僕に音楽の大きな指針を与えてくださった、恩師のお一人 藤井一興先生がご逝去されて2ヶ月が経ちました。

が、
…未だにその大きなショックから立ち直れず、何だかボーッとしてしまう日々。。



(まさに神が降臨していたメシアン演奏会後、先生と門下生で🎹📷)



「かわいい曲!」
いつかのレッスンで、ただ一言ベートーヴェンのソナタ第10番を真っ先にそう評されたことを思い出す。
(‥全く語弊を恐れずに言えば、恐らく彼は僕がこれまでの人生で出会った全ての人の中で、最も複雑で優秀な頭脳の持ち主の一人でした)

いつも音楽と作曲家・作品への純粋な愛情 & リスペクトに溢れていた先生🎹

またある時には、
「新しく完成したから、これ発売前に聴いてみて」
と、ご自身の出来立てホヤホヤCDをくださったこともありました🙏

演奏家としての圧倒的なカリスマは勿論、実はとてもフランクでとにかく暖かく優しい先生でした。


僕が彼のレッスンを学生として毎週コンスタントに受けられたのは、大学院を修了後の20代後半、僅か1年間ほどではあったものの、彼に直接ピアノのご指導を受けられたことは紛れもなく僕にとって大きな財産。
(文字通り: 秘められた計り知れない音楽の大宇宙 & 信じられないレベルでの耳作り[音色の無限のパレット]の可能性を、舞台・レッスン室ともに示してくださいました)

“…いつかまた演奏を聴いてもらいたい”
それがたしかな励みになってたなぁ。

これからも前を向いてしっかり頑張らねば‥
との決意を新たに🔥


R.I.P
ご冥福をお祈りします。



※こぼれ話ですが、
①彼が音楽(作品)の可能性を語る時、
それはまるで複数の次元を跨ぎ、また時に音楽に留まらないあらゆる方面へと様々な話が飛躍してはまた戻り、かと思えばいつの間にか全てが有機的に繋がり、音楽演奏の新しい扉を導く=あの話もこの話もいつの間にか繋がってくる‥
というようなことが、レッスン中にも度々ありました。
(よくついていけなくなっていた俺...笑)

.

②また、彼は日常の予定を手帳などにメモしたりしません。
ぜーんぶ頭に入っておられました‥