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日本人の降圧薬アドヒアランス低い患者の傾向は?

5/5/2024 10:00:04

その他

今日のポイント:若年、男性、単剤治療、利尿薬使用、がんの併存、病院での処方、中規模/地方都市居住
 
日本における降圧薬の服薬アドヒアランスが低い患者の傾向を調査しました。九州大学からの報告です。(Journal of Hypertension誌、2024年4月号)

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新規に高血圧症と診断された31~74歳の日本人11万2,506例を含むLIFE Study(自治体から地域住民の医療・介護・保健・行政データを収集・統合しコホート研究を実施)のデータベースを用いました。服薬アドヒアランスは、治療開始後1年間、PDC(proportion of days covered:処方日数カバー比率)法を用いて評価した(80%以下はアドヒアランス不良)。さらに服薬アドヒアランスの関連因子も評価しました。
 
・高血圧症患者11万2,506例のうち、治療開始後1年間の降圧薬の服薬アドヒアランス不良率は26.2%でした。
・アドヒアランス不良と関連する因子として、若年(71~74歳と比較した31~35歳のオッズ比[OR]:0.15、95%信頼区間[CI]:0.12~0.19]、男性、単剤治療、利尿薬使用(ARBと比較したOR:0.87、95%CI:0.82~0.91)、がんの併存(併存なしと比較したOR:0.84、95%CI:0.79~0.91)、病院での処方、中規模~地方都市居住が同定されました。
 
以上より、降圧薬のアドヒアランス不良率は26.2%であり、若年、男性、単剤治療、利尿薬使用、がんの併存、病院での処方、中規模/地方都市居住が、アドヒアランス不良となる可能性となりました。
 
 
参考文献:Medication adherence and associated factors in newly diagnos... : Journal of Hypertension (lww.com)

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