トヨタの正社員試験について解説!元シニア期間工が実体験を暴露します!

どうも、FIRE期間工です。

正直、これは今まで公開すべきかどうか悩んでいたんですが、僕と同じようにトヨタの正社員試験を受けようと考えている期間工の為になればと思い、やはり公開することにしました。

初めに言っておきますが、これは僕が実際に行動して得た体験談です。

中には衝撃的な情報も含まれていますので、特にトヨタの社員を目指している方は心して閲覧頂くようお願いします。

また、この記事が公開されてから急に更新が止まったなら、僕はトヨタに消されたと思って下さい。

目次

シニア期間工になり、正社員試験の話しが来た

トヨタ期間工になって早1年。

ついにシニア期間工となった僕は、組長から「正社員試験」の案内を受けた。

試験を受けるにあたっての条件はこうだ。

  • シニア期間工であること。
  • 職場の上司(組長)からの推薦を得ること。

正直、正社員には興味がなかった。

なぜならトヨタ期間工に応募した理由が、「金を貯めて、会社員という働き方を辞めるため」だったからだ。

だから一着しかないリクルートスーツは、岩手の実家のクローゼットに置きっぱなしになっていた。

それに、こんな辛い仕事をこれから延々と続けなきゃいけないなんて地獄でしかない。

絶対に社員になんかなりたくない。

組長

どうするんだ?試験受けるのか?

わい

……はい、受けてみます。

アホ。

気が弱くてコミュ障の僕は、「受けません!」とキッパリと言い切ることができず、流れで「受けます…」と答えてしまった。

でも心のどこかで、「トヨタの正社員になれれば勝ち組だよな」という淡い気持ちもあった。

おそらくその気持ちが、キッパリと断ることができなかった要因であった気がする。

かと言って、「やっぱり受けません!」と訂正しにいくのも億劫で、「試しに受けるだけ受けてみるか…」と僕は思い至った。

勉強と面接対策の日々

トヨタの正社員試験を受けるにあたって、避けては通れない難題が2つある。

  • 筆記試験
  • 集団面接

この2つをクリアし、晴れて人事のお墨付きが得られれば、合格おめでとうとなる。

だが1つ注意しておくと、これに受かったからといって、すぐに正社員登用とはならない。

あくまでも「準社員」となるだけで、そこから後日、課長との面談をクリアすることで晴れて「正社員登用」となる。

つまり、正しいステップはこうだ。

STEP
1年働いてシニア期間工となる。
STEP
上司の推薦をもらう。
STEP
筆記試験・集団面接を受けて合格する。
STEP
課長の面談をクリアする。
STEP
トヨタの正社員となる。

いったいどれだけハードルを超えさせれば気が済むのだろうか。

たかだ社員になるぐらいで。

ちなみに、筆記試験というのは「SPI」と言われるものだ。

マークシートに鉛筆でグリグリ塗りつぶす形式で、「国語・数学」の2教科で受ける。

僕は休みの日に書店に向かい、SPIの書籍を実費で2冊ほど買って、空いた時間を見つけてはテスト勉強に明け暮れた。

そしてそれと併せて、面接対策も同時にこなした。

事前に聞かれることはだいたいこんな感じ、と組長からを渡されていたので、それにバッチリ答えられるように最適な答えを考え、フル暗記し、自己PRでは他の人と差別化も図れるような内容も考えた。

そしてある日、組長からこう打診された。

組長

模擬面接があるんだが、受けるか?

模擬面接で言われた衝撃的な一言

わい

……はい、受けます。

どうせ「受けない」っていう選択肢なんてないでしょうに。

そう答えた瞬間、「あ、そう、やる気ないのね。」ってなっちゃうんでしょ?

忠誠心アピールってやつ?

受けます受けます。

ほんとは嫌だけど。

で、迎えた模擬面接当日。

一応言っておくがこれ、ライン稼働後の業務終了後だからね?

ヘトヘトで頭回らない中、模擬面接に臨みました。

そこで言われた衝撃的な一言。

「トヨタの社員試験だけど、1回目は受からないようになってる。」

は?

なにそれ?

僕の他にも2人一緒に模擬面接を受けていたが、僕以外も皆固まってた。

面食らうってこういうことをいうのかね。

でもそうは言っても、「1発目で受かった」って話しもネットで聞くし、それに僕の組でも1発目で受かってる人は実際にいた。

それに面接で必死にアピールすれば、絶対に受からないとは言い切れないんじゃないの?

「1回目では受からない」ってわざわざ言うのも、その程度で諦めるやつを事前にふるい落とすための作戦なんじゃないの?

僕はその衝撃的な一言を半ば無視した。

だって今までやってきた勉強とか、面接対策とかも、全てが無駄になっちゃうから。

こうなったらやれるだけやってみよう。

ちなみに余談だが、「自己PRでは、将来は組長になりたいですって嘘でもいいから言え!」とも言われた。

会社のトップが「終身雇用は維持できない」ってはっきり言い切っちゃってるのに、一体何を言ってるんだ?

別に中間管理職なんかなりたくないんだけど。

これが大人の事情ってやつか。

そして迎えた試験当日

実家からスーツを郵送してもらい、それに着替えた僕は朝の6時に寮を出た。

ちなみにこの日はなんと「日曜日」

当然、次の日が振替休日になるわけでもなく、いつも通りの出勤である。

特休にしろよ。

ブツブツ文句を言いながら、寮のバス停でバスに乗り込み、試験会場へと向かった。

30分かけて会場に到着し、中に入ってみると、やはり全員スーツだった。

「作業着でも可」となっていたが、さすがに作業着のやつは一人もいなかっ………いるわ。

1人だけいた、作業着。

すげー浮いてる。

鋼の心臓かよ。

これから試験受けようと考えてる人、応募要項の「作業着可」には騙されるな。

大恥かくぞ。

筆記試験

お偉いさんの堅苦しい挨拶を終え、まずは筆記試験が始まった。

先にも書いたが、内容は「国語・数学」の2教科だ。

はっきり言ってすごい難しかった。

ほんとに一般常識かこれ?

そして何より、全くと言っていいほど時間が足りない。

結構ハイスピードで解いたつもりだったが、それでも最終問題まで間に合わなかった。

中には速読できなきゃ解けないような、明らかな時間稼ぎも含まれてて、普段から本を読まない人は全滅だっただろう。

面接

面接は、1グループ5人ずつで受ける集団面接だった。

それに対し、面接官は2人。

やはり事前に言われていた通り、面接は「挙手制」だった。

つまり、面接官がお題を提示して、それに対して答えられる奴が挙手をして、早い者勝ちで答えていくって形式だ。

警察学校みたい。気持ちわる。

でも根っからの負けず嫌いの僕は、いち早く手を挙げた。

ぶっちゃけ、どうしても社員になりたいって気持ちよりも、こいつらに負けたくないって気持ちの方が強かった。

趣旨ずれてね?

そして中には、催促されてもなかなか挙手しようとしない奴もいた。

もう一人の面接官を観察していたら、そいつをチラ見した後、手元のシートに何かを書き込んでいた。

やっぱり、どれだけ早く挙手できているかも採点基準になっているようだ。

そりゃ当たりまえだよな。

「挙手しない → やる気ない・事前対策してない奴」ってことだからね。

ていうか、試験を受ける以上、事前対策ぐらいしとけよ普通。

半ば声を枯らしながら必死にアピールし、これと言ってコケもしなかった僕は、面接も無事に終え、試験会場を後にした。

クタクタでヘトヘトになった日曜日だった。

試験の結果は?

結論から言うと、不合格だ。

正直受かりはしないだろうなとは思っていた。

模擬面接でも、面接役を担当した人が「1回目では受からない」と言っていた。

でも、あれほど試験対策もして、面接では声を枯らしてまで必死にアピールしたのになぜ不合格なのか。

試験結果を伝えに来てくれた工長に、不合格になった理由を聞いてみた。

そして言われた一言。

工長

1回目では受からないようになってる

その瞬間、僕の中で何かがキレた音がした。

わい

そんなの八百長じゃないですかっ!!!

考えるより前に、口に出してしまっていた。

言わずにはいられなかった。

いや、その時点でもう、ここの社員になるという気持ちが完全に潰えたからこそ、出た言葉だったのかもしれない。

そんな僕に対して、いつも優しくて人のいい工長は、こう弁明した。

工長

以前、期間工を大量に社員登用したことがあったんだが、その中で不祥事を起こす人もたくさん出たもんで。
それで1回目では受からないようになってるもんで。

そんなの体のいい言い訳だ。

じゃあ、社員試験なんてやる必要ないじゃん。

いったい何のための試験なんだよ。

もし「たった数分間だけの面接じゃ、その人がどういう人間か判断できないからね」って言い訳するのなら、じゃあ面接なんかやらなきゃいい。

それにそんな不祥事を起こす人間を採用しちまったのは、人事部側のミスでもある。

つまり会社側の責任とも言える。

いったい俺たちが何したっていうんだ?

1年以上も社員と変わらない仕事をこなして、今まで無遅刻・無欠勤で真面目に働いてきたんだぞ?

僕の中で、会社員という働き方が完全に崩壊した瞬間だった。

それでも1発目で合格した人はいる

そうは言っても、1発目で合格した人も確かにいる。

実際、僕がいた組の中でも2人いた。

でもこの2人の存在も、僕の中で会社に対する不信感を強める要因だった。

まず一人は、その人の父親は「トヨタの工長」だったという話し。

そしてもう一人は、遅刻や不具合を繰り返し、同僚に借金までしてるダメ人間。

前者はまだいい。

真面目で優秀な人だったし、仮にコネだったとしても、社員になれるだけの裁量がその人にはあった。

だが後者はどうだ?

期間工の中には遅刻も休みもせず、社員以上に真面目に働いている人がいる一方、そういったダメ人間でも1発合格してしまっているという現実。

もう意味が分からない。

「運」という一言だけで片付けるには、あまりにも不条理すぎる。

だがこの経験を通じて、僕の中で1つだけよりはっきりしたことがある。それは、

「やっぱり会社員はクソゲー」だということだ。

2回目で合格した人もいる

ここまで散々こき下ろす内容を書いてきたが、安心してほしい。

僕と同じように1回目で落ちた同僚の中に、2回目も受けて無事合格となった人もいる。

しかも2人だ。

その2人は僕と同じ組の同僚だったんだが、当然コネなんてないし、僕と同じぐらいと言ったら失礼かもしれないが、無遅刻・無欠勤で非常に勤勉だ。

もしかしたら、1回目で不合格としているのは先にも書いた通り、会社のふるい落としなのかもしれない。

2回目も受けて、そこで初めて社員登用の門が開かれるのかもしれない。

だから「どうしてもトヨタの社員になりたいんだ!」という方は、2回目までを視野に入れて挑めば、きっとその努力は報われることだろう。

おわりに

僕は社員になる道を諦め、満了退社という道を選んだ。

でも後悔はしていない。

あのドギツイ仕事を生涯続ける人生なんて過酷で辛すぎるだけだし、トヨタの社員になることがイコール人生幸せとは限らないと思っているからだ。

もちろんこんなの、挫折した人間の言い訳と思う人もいるだろう。

だが、トヨタでのこの経験は、僕の中で「会社員という働き方」に対して、より深い遺恨を残したのは事実だ。

「1発目で合格した」もしくは「1発目で合格した人を知っている」という人からすれば、僕の今回の記事に対しては反発心を抱くことだろう。

だが逆に、僕と同じような経験をして満了退社した人間からすれば、今回の記事は強い共感を覚えたに違いない。

つまるところ、結局はポジショントークなのだ。

裕福な家庭で育った子供はサンタさんを信じ、貧困家庭で育った子供はサンタさんを信じない。

それと同じことだ。

要するにその人の価値観は、その人が今まで辿ってきた「結果論に依存する」ってことだ。

だから僕は今までの経験を通し、一貫して「会社員はクソゲー」だと言い張ってるわけだ。

会社員という働き方を選び、それに納得して人生生きているのなら、それはそれでいい。

結局のところ、「楽しみながら会社員やってる人が最強」なのではなかろうか。

でもそういう生き方は、総じてコミュニケーション能力が高い人が選べる働き方ではないかとも思う。

僕のように人間関係に苦痛を感じるタイプの人間は、会社員という生き方はとても辛く厳しい茨の道であると、そう思わざるを得ない。

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