2024年4月25日 円安を整理する・・・

かなり固いと思われた155円を突破してきたドル円為替。


「ドルが強い」「米国景気が強く利下げがいつか不透明」など「ドル強い論」が跋扈している感があります。


ただ、ここは冷静に現状認識をした方が良いです。

対円比較
対ドル比較


この2つの図を見ればわかるのですが、円は全ての通貨に対して安くなっています。一方ドルは他通貨に対して変わらず、あるいはこれ以上の利上げはないと判断され安くなっているものも見られます。

これでどういう判断が正しいかというと主要通貨では「円の独歩安」(=円の一人負け状態)ということです。

では、他通貨で円安に振れいていないのはというと、、、

スイスフラン・ブラジルレアル・スウェーデンクローナです。

スイスはいわゆる「安全通貨」と言われており、主要国と比較し金利が低いために売られている傾向があります。
ブラジルレアルは他国通貨より早く利下げを行使している影響で安くなっている傾向があります。
クローナはコロナ禍で低金利で市場に出た金が不動産に流れ込み、それが弾けて経済悪化と言われています。

この3国の通貨で注目は「スウェーデン」です。

高福祉で移民大国のスウェーデン。ロシアの脅威に備え軍事費も増強しています。スウェーデンの財政圧迫をしているのは高福祉政策です。

日本は割とスウェーデンの大国版のような政策をとっており、後追いしている感があります。なので、経済的にも後追いするのでは?と思います。

左がクローナの対ドル、右が円の対ドルです。クローナは一番強かった時は1980年位でその後一気に弱く(=ドルが強く)なりジグザクしながらこの10年でドンドン安くなり、ここに来て最安値を更新中です。

円は1985年のプラザ合意後の急激な円高後、円高が続いていましたが、2022年以降に始まったこれまでにない急な円安が未だに続いています。

両チャートを見ているとボンヤリですがクローナは円を8年程度先行しているのかな?と感じます。

そんなクローナとの単純比較で考えるなら、円は今後10年でおおよそ現時点から1.5倍程度の円安、つまり220円前後が一つの目安になってくるのでは?と妄想しています。

では株価は?となるのですが、これも相応に連動すると思われますので、、、

日経の現在地がスウェーデンの2015年前後と仮定すると、今後10年でおおよそ1.6倍=64000円位が見えてくると妄想しています。

ただし物価は今の2倍くらいになっていると思いますが、、、。

高福祉で財政赤字国家である以上、経済的に弱くなっていく(=自国通貨が相対的にそうではない国に対して安くなる)のは仕方ない現象だと考えています。

こちらで2年前に記したことが割と順調に行われているという認識ですが、トルコリラのような動きはなくても、クローナのような動きは高確率で真似るのでは?と想像しています。

とにかく重要なのは「ドル高ではない。円が安くなっている。」ということです。

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