ネパールの結婚年齢と性行為年齢や婚前交渉の有無について。

ネパール人の結婚

ネパールの法律では結婚年齢は20歳と定められています。しかし、親の合意があれば18歳から結婚することが可能となっています。次に結婚はしなくとも男女が好きあってデートをする場合、性行為をしても良い年齢は16歳となっています。日本では最近まで16歳以上で結婚ができ、改正後は18歳以上で結婚ができるようになっている点を考えれば、特にネパールだけが若い結婚を許容しているわけでもないことが分かると思います。

なお、ネパールでは女性が若くして結婚させられるという話が強調されていますが、自ら進んで早いうちに結婚する女性が大勢いるのも事実です。最近では女性は速く結婚してはいけないという風潮も強まっていますが、本人もそう言いつつ望めば途端に結婚するケースを何度も見てきました。

また、信仰心の強いネパールでは寺院で結婚することは婚姻届けをすることよりも依然として重要視されており、昔は十代半ばで寺院や家でヒンズーの結婚儀式をすればそれで婚姻関係を結んだことになっていたため、今でもその風習に乗っ取って挙式を済ませるだけの人が多くいます。そして、若い男女が好き逢って駆け落ちし、もしヒンズー教の司祭立ち合いの結婚儀式をしてしまっていたなら結婚として認められてきた現実があります。

昨今、婚姻の届け出をする人がようやく増えてきた理由としては、海外に出稼ぎに行く人が増加し、後に親族を呼び寄せる時の証明になる点や、婚姻届けをしていれば死んだ配偶者が何らかの恩給を受給する対象であった場合、残された方は婚姻届けを根拠に示さなければならないことが徹底され認知されてきたからです。

若者の交際に関しては現在のネパールではかなり自由に行われており、必ずしも女性が無理強いされているのではなく、普通の国と同じように、女性も男性も、付き合いたい相手と普通に付き合うというオープンな関係も増加しています。実際にネパールに行くと分かると思いますが、人々は優しく、女性は非常に大事にされ伸び伸びと生きていますし、むしろ男性は女性の言うことを良く聞いています。

ところで、ネパールでは婚前交渉はしないという伝統がありますが、私の友人女性の一人は大学まで出た知的な女性で、7年以上付き合っている親密なボーイフレンドもいましたが未婚でした。もちろんそれは結婚前提だと思いますが、そのケースでは婚前交渉に抵抗がなかったのだということが言えます。或いはビジネスを経営する知人男性はジャートも違うガールフレンドと数年以上付き合っていました。彼は最終的には結婚しましたが、つまり伝統の通り婚前交渉をしない人がいる一方で、諸外国と同じように結婚にこだわらず交際する人々も増えてきていると言えます。