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ピロリ菌除菌と大腸がん

4/28/2024 10:00:05

がん

今日のポイント:ピロリ除菌で大腸がんリスクも低減


Helicobacter pylori(H. pylori)除菌と大腸がんの発症リスクと死亡リスクの関係を調査しました。米国・VA San Diego Healthcare Systemからの報告です。(Journal of Clinical Oncology誌オンライン版、2024年3月1日)

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H. pylori感染と大腸がんのリスクとの間に正の関連があることが報告されており、H. pylori感染と陽性者における除菌治療が、大腸がんの発症率と死亡率に及ぼす影響を調査するためにコホート研究を行いました。解析には、1999~2018年に退役軍人健康管理局でH. pylori検査を行った退役軍人のデータが用いられました。追跡調査は、大腸がんの発症、大腸がんまたは他の要因による死亡、2019年12月31日のいずれか早い日まで継続しました。主要評価項目は大腸がんの発症率と死亡率でした。
 
・H. pylori検査を受けた81万2,736人のうち、陽性は20万5,178例(25.2%)でした。
・陰性群と比べて、陽性群では大腸がん発症リスクは18%高く(調整ハザード比[aHR]:1.18、95%信頼区間[CI]:1.12~1.24)、死亡リスクは12%高くなりました(aHR:1.12、95%CI:1.03~1.21)。
・除菌治療を受けた群と比べて、治療を受けていない群では大腸がん発生リスクは23%高く(aHR:1.23、95%CI:1.13~1.34)、死亡リスクは40%高くなりました(aHR:1.40、95%CI:1.24~1.58)。
・これらの結果は、血清学的検査を受けていない群でより顕著でした。
 
以上より、H. pylori陽性で除菌治療を受けた場合、治療を受けなかった陽性者と比較して、大腸がんの発症リスクと死亡リスクの両方が有意に低減する可能性が示されました。
 

参考:Impact of Helicobacter pylori Infection and Treatment on Colorectal Cancer in a Large, Nationwide Cohort | Journal of Clinical Oncology (ascopubs.org)

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