200名城(2) 現存”門”にこだわる 姫路城

アクセス:JR/山陽電鉄姫路駅から徒歩20分

皆さんこんばんは Okkapiki(おかっぴき)です。今日は兵庫県姫路市にある姫路城に現存する城門をご紹介します。皆さんご存じのように、姫路城は圧倒的に現存建造物が多いです。唯一無いのは御殿くらいでしょうか。中でも”城門” の多さは群を抜いてます。一般的な見学ルートどおりに周っても、なんと16もの門をくぐる事になります。今日は見学ルートで通る城門を一つ一つ見て行きましょう。

①菱の紋:姫路城の門と言えばこれで、御殿のある三ノ丸(平地)から西ノ丸・二ノ丸・本丸エリア(山地)への入口となっており、正に姫路城の正門と言えます。金具を打った黒漆塗りの3つの窓格子の両端に、2つの華頭窓を持つ優雅な櫓門で、まるで寺院建築のようです。ちなみに門の名前は、2つの鏡柱(縦の柱)と冠木(横の柱)の交点に施された”花菱”の彫刻に由来します。(上の写真では暗くて見えにくい)

② いの門:菱の門をくぐり、プールのような内堀の”三国堀”を右手に見ながら進むと次は “いの門”です。朝鮮出兵 (文禄・慶長の役 1592~1598年)の頃に日本に入ってきた高麗門と言われる種類で、 “いの門” は冠木に直接屋根を載せているため、旧式の高麗門です。

③ ろの門:“いの門” をくぐって直ぐに3番目 “ろの門”で、こちらも “いの門” と同じ、旧式の高麗門。

“ろの門”をくぐると「暴れん坊将軍」でお馴染みの通路に出て、奥に “はの門”が見えます。

④ はの門:門のタイプは櫓門で、籠城時に両側の石垣を崩せば門が塞げるよう4本の柱の上に、櫓がのっかっています。

⑤ にの門:次も同じく櫓門、天井が低く櫓の下を歩かされるので、侵入してきた敵を櫓から槍で突く事が可能です。敵の侵入を防ぐ”門”本来の目的を果たす、この門が一番好きです。

⑥ ほの門:この 門 をくぐるとようやく本丸です。門の種類は石垣を切って造ったような “埋門(うずみもん)”です。

⑦ 水の一門 :上の写真は本丸の内側から、先ほどくぐった “ほの門(右)”と “水の一門(左)” を撮った写真です。ここで注目なのが、この2つの門に挟まれた日本で唯一現存する “築地塀” です。両端を板の枠で囲った後、土を敷いて一層一層突き固める “版築”と呼ばれる技法で造られた、とても丈夫な土塀なんです。ちなみに岡山県の鬼ノ城で復元の版築塀が見る事が出来ます。

⑧ 水の二門:“水の一門”をくぐって、”水の一門(左)”と次の”水の二門(右)” を撮った写真です。よく見ると、この2つの門、控え柱のない不安定な門である事が分かります。これは棟門と呼ばれる門で、非常に珍しいです。天守石垣の周りが、こんなに細かく区切られたお城は他に無く、敵を一兵たりとも入れたくないと言う想いが伝わってきます。

⑨ 水の三門:埋門の “水の三門” です。いつになったら天守に入れるのだろう・・・

水の四門:連続して埋門が続きます。

水の五門:なんと門の上に二重櫓が載った櫓門です。左の西小天守と右の天守の隙間に造られた門で、やっとゴールだ~と思った矢先・・・

水の六門:“水の五門”をくぐると、中庭を使った虎口で直ぐ左に曲がると、ようやく西小天守地階にある”水の六門”です。この門をくぐって、一旦西小天守に入ってから、最後に天守に入れます。姫路城のように小天守を持つ連立式天守だから成せる技です。そして最初の”菱の門”からここまでなんと12城門!城郭史上最も本丸に侵入出来ないお城じゃないでしょうか。

天守内部を見学後、再び”水の六門”と”水の五門”を通った後、備前丸(本丸)と呼ばれる広場に出て、帰路は来た方向とは逆の東側から下って行きます。

⑬ 備前門:ご覧の通り櫓門で、L字型の折廻櫓(おりまわりやぐら)の一部です。城門右の石垣にある縦に積まれた長方形の巨石は古墳の石棺だったそう。備前門をくぐって腹切丸を左に見て坂を下って行くと・・・

りの門:写真右の太鼓櫓に隣接する高麗門です。そしていよいよ次が最後の門。

⑮ ぬの門:立派な二重櫓門の “ぬの門”です。門を出てすぐ右側の石垣(上の写真では左の石垣)にある巨石はこの城の鏡石で”人面石”と呼ばれています。なぜだか分かりますか?

う~ん確かに見ようによっては目と鼻に見えるかな?(笑) そして最後に幻の門です。

をの門:この石垣の上にはかつて櫓があって、写真の右側には、”をの門”と呼ばれる門があったそうです。このまま真っすぐ進んで行くと最初に通った “いの門” に戻り見学コースは終了となります。

姫路城と言えば、皆さんどうしても天守にばかり目が行きがちですが、城門は数の多さはもちろん、門の種類も櫓門・高麗門・棟門と多彩です。(最も古式の藥医門がないかな) 姫路城登城の際は是非、これら現存の城門にも注目してみて下さい。

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