貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

ネフェリン

2024-04-25 19:15:12 | 単品

ネフェリン。Nepheline、霞石。(Na,K)AlSiO4。これ「かすみせき」じゃなくて「かすみいし」と読むらしい。
最初に見た時は霰石の誤植かと思った。酸で白濁するのでギリシャ語の「雲」、「nephele」から命名。それを和訳して「霞」。春の名物ですな。「春の野に霞たなびきうら悲し この夕かげに鶯鳴くも」(家持)。万葉集なんていう8世紀の歌集にこんな近代的孤愁にも似た詩情の歌があるとはどう考えても驚き。(脱線しすぎ)
準長石。苦鉄質の火成岩ないし変成岩に長石の代わりとして生成される。何ですか「代わり」って。なりそこないなのか奇をてらったのか。ちなみに準長石のお仲間にはソーダライト、アウイン、ヘルヴィンなどがある。おや、なかなかの面々。
中でもネフェリンは苦鉄質火成岩、要するに玄武岩つうことね、の特徴的な鉱物。重いマグマの固まったやつ。けれど玄武岩の空隙中で六角柱状の結晶を見せることもある。ガラスや陶磁器の原料にもなる。
基本的な造岩鉱物だけど、というかそれゆえに、商品にはあまりならないみたい。「プチプラざんまーい」をやってる中で見つけたのだけど、見たの初めて。前から正体不明の変な石だなあと思っていたので見たくなってポチ。

ポルトガル産。独特の美しさがある。ちょっとセラフィナイトの輝きに似ているか。けどもうひとつよくわからない。捉えどころがないというか。そういう意味で「何じゃこりゃ」。
まあ、霞だものね。


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