【映画】最終戦のアクションだけ惜しすぎる…! デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳 感想

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デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

製作国

アメリカ

監督
クリスチャン・セスマ
脚本
チャド・ロー
ガリー・チャールズ
出演者
フランク・グリロ
メキー・ファイファー
ジェイミー・キング
ダーモット・マローニー
スコット・アドキンス

今回はアマプラにて視聴のデス・ファイトクラブ 償いの鉄拳(原題:Lights Out)の感想。

みんな大好きフランク・グリロ主演、更にはB級アクションではお馴染みスコット・アドキンスまでその手の好事家にはとてもとても期待値の高くなる1作。

実際途中までのアクションは文句無し、しかし最終戦が…最終戦だけが惜しい…!
ここだけ期待に応えてくれれば個人的に満点な出来となっていたのですが。

ストーリーはガバいですが笑えるガバさなのでそこは問題なしです。

ジャンルはスリラーアクションで上映時間は約90分となります。

ここが見どころ!

フランク・グリロ!

フランク・グリロのアクション!

あらすじ

奴らは喧嘩を売る相手を間違えてしまった
ホームレスの退役軍人ダフは放浪する日々の中で元受刑者のマックス・ボマーと出会う。マックスは、バーでケンカになったダフを見て戦闘スキルの高さに気づき、違法なファイトクラブで戦う高報酬の仕事を持ち掛ける。承諾したダフが、その仕事を通して過去の償いを行う一方で、マックスは犯罪組織のボス、セイジに借金を返済しようとしていた。セイジのファイトクラブに足を踏み入れたダフは戦いに勝利するが、それにより望まない関心を引いてしまう。セイジの犯罪仲間で警官でもあるエレン・リッジウェイらとの不本意な賭けを強いられることになってしまうのだった……。果たして彼とマックスは生きてその世界を抜け出すことができるのか?

Rakuten TVより
ソニー・ピクチャーズ 公式チャンネルより

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳を配信している配信サービス

※2024年5月11日時点

見放題レンタル
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登場人物

ダフ

過去の戦場のフラッシュバックに苦しむホームレスの退役軍人

バーで参加した賭け事で揉め事を起こした際にマックスに見初められ彼と組んでファイトクラブに参加することに

独りで亡くなった母親の墓石を立てるために放浪している

マックス・ボマー

2週間前に仮出所したばかりの元受刑者

セイジに借金がありそれを返すためにダフと組みファイトクラブに挑む

セイジ

マフィアのボス

マックスに金を貸しており彼からファイトクラブで賭けて返済することを提案される

汚職警官のエレンと繋がっており部下のスタンが彼女の金を横領した

エレン・リッジウェイ

表向きは勲章を受けるほどの功績のある警官だが裏では政治などマフィアと繋がっている汚職警官

資金洗浄のためにスタンに預けた金が横領により行方不明となり“南”から催促されたことで探すのに躍起になる

レイチェル

マックスの妹

マックスのはからいによりダフを居候させる

スタンと付き合っており金の行方を探すエレン達に狙われる

娘のアナがいる

ざっくり概要

正直行き当たりばったりな内容の映画なのですが、とりあえずはざっくりと中盤までの展開から。

過去の戦場の記憶に苦しみ放浪している退役軍人で現在はホームレスの男ダフ。

彼は立ち寄ったバーで賭けに参加して大勝ちしたところ因縁をつけられて揉めてしまう。
因縁をつけてきた男達をあっさりと返り討ちにする彼を1人の男が見つめていた。

次の日ダフの元に昨夜彼をバーで見つめていた男マックスが訪れる。

ダフの実力を見初めたマックスは彼を勧誘するがダフはもう誰かに使われるのはゴメンだと断る。
それでも食い下がるマックスはダフに
怒りを抱え込み解放せずにいるといつか身を滅ぼす、そのために“はけ口”が必要だ
とダフを説得し、とある場所に彼を連れて行く。

そこはファイト・クラブ、ルール無用の戦いが行われその勝敗を賭けの対象にしている場所であった。

ダフの承諾を得ずに彼を参加させたマックス、当然ダフへ参加を渋り帰ろうとするが、元締めのフォスコに臆病者と言われ参加する。

圧倒的な勝利をしたダフはマックスと組むことを決めてしばらくの間マックスの妹、レイチェルの家に居候をさせてもらうことに。

ダフ達が訪れる前レイチェルの家では彼女の彼氏であるスタンが何かを躍起になって探していて荒れていた、
そこに訪れるダフ達がスタンを追い出しダフはレイチェルの家に居候することに決まる。

追い出されたスタンは自分の上司でありギャングのボス、セイジと汚職警官であるリッジウェイに囲まれていた。

用件はリッジウェイの金が行方不明になっており、それを預けたのはスタンだったこと、
金の所在を聞く2人にレイチェルの家にあることは白状するスタン、
それを聞いたリッジウェイは彼を射殺してその場を後にするのであった…

ダフがレイチェルの家で居候として手伝いをしている頃マックスはセイジと接触して自身の服役中のセイジから借りた借金の返済の目処について語る。
ファイトクラブにてダフとセイジの用意したファイターによるオッズ4倍の勝負、それを承諾したセイジ、そして試合の時が迫るのであった…

試合当日、セイジと会いオッズを6倍にしろと要求してそれすらも快諾したセイジであったが自身の用意したファイターはあっさりとダフに負け、マックスの借金はチャラとなる。

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

それに納得がいかずに自身の懐刀であるカーターと続いて試合を要求するセイジ。
ダフはその要求を飲む代わりに勝ったらマックスから離れることを要求、そしてカーターと試合に臨むのであった。

試合には戦場のフラッシュバックも重なりやや苦戦するもまたしても勝利するダフ。
これによりセイジはダフの要求も飲まされ、更には大損してしまう。

その回収の目処を立てるためにセイジはリッジウェイにスタンが横領した金があるとされるレイチェルの家を教えるのであった。

その一方で試合に勝利した2人は語り合い、マックスはなぜダフが放浪していたのかを聞く。

それに対してダフは数年前に母親が誰も側にいないまま独りで亡くなり適当に埋葬されたこと、
土地を買い墓を立てて安らかに眠らせて上げたいからと自身の思いを素直にマックスに語る。

後日レイチェルの家にやってくるリッジウェイと部下の警官達、
一方的に家探しをするが結果として横領された金は見つからず娘をダシに金を見つけるように脅しをかけて去っていくのであった。

リッジウェイが焦る理由、それは南の派閥の友人から貰った金の資金洗浄のためにスタンに預けた金がそのまま横領され、
その事態を知った南の派閥から命の危機もある要求をされていたからだった。
猶予は最早1週間もなく余裕がない…知人から更なる腕利きの汚職警官を借りて事態に臨むのであった。

レイチェルの家で起きた惨状を知ったダフ達2人は事情を聞き出そうとセイジのところに乗り込む。
そしてスタンがリッジウェイの金を横領したこと、その金がレイチェルの家で行方が途絶えたことを伝える。

自分から何とかしてやれるがその代わりに金が必要だと要求するセイジ。
再びファイトクラブで戦うことを要求して48時間以内に決断しろと言い放つのであった。

ここから先は自分の問題だとこれ以上付き合うことはないとダフに言うマックスだったが、
ダフは“俺たち”のだろ?とファイトクラブの参加を決断する。

フォスコに会いクラブでの新しいカードを決めてくれるように頼むマックス。
レイチェルの家で彼女に自分の経験した戦場での思いと仲間達の死からは逃れられなかったことを語るダフ。

レイチェル達を守るために2人が挑む最後の試合が始まる…

とまぁ大体こんな感じの内容。

この後も更に一悶着あったりはするんですが、争点となる金の話に関してはかなりガバい真実があったりするのでやはり行き当たりばったりな展開ですね。

ここら辺はアクションのために話を用意している映画にはよくあることなのでご愛嬌と言ったところでしょうか。

行き当たりばったりなストーリーとテーマ

この映画のストーリーとテーマ、映画においては軸となる重要な要素なんですが、
この2つはかなり行き当たりばったりな作りをしています。

まずはストーリーなんですがこれは“金”を巡る話ですよね。

多くの登場人物がこの“金”を巡って行動をすることになりますし、振り回されもします。

マックスはセイジからの借金、セイジはダフとマックスによるファイトクラブの賭けによる負け、リッジウェイはヤバいところからの金を失ったこと、
つまり全員金の“損失”を巡って行動しているんですよね。

ダフだけがそこからは例外となるのですが、彼はストーリーではなくテーマに配置された人物なのでそこからは外れているのでしょう。

で、その金を巡る話なんですが、まぁこれのオチがガバいことガバいこと。

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

最終的にセイジの部下であるスタンにリッジウェイが資金洗浄のために預けた金が行方不明になったこと、これが中心となるわけです。

それがマックスの妹であり、スタンの彼女でもあったレイチェルの家で行方が途絶えた。

それによりリッジウェイはその金の行方を探し、
セイジはマックス達による損失を取り返すためにレイチェルの情報をリッジウェイに教えてマックス達を再び巻き込み賭けに参加させる、
そしてマックスとダフはレイチェル達を守るために再び賭け試合に出ると、
完全にこの行方不明となった金が中心となっています。

これで争点となるのはこの行方不明となった金がどこにあったのかということ。この真実が実にガバガバです。

結論を言うとレイチェルの家の外にあるゴミ捨て場にスタンを気に入らないレイチェルの娘アナが隠していたというオチなのです。

滅茶苦茶分かりやすい場所すぎてこれに関しては笑いどころなっています。
何が面白いかってこの真実が明らかになる前にリッジウェイが部下の警官をしこたま連れてきてレイチェルの家の家探ししているんですよ。

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

あんだけの警官導入しておいて外のゴミ捨て場を誰も調べていないのはあまりにもガバい。
あそこで金が見つかっていたらアナが隠したことさえバレなければ登場人物全員穏便な結末に済んでいた可能性すらありそうなのがまた面白いのですよ。

ここら辺は完全に展開のためのガバさであり行き当たりばったりな展開でしたね。

ただそこら辺は自覚していたのか、家を襲撃された際にアナが撃たれて一時的に意識不明になるという傷を負ったのがある種のヘイト管理だったのかもしれませんね。

結果としては悪党全員死亡なのでファインプレーとも言えるのかもしれませんが、
ここら辺のガバさと行き当たりばったり感は面白かったですね。

さてさて、もう1つの行き当たりばったり感として出したテーマの方ですが、
これはダフが背負っている戦場で受けた心の傷とそれの払拭…だと自分が勝手に思い込んでいる部分です。

いや、度重なる戦場のフラッシュバックと放浪している男と言ったらこれがド定番だと思うじゃないですか?

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

ただこれも結構半端というかあまり解決していませんし、後半の展開を考えると寧ろ台無し感もあると言いますか。

定期的なフラッシュバックに加えてその戦場にいたことで母を孤独に死なせてしまった後悔や
世界を変えられると思っていた若かった自分が戦場で現実を見て狂った世界で正気を失って仲間や友人すらも失った、
その後悔から彼らに一生付き纏われるという重荷を背負っているのは分かるんですが、
ただこれが作中でそれが払拭されたようには思えないんですよね。

理由としては後半からというか最後の戦いによる結果ですね。

戦場の仲間で回想で定期的に登場するダフの戦友であるドンが最終戦に参加するのですが、
彼が割とあっさりと銃弾に倒れてお亡くなりになってしまうのですよ。

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

過去の回想で多くを失ったことが分かる人間がその過去を払拭するなら今度こそ全てを守り切ることが大事だと思うのですが、
最後だけちょっと登場した昔馴染みをいきなり死なせてしまうとそれは台無しだろうと思うのです。

確かにマックス達は守り切りました。
でも過去の戦場という1番自分自身の傷にリンクしている存在のドンはやっぱり守り切るべきだったと思うのですよね。

誰も死なないのはリアルではないと言われたらそれまでですが、ここら辺の展開も行き当たりばったり感を感じざるをえず…

えげつないことを言うと過去の戦友が全員死ぬことでも過去の払拭は為されるという話かもしれませんが、やっぱ台無しではありますよねぇ。

母親の供養だけはちゃんと果たしているので尚更この戦場の傷という部分の払拭が為されていないように見えるのが気になってしまって。

とまぁ行き当たりばったりだったこの映画。

基本的にアクションのためにストーリーを展開しているというこの手の映画によくある構成なの自分は慣れてはいますし、
これこそが花とすら思っているんですが、でもダフの傷に関してはちゃんとスッキリさせても何の問題は無かったし、
その方がいい話だったなと気持ちよく追われたと思いますかね。

というかドンが無理にあの展開で死ぬ理由が無いといいますか…

アクションはいいけど最終戦だけは…

アクションのために話を展開しているような映画なので当然のことですがアクションはいいです。

基本ステゴロですが冒頭で戦場での銃撃戦を入れてくれてサービスも行き届いています。

そのステゴロ格闘戦もフランク・グリロですからやっぱいい動きをしてくれますよ。

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

特に相手に骨が折れた時や内臓に大ダメージを与えた時のような致命的な一撃を与えた時にレントゲン描写が入るのはちょっとゲームっぽいですが、分かりやすさもケレン味もあっていい演出でした。

格闘戦そのものも組み合う泥臭さから華麗に避けて1発などスマートさと両方兼ね備えておりファイトクラブでのアクションは文句無しでしたね。

ただこれが良かっただけに最終戦が少し残念な内容に感じてしまい。

最終戦は汚職警官達とセイジの事務所内で銃撃戦となるのですが、
ここでこれまでとは打って変わって格闘戦がないんですよ。

しかもスコット・アドキンス演じるドンが最終戦に参加するという熱い展開まで経ているのに。

これまで致命的な一撃でレントゲン描写入れるとか格闘戦に力を入れてきて、
スコット・アドキンスまで参加しているのにただの銃撃戦は流石に肩透かしと言わざるを得ません。

デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

もっと言うならこれまでダフとファイトクラブで対決したセイジの部下のカーターや強い描写を見せていたセイジの彼女もいるのだから、
彼らと利害の一致ということで一時的に共闘して格闘戦で汚職警官を返り討ちにして行った方が、
この映画らしい展開だと個人的には盛り上がったと思うんですよ。

1番の盛り上がりどころで更には役者も揃っているのだからリアル感よりケレン味を重視してほしい最終戦でしたね。

スコット・アドキンスの使い方は本当に勿体無い。

さーて今回のフランク・グリロ

さぁ今回は主役を演じた俺が大好きフランク・グリロ。

フランク・グリロ
(C) 2023 Lively Badger, Inc. All Rights Reserved.

過去の傷を背負いながら放浪する影のある男という美味しい立ち位置、アクションだってふんだんに見せてくれました。

特に格闘戦をやらすとやっぱかっけえですわ。

だからこそB級アクション映画出演多めのスコット・アドキンスと共演する最終戦は格闘戦重視で行って欲しかったという不満にも繋がってしまうんですけどね。

全く罪な役者ですわ。

ストーリーの展開や最終戦に関しては不満がありますが、
それはあくまで脚本や演出の都合であり役者の問題では一切無し。

主演フランク・グリロを堪能する分にはとてもとても満足感ある映画となっていましたよ。

まとめ

ストーリーは行き当たりばったり、アクションは最後の最後で見たい物を見せてもらえないと、正しくB級アクションな映画でしたね。

こういうのはストーリーの方は真面目ぶろうとしてガバいのは別にいいんですけど、
アクションは真面目さやリアルさはある程度は取っ払ってケレン味重視でも良かったと思うんですけどねぇ。

自分的にはフランク・グリロ堪能という意味では満足、スコット・アドキンス成分としては不満、
この2人の共演として見れば勿体なさすぎる展開だわ!と言い放ちたくなる映画でした。

要するに2人の共闘格闘アクションが見たかったという話です。

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