あのラブラドールレトリーバー | Silent Woods

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朝は、庭の木でささやき合うくスズメの鳴き声で目覚める。一羽か二羽、三羽だろうか。そんな

 

木の下に14年共にいた僕の犬が眠っている。名前はリッチー。黒のラブラドールレトリーバー

 

だ。うちにやって来た時、生まれて2週間程だったが兄弟が5匹いて、その中でも一番元気な雄

 

の末っ子だった。家に入るなり寝転んでうたた寝していた僕の顔を執拗に舐めて、僕へ挨拶をし

 

た。リッチーの存在が無くなって8年経つんだなあ。

 

 

 

 

 

ーSHAKATAKー      ♪ ABOVE   THE   CLOUDS 

 

 

 

 

 

彼はとにかく愛嬌があってよく食べる。それに無駄に吠える事が余りなかった。散歩に行く時は

 

自分の体を命一杯高くジャンプし、喜びを表現していた。僕はいつもその姿が彼らしくて好きだ

 

った。散歩中、他の犬と出会うと我関せずだったが、その時僕の顔を必ず見ていた。僕を見定め

 

ている様に。僕とリッチーの関係はまさしく男付き合いそのもので、気を遣わずベタベタしてい

 

なかったし、お互いにオス同士なんだという協調性があった様な気がする。

 

しつけはしていたが、すぐ遊びたがるのでなかなか難しい場面もあった。だが、さすがと思わせ

 

る瞬間もあった。彼の兄弟達には盲導犬の訓練を受けている者もいたから。

 

 

 

 

 

 

病気になる事もあった。そんな時はどう接するべきかを学んだ。そう静かに傍にいてやるのだ。

 

犬の素晴らしい特徴のひとつは人の気持ちを読み取る事が出来るという場合がある事。リッチー

 

の場合は特にそれが優れていた。ラブラドールレトリーバーは非常に我慢強い犬でもある。

 

犬の素晴らしさに気づかされたのはリッチーとの出会いだった。

 

 

 

 

 

人間と犬との関係はとても古く、色々な歴史がある。ペットで犬を飼っている方も多い。

 

僕がリッチーと出会った事は運命だろう。偶然とは思わない。あの日亡くなる最後が今でも忘れ

 

られない。苦しんでいた姿も覚えているが、目から生が遠のいてゆくこの世での最後。僕と母が

 

埋葬した。今は無理だが、いずれまた犬を飼えるなら飼ってみたいと思っている。生きているも

 

のへ愛情を注ぎたいのだ。  2023年3月7日 リッチーを偲んで。

 

 

 

ではまた ありがとう・・・