チ。―地球の運動について― 第20話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
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アニメの中に登場する「裏表の性格の差」が激しいキャラクター(や裏表の関係のキャラクター)を「エニアグラム」を使って分析するこのシリーズ。
今回は「チ。―地球の運動について―」の考察の2回目。第3章に登場するドゥラガ(1w2)とヨレンタ(6w5)の関係について考察します。2人は物語の「表と裏の主人公」の関係となっています。
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「チ。―地球の運動について―」PV
表の主人公:ドゥラガ(1w2)
主人公のドゥラガの性格は1w2(擁護者)。
1w2は現実世界の中で理想を追い求める生真面目で不器用な性格。
【ドゥラガ】(タイプ1w2)
1w2は基本的に真面目で理想を求める(タイプ1)完璧主義者、それに加えて理想を示す為の方法として人々を救おうとする(タイプ2)性格。
1w9より現実にかかわりをもつことを好む。気性が激しく、行動的。
チ。―地球の運動について― 第17話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
ドゥラカは死の不安から逃れる為に「お金を集める」事を信念としています。
ドゥラカ:「もっとお金があればお父さんは生きてたんだ(中略)そうだ 金を稼がなきゃ 心から不安が消えるまで これがお父さんの伝言だ これが私の信念だ」
チ。―地球の運動について― 第17話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
しかしいくらお金を集めてもドゥラガの心から不安は消えません。そんな中、ドゥラカは裏の主人公 ヨレンタと出会う事になります。
ドゥラカ:「そうは言っても時々心配になるよ もしかしたら私は一生 このままここで終わる運命なんじゃないかって」
チ。―地球の運動について― 第17話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
裏の主人公:ヨレンタ(6w5)
裏の主人公のヨレンタの性格は6w5(守る人)。
6w5は心配性のお嬢様タイプ。
【6w5が主人公のお話のパターン】
【ヨレンタ】(タイプ6w5)
タイプ6w5(守る人)は自分の事より周りの共同体の事を気にする心配性(タイプ6)、それに加えて独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)な性格。
6w7より集中力に優れているが、関心事は狭まる。往々にして、不利な立場にある人やグループの代弁をしたり擁護をする。
チ。―地球の運動について― 第20話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
ヨレンタはドゥラガとは正反対の性格。一人で生きようとするドゥラガに対してヨレンタは人々の想いを受け継ぎ生きています。
シュミット:「本当にこの本の為にそこまでするのですか?」
ヨレンタ:「ええ この本を いえ こういうものを出版できるようにするのが 私の夢だから」
チ。―地球の運動について― 第20話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
裏の主人公の役割は「主人公を否定する存在」である事。主人公(テーゼ)に対するアンチテーゼが裏の主人公。
ヨレンタとドゥラガは正反対の性格ですが、どちらも社会的に必要なものを守るために正しさを武器にしている似たもの同士でもあります。違いは、守りたいもの。
表1w2(ドゥラガ):思想などの概念を「擁護」し、その思想の正当性を主張する。
裏6w5(ヨレンタ):金銭(※)などの物質を「守り」、その物質の安全性を確保する。
※6w5は自分が大切だと思ったもの(金銭などの物質)を守ろうとする性格ですが、何故守るのかその理由は解っていません。
一方、1w2はまず理念が先にあり、理念を叶える為に自分が大切にすべきもの(現実の物質)を見つけようとします。
ドゥラガは金銭を守ろうとしていますが、それは間違ったもの。自分の理念に基づいた本当に守るべきものは別にあり、それを見つけるのがドゥラカの物語となっています。
2人は「お互いの足りない所を補い合う」理想的な「表と裏の主人公」関係。
ドゥラガの成長は「周りのみんなと共に生きる事」。ヨレンタの成長は「周りを守れる強い存在になる事」。
2人の成長の為には「お互いの良い所」を学び身に付けていく必要があります。
ドゥラカ:「なんで あの本の為に そんな理屈こねてまで…」
ヨレンタ:「フッ 私は地動説を愛してる そして 愛してしまった事を祝福したいから」
ドゥラカ:「そんなの幼稚だ」
ヨレンタ:「そう だからあなたが乗り越えて」
チ。―地球の運動について― 第19話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
主人公と裏の主人公のお話のガイドライン
1w2(主人公)のお話は通常以下の流れとなっています。
【ストーリーライン(世界観)】
1w2(擁護者):守るべき大きな(広い)世界の為に「理想」を主張していた主人公が、世界を守る為の「現実的な実現性」を見つけ出す。
ドゥラカ(主人公)がヨレンタ(裏の主人公)と相互理解をし、お互いに成長していく様子を描くのがドゥラカを主人公とする第3章のお話の基本構造となっています。
ヒロインと主人公を導く者
ドゥラカ(表の主人公)とヨレンタ(裏の主人公)は相反する性格、水と油の関係。2人が理解し合う為には第3のキーキャラクター「主人公を導く者」の導きが必要となります。
ドゥラカにとっての「主人公を導く者」は。レヴァンドロフスキ。
レヴァンドロフスキは親しみやすい楽天家気質(7w6:エンターテイナー)。他のキャラクターが真面目に深刻な議論をしている時も実に人間らしい仕草を見せてくれます。
最初は物語の雰囲気を和らげるギャグ枠キャラクターだけの存在と思って観ていましたが、実はとても重要な人物。
レヴァンドロフスキ(タイプ7w6:主人公を導く者)
7w6(エンターテイナー)は基本的に明るく人生を楽しみたい(タイプ7)タイプ、それに加えて協調性を保つために他人を喜ばせたい(タイプ6)性格。
7w8より前向きで協調性があり、人付き合いがよい。
チ。―地球の運動について― 第18話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
ドゥラガとヨレンタは相反する性格の為、そのままではお互いの気持ちを理解し合う事ができません。
ドゥラカ:「でも信念を忘れたら 人は迷う」
ヨレンタ:「迷って きっと迷いの中に倫理がある」
チ。―地球の運動について― 第19話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
どうしようもない停滞感の中、ドゥラカはレヴァンドロフスキとの会話によって導かれます。
ドゥラカ:「なぜあなたは 人生も天国も棒に振ってまで こんな事をしてるのですか?」
レヴァンドロフスキ「死だ 死を受け入れる為だ 俺にはな妹がいた(中略)この道を進めば妹の死を受け入れられると信じてる 死を忌避するんじゃなく 肯定したい それが俺の人生の命題だ」
チ。―地球の運動について― 第20話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
レヴァンドロフスキの性格はタイプ7。ドゥラガ(タイプ1)が正常な成長をする為にはタイプ7の長所「楽しさ」(死を含めたあらゆる人生の全てを楽しみ肯定する)」を学ぶ必要があります。
ドゥラガはレヴァンドロフスキとの交流の中でドゥラガ(タイプ1)にとっての正しい成長方向の「(あるがままの全てを認め肯定する)楽しさ(タイプ7)」を学び、成長する事ができます。
成長したドゥラカが助け出すべき「ヒロイン(タイプ4)」(又は克服すべき「宿敵」)は誰でしょうか。タイプ4のキャラクターはドゥラカの叔父ドゥルーヴだと思われます。
ドゥルーヴ(タイプ4w5:ヒロイン・宿敵)
4w5(ボヘミアン)は「個性・ロマン・創造性」を求め人とは違う道を進もうとします(タイプ4)、それに加えて独立心が強く、集めた知識を分析して活用する事が得意(タイプ5)な性格。
4w3より内向的。ステイタスや人から受け入れられることを気にしない。
チ。―地球の運動について― 第17話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
しかしドゥラカが成長した時にはすでにドゥルーヴは死亡しています。
その代わりに主人公の成長の証として「物語のクライマックス」でドゥラカ(主人公)はドゥルーヴ(4w5:宿敵)の裏キャラであるシュミット(9w8)との対決に挑む展開となるのです。
シュミット(タイプ9w8:ヒロイン・宿敵の裏性格)
9w8(調停者)はマイペースなのんびり屋さん(タイプ9)、それに加えて現実的で社交的、人と仕事をするのを好みます(タイプ8)。
9w1より社交的。人と仕事をするのを好みます。
チ。―地球の運動について― 第19話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
ドゥラカ:「私はこういう行き詰った時のいい方法を知ってる 神に訊きましょう」
ドゥラカ:「表ならみんなで逃げる 裏なら私を逃がす」
シュミット:「・・・・・・・」
チ。―地球の運動について― 第19話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
第3章の人物関係をまとめると以下の図となります。
人の理性(テーゼ)と神の意志(偶然:アンチテーゼ)。それはどちらが正しいのかではなく、その両方が重なり合う事でジンテーゼとなって人の人生や歴史が作られていく事をドゥラカは理解し成長する事ができるのです。
シュミット:「君にとって魅力的でなくても 私にとっては 世界一魅力的な時間なのだ それを伝えたくなってね」
ドゥラカ:「はぁ なんで?」
シュミット:「さあ しかしおそらく 私と君が偶然出会ったからだろう」
チ。―地球の運動について― 第22話より 🄫Gomdori co., Kim Jeung-Wook, Han Hyun-Dong/Mirae N/Ludens Media/朝日新聞出版/NHK・NEP・東映アニメーション
今回はここまで。
ホント実によく練り込まれたお話で、めちゃくちゃ驚かされています。
次回は第2章の主人公オクジ―について考察を進めたいと思っています。お楽しみに。
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まだまだ勉強不足で、勘違いや、解説に至らぬ点も多くあると思います
疑問点などありましたら是非教えてください
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みなさんの毎日が楽しく幸せなものになりますように!
【参考資料】
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「裏と表の性格」についてはこちらのブログを参考にさせてもらっています。