20ヶ月目の日記2 イタリア

NHSで働き始めてからは誕生日に少し遠方への旅行をすることにしている。去年はコーンウォールで、今年はイタリアだった。ミラノ(は飛行機のためでほとんど観光せず)、ボローニャ、フィレンツェ、ヴェネチアを10日間かけて回った。

4月は雨が多くてちょっとどうかな、とイタリア人の友人には言われていたが、私の旅程では晴れが8割、雨が2割ほどで、ヴェネチアではイギリスの夏のような気候で、とても快適に過ごせた。

各都市間は電車で移動した。電車は快適だった。友人に、長距離電車は早めに予約しておいた方が良い、と聞いていたので、電車とAirBnBだけ事前に予約して、あとは直前に決める感じで旅行に行った。なので、ミラノやフィレンツェなど人気の都市では美術館に入るのに予約が必要(予約がないのにどうしても観たいなら、長蛇の列に我慢して加わるか、割高の非正規団体から購入することになる)だと知ったのが直前で、正規より少し高いチケットも何枚か買うことになった。この辺りの情報は日本語で調べると出てくるのだが、イギリスのガイドブックには何も言及がなく、日本のサイトは親切だなあと思った。トイレが綺麗かどうかも言及してあるところもとても日本のサイトらしい。

ミラノ

スリが心配だったのだがイギリスと同じ感じで心配要らなかった。空港から降りてすぐの地下鉄のエスカレーターで、右側に立っていると左側(歩いて登る人用)に私を挟むようにして立ち止まった怪しい二人組がいたが、それ以降は怪しい人も見かけなかったし怖い思いもしなかった。

イギリスのガイドブックに「旅行者はカジュアルな格好をしていることが多いが、地元民は少しおしゃれしているのが普通なので、スリ対策に少しおしゃれをすると良い」みたいなアドバイスがあったのだが、地元民と思われる人もカジュアルな格好の人が多かったように思う。時々、目を見張るほどおしゃれな男性が歩いていた(ピシッとした色物のスーツ、ブランドものに疎い私にも一目で高級品だとわかるおしゃれな靴、同じく高級そうな腕時計、髪型はオールバック、の男性たちが颯爽と歩いている)。おしゃれな女性はイギリスを含めどこの国にもいるけれど、ここまでキメた男性はなかなか見かけないので、ミラノだなあと思った。

飛行機の都合でミラノに着いただけであまり時間がなく観光はしていない。友人からたくさんおすすめのレストランやバーを聞いていたけれど全然行けなかった。最後の晩餐を見たかったのだが、それもチケットを事前に買っておらず見られなかった。

ボローニャ

少し田舎の観光地という感じ。ミラノより時間の流れが穏やかだと感じた。

行って良かったところ:

  1. Santuario Madonna di San Luca
    • 山の上にある教会で、頂上まで続く長い回廊を歩く。
  2. A.C. Vecchietti
    • 高級文房具のお店。眺めるだけで楽しい。店主のおじさんがいい人で、私の拙いイタリア語に付き合ってくれた。
  3. Via Pescherie Vecchie
    • 狭い通りにバーや生鮮食品のお店が所狭しと並んでいる。ボローニャの中心、Piazza Maggioreに接続している通り。
  4. Saràvino
    • タケさんという日本人の店員さんがいた。名札とアクセントから日本人に違いないと思って話しかけたらやっぱりそうで、久しぶりに日本語が話せて楽しかった。ボローニャに駐在でくる人たちもよく利用しているお店らしい。Saràvinoのあるこの通りは、地元の人が飲みに行く通りのようなので、ボローニャにきたらぜひこの辺にも飲みに行ってほしい。(3のVia Pescherie Vecchieは観光客が多いそう。)
  5. Senza Nome
    • 聴覚障害者である店長が聴覚障害者としてイタリアで初めて作ったバーなのだそう。壁に吊られている飲み物のチケットを渡してお金を払うシステムだった。Saràvinoの通りにある。とても気に入ったのでTagliatelleのTシャツまで買ってしまった。飲み物やパスタの種類にまで手話があるとは知らなくて、雰囲気が良かったのはもちろんのこと、そういう知らない世界が少し覗けたという点でたまたま通りかかって良かった。
  6. Ahimè
    • 季節の野菜を使ったイタリア料理のお店。イタリア料理だけれどベジタリアン料理が多い。多分この旅行中に食べたものの中で一番美味しい料理が振る舞われた。

他にもかわいいカフェやpasticcerieにちょこちょこ寄って紅茶を飲んだり甘いものを食べたりしたのだが、名前は覚えていない。

Santuario Madonna di San Luca

イタリアは全体的に(よほど観光地の中心に行かない限り)カフェやバーが安くて、カフェ巡りや Bar crawlが気兼ねなく楽しめた。

この宮崎駿や彼の作品についての本は結構どの本屋さんでも平積みまたはウィンドウに配置されていた。一番左の本は簡単すぎで、中央奥のは難しすぎたが、中央の本は私にちょうど良いくらいの難易度だったので買ってしまった。本屋さんの袋に印字されていた格言が素敵なので見てほしい:Nessuno è mai solo con un libro in mano. (Roberto Robersi). Leggere libri è il gioco più bello che l’umanità abbia inventato. (Wislawa Szymborska).
Senza Nomeのチケット

<<The most important thing in the world is knowing how to be self-sufficient>>

フィレンツェ

どこよりも観光客が多かったように感じた。イギリス英語もよく耳にした。

半日の無料ツアー(チップ要)に参加して、建物にまつわる歴史を聞けた日が一番楽しかった。

ツアーガイドに聞いた本物のジェラートの選び方:
1.ジェラテリアとして存在している(カフェ併設ではない)
2.アイスクリームのガラスが店の外に面していない(本物のジェラートは溶けやすいので、外側に面しているとすぐに溶けてしまう)
3.アイスクリームがもりもりにディスプレイされてない(本物のジェラートは溶けやすいので、もりもりにディスプレイされるとすぐに溶けてしまう)
4.ピスタチオが緑すぎず、やや茶色をしている
5.冷凍庫から出すとすぐ溶ける

カフェではインド訛りの強い英語を話す人が店員さんとのコミュニケーションに苦労していたので通訳してあげて、自分の拙いイタリア語でも通訳できるレベルなのかと少し嬉しかった。インド訛りの英語が懐かしく感じた。

  1. Academica Gallery
  2. Uffizi Gallery
  3. Museo Galileo

ヴェネツィア

今回の旅行で訪れた4都市の中で一番気に入ったのがヴェネツィアだった。去年の誕生日にコーンウォールに行った時に思い出したけれど私は海がすごく好きなので、海辺のかわいい街な上にいかにもイタリアという感じの路地が張り巡らされた風景にどれだけ歩いても飽きなかった。ヴェネツィアでも半日のツアーに参加した。

  1. sullaluna libreria & bistrot
    • 絵本が読めるバー
  2. Vino Vero
    • 占い師みたいな風貌の店員さんに今日の気分を答えると、気分に合わせておすすめのワインを選んでくれるバー
  3. Codex Venezia
    • 日系ブラジル人で、20代の頃にイタリアに来たという画家のおじさんがやっているお店。私は小さなじゃばら折りの似顔絵集を買った。
  4. Osteria Giorgione da MASA
    • ヴェネツィアの食材を使って和食を作っているお店
  5. El Sbarlefo
    • 揚げ物が美味しいバー
  6. Squero di San Trovaso
    • 造船場
  7. Ponte dell’Accademia
    • コンテストで優勝した橋を作り始めるまでの間仮設でたった20日ほどで作られた木の橋だが、あまりに美しいのでそのまま使用されているそう。
  8. Scala Contarini del Bovolo
    • ヴェネツィアを一望できる展望台
  9. Ss Giovanni e Paolo Hospital – Museum of Pathological Anatomy
    • 病院に併設されたヴェネツィアの医学史博物館
  10. Murano, Burano – 本島から船で行ける小さな島

イタリアの長距離列車はどれも快適だった

犬の写真を撮らせてください/犬を撫でてもいいですか、というと大抵の飼い主は笑顔で承諾してくれた上に、犬の名前や年齢や健康状態や誕生日について教えてくれる。犬をきっかけに地元の人たち(や同じく旅行中の人たち)とイタリア語で話すのも今回の旅行の楽しみの一つだった。

猫がいるのが売りの本屋さんなのに猫はいなかった

NO WAY – STRADA CHIUSA が(英語が間違っていて)かわいい

絵本を読みながらお酒が飲めるバー

この絵本は100%読めて嬉しかった

これは80%くらい

これは難しすぎて読めなかった。マルコポーロの話。
語彙の勉強になるので買おうかものすごく迷って別のにした絵本。

とても語彙の勉強になる手の本
これを見て、そういえばパチニ小体ってイタリア人の名前ぽいなと思い調べたらパチニ先生はやはりイタリア人だった。

このへんはものすごく混んでいたのだが、中心を少し外れると全く問題なかった。

ヴェネツィアは車が入れないので、消防船、警察船、貨物船などあらゆる車の船バージョンが存在していて、旅行中は霊柩船も見かけた。

イギリスではオックスフォードとバースに(他にもあるのかもしれない)この橋に着想を得た橋がある

Author: しら雲

An expert of the apricot grove

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