Excelで特許マップを作ってみよう(3)~「時系列」マップ

特許マップをExcelで作りたい!という方のために、具体的な作成方法をご紹介します。
今回作成するのは、「時系列」マップ 。特許マップの中では、よく使われるタイプのマップです。




「時系列」マップとは?
「時系列」マップとは、特許出願の件数などが、経時的にどのように変化するかを表すマップで、下図のように「折れ線グラフ」を使うことが多いです。
以下、「時系列」マップの作成手順を、ステップを追ってご紹介します。すでに特許データがある状態から始めますが、特許データの取得から知りたい方は、以下のリンク先をご覧ください。

「時系列」マップの作成手順
最初の手順は「ランキング」マップや「シェア」マップと共通です。以下を参考にしてください。
以降からは、「時系列」マップ専用の作成手順になります。今回は「折れ線グラフ」で作成します。
ピボットテーブルに「出願人/権利者」と「日付」を設定
「出願人/権利者」を「列」の欄に、
「公知日」を「行」の欄にドラッグします。
なお、今回は「公知日」を使いましたが、「出願日」や「登録日」など、他の日付フィールドでもOKです。
表示する「日付」(年数)の範囲を選択
ここまでの作業で、A列には日付(今回は「公知日」)の年数が列挙されています。このA列を右クリックし、
「フィルター」から「日付フィルター」を選択、
日付の範囲を指定して(下図では「2015/1/1」と「以降」を指定)、「OK」をクリックすると、
表示される年数の範囲が絞られます。ここでは、2015~2024年の10年間に絞りました。
表示する「出願人/権利者」を選択
「列ラベル」の上を右クリックして、
「フィルター」から「トップテン」を選択、
「OK」ボタンをクリックすると、
件数の多い上位メーカー10社に絞られます。
空白セルに0(ゼロ値)を設定
生成したピボットテーブルでは、「0件」の場合、デフォルトでは「空白」セルになっているかと思います。
しかし、そのまま「折れ線」グラフを作成すると、「0件」の箇所で線が途切れてしまいます。それを防ぐには、「空白」セルに対して明示的に「0」(ゼロ値)を設定します。
表の適当なところを右クリックして、
「空白セルに表示する値」に「0」(ゼロ値) を入力、「OK」をクリックすると、
すべての「空白」セルに「0」が表示されます。
ピボットグラフを作成
メニューから「ピボットグラフ」を選択、
「折れ線」を選択して、「OK」をクリック、
生成したグラフの上を右クリック、「グラフの移動」を選択、
「OK」ボタンをクリックすると、
新たなシートに折れ線グラフが作成されます。
グラフを整形して完成!
あとは、好みに応じて、ボタンなどを表示または非表示にしたり、フォントを変更したりします。
折れ線の色や太さなどを変えたい場合、折れ線または凡例の上を右クリックして、
色や太さなどを好みに応じて選べばOKです。
これで、「時系列」マップの完成です。
まとめ
今回は、Excelで「時系列」マップを作成する手順をご紹介しました。
Excelのピボットテーブルとピボットグラフの機能を使えば、特許マップの作成は意外と簡単です。あとは、各マップの特徴に応じて、ちょっとした工夫をするだけ!
みなさんも、いろいろ工夫をしてみてください!