肺魚は繭を作り休眠

ハイギョ(肺魚)の特徴は文字通り魚であるにも関わらず肺で呼吸できる魚です。

肺魚ハイギョ?

肺魚は他の魚類と同様に鰓を持ちますが、幼体は成長に伴ってが発達します。成長すると酸素の取り込みは肺に依存するようになり、数時間ごとに息継ぎで水面に上がる必要があります。その時に魚食性の大型鳥類に狙われ食べられてしまうことがあります。

肺魚は肺で呼吸ができる

水が枯れても夏眠できる

その一方、呼吸を水に依存しないため、アフリカの肺魚は乾期に水が干れても、次の雨期まで地中で「夏眠」と呼ばれる休眠状態で過ごすことが可能です。この夏眠の能力により、雨期に水没する氾濫平原でも生活できます。アフリカハイギョが夏眠する時は、地中で粘液と泥からなる被膜に包まった繭の状態となり雨季を待ちます。それで「雨の日に、日干しレンガの家の壁からハイギョが出た」という話があります。

乾期で水が枯れても繭の形で次の雨季まで休眠する

肺魚とシーラカンスは同じ仲間

肺魚は乾季がある地域に生息して、現在は南米、アフリカ、オーストラリアの3大陸に計6種の肺魚の生息が確認されています。4億年前から生息しいますので化石種では淡水産・海水産を合わせると約64属280種が確認され、肺魚は古代の方が繁栄していました。

硬骨魚は肉鰭類(にくきるい)と条鰭類(じょうきるい)の2系統あり、肺魚は肉鰭類に分類され、ハイギョはシーラカンス同じで仲間。肉鰭魚は魚の仲間でありながら、そのヒレ(鰭)が肉質になっている生物をまとめた呼び名です。

シーラカンスは鰭ヒレ)が肉質になっている

https://www.mitell-a.com/429/ シーラカンス

食性

肺魚の歯は板状で「歯板」と呼ばれます。これは複数の歯と顎の骨の結合したもので貝殻も砕く頑丈なものです。肺魚は獲物を噛み砕きながら口から出し、唾液とともに吸い込む変わった習性を持ちます。

肺魚はカエル、タニシ、小魚、エビなどの動物質を中心に捕食。

肺魚の歯板は頑丈で化石に残りやすいため、歯板のみで記載されている絶滅種もあります。

ハイギョの食道には多少の膨大部はあるものの、発達した胃がないので、獲物をじっくりと噛み砕きます。

肺魚の生活スタイルは

肺魚は魚ですが、犬や猫と同じように肺呼吸もすることができる。
呼吸を肺呼吸に依存しているため、水中に長くいると窒息死してしまう。
シーラーカンスと同様に「生きた化石」とも呼ばれ、4億年前から存在していた。

乾期になると粘膜と泥をまとった状態で眠り(夏眠)休眠することができる。

生きた化石でも観賞用として飼育することが可能で、飼育下ではおおよそ10年~20年

魚類の分類

無顎類(むがくるい)        ヤツメウナギ、サカバンバスピス

板皮類(ばんぴるい)        ダンクルオステウス

棘魚類(きょくぎょるい)    クリマウティウス

軟骨魚類(なんこつるい)    サメ、エイ

硬骨魚類(こうこつ)        条鰭類(じょうきるい)   マグロ、タイ

            肉鰭類(にくきるい)   シーラーカンス、肺魚


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