に無事参拝できるのか…)

残り一キロ20分の真意はこれだったのかと納得しつつ、登ったところにあったベンチでへたり込んでいると、続いてご夫婦も登って来られました。「しんどかったですね」と言葉を交わすも、そのご夫婦は息を整えると、たちまち本堂で朗々と般若心経を唱え始められました。そのご夫婦が参拝を終えられるまで、恥ずかしくて読経が始められませんでした。

そんなこんなで、今回の遍路旅、十番札所まで無事終了です。感謝しつつ帰路に着くべく徳島駅に向かうこととします。

とはいっても、実はここから阿波川島駅までが本日最長の距離で一時間半ぐらいはかかりそうです。途中昼食をとりつつ、14:13の電車(できればもう一本前)に間に合うよう、11時40分頃切幡寺を出発します。

実はこれまで、ここかしこで「うどん亭　八幡」という看板を目にしてまいりました。どこかは忘れてしまいましたが、お寺の中でも見かけたように記憶しています。歩き始めて30分くらいでしょうか、幹線道路との交差点に出たときに、なんとお店を発見いたしました。今回の遍路旅では、まだうどんを頂いていません。これはお大師様のお導きと、お店の中に吸い込まれていきました。

が、５分後、すごすごと店を後にすることとなりました。何故なのか。節約家の私としては、本日の昼食には、この度の特典であるクーポンの利用が不可欠だったのです。なのに、使えなかったのです。徳島割が。

一旦、昼食ムードになってしまった私たち。何故か、足が重く重くなってまいります。なんだか嫁も恨めしそうです(私としては心の中で謝りつつ、クーポンのせいだとも嘯いておりました。)。

そんな私たちに救いの手が。

　そうです。お遍路さんのための休憩所が出現したのです。ホントありがたかったです。しかも自販機まで設置されていました。ここで温かい缶コーヒーとともに家から持参していたパンを少々頂き、小休止できました。

なんとか息を吹き返し、阿波川島駅へ向かいます。途中、農地の広がる吉野川の中州(と言っても畑が一面広がっていて最初は中州とは思いませんでした。)を横切りつつ、

こんな沈下橋を渡ります。

吉野川を渡りきると間もなく

こんなお城が見えてまいります。今回は寄っていく余裕が時間的にも体力的にもなかったのですが、次回、可能なら行ってまいりたいと思ってます。

   そして、ようやく阿波川島駅到着です。

ここで、私にピンチ到来。切幡寺出発前、いつも通りありがたくトイレを借用してまいりましたが、もうそろそろです。きっと駅にはトイレがあるものと到着を心待ちにしていました。ところが、世の中にはトイレのない駅があったのです。隅から隅まで、目を皿のようにして探したのですが、ないのです。「どっか隅っこで」とも思いましたが、「そうだ!電車に確かトイレがついていた」と思い出し、何とか緊急避難行為は踏みとどまりました。

予定より一本前の13:43発の電車に無事乗り、そして何より無事ことを済ませ、心の安寧を取り戻します。人間、生理的な現象が満たされることが何よりと実感です。そして、次に二人がしたことは、徳島駅周辺で「徳島割」の使える店をググることです。候補は一杯。迷いに迷って、その中から我々がチョイスしたのは、「だいきちカレー」という徳島カレーのお店です。ネットで見てもなかなか有名なようです。「よーし」と気合(?)を入れましたが、よく見ると本日定休日の模様。ガックリです。

でももう口がカレーになっています。もう止められません。徳島駅に到着するや、二人で駅前のココイチに一目散に向かうのでした。クーポンの威力を最大限生かし「阿波尾鶏の塩から揚げカレー」になんと「すだちタルタル」まで添えて、心行くまで食しました。

その後、前回同様、スイートポテトを子供たちの土産にゲット。クーポンを使い切り、思い残すことなく、曰くのクレメント駐車場へ向かいます。当然のことながら、正規の料金を支払い出庫します(泣)。

この時点で残充電量53%となっていたので、EV編で書いた通り、この後、予定外の給電を徳島市内のディーラーで行います。81%まで回復しましたが、もう一回給電が必要です。宝塚北か淡河と考えていましたが、カレーを急いで食べたせいか、腹具合が怪しくなってきたので、トイレ休憩も兼ねて、淡路島南で給電しました。

明石海峡大橋を渡るころには、すっかり暗くなっていました。

そして、20時前に無事帰宅。残充電量は16%とギリギリ、電費は7.2km/kwhと何とか想定は上回りました。

皆様、長々お付き合いいただきありがとうございました。

次回、２回目の遍路旅最後の投稿として、経費の精算と次回予定を書ければと思っています。また、見てくださいね。