ひきつづき、この7次対/完魔方陣の内部構造を精査してゆきたいと思います。
※この魔方陣について初見だという方は過去記事をごらんください。
さて、この魔方陣は完全魔方陣ですが、完全魔方陣を完全魔方陣たらしめているのは汎対角線というものでした。
今回はこれらの七数ポジションに秘められた不思議な力をご紹介したいと思います。汎対角線を使って何をするのか? ズバリ、イチゼロ変換です。
おぼえていますか? イチゼロ変換は、むつかしい操作ではありません。色付き格子には1をそれ以外には0をセットすればそれで完了です。では、この中から一つのイチゼロ変換体を選んで7次対/完魔方陣と行列の積でかけあわせてみることにしましょう。
ここで生成された格子体は当然のことながら、もとの7次対/完魔方陣とは別の構成を有しています。7次対/完魔方陣の反転体や回転体の類でもありません。しかし、この格子体について「たて」「よこ」「ななめ」の総和をとってみると、
ごらんください。なんと一致しているのです。いや、驚くべきは単に魔方陣構造を維持しているだけにとどまりません。この魔方陣について汎対角線の総和をとってみるといずれも175となることがたしかめられるはずです。そうです。いま、見ているものはまぎれもなく完全魔方陣ということになります。
完全魔方陣から汎対角線のイチゼロ変換体を通して新たな完全魔方陣を得る。このようなことはどのような汎対角線を用いても可能です。ここではブルーの汎対角線をとりあげましたが、ピンクの汎対角線のイチゼロ変換体でもぜひためしてみてください。(行列の積において積の順序を入れ替えてもかまいません)