・・・・・・・っということで、黒澤明の【生きる】のリメイクだそうです。
黒澤版は観ていないけれども、人生について考えさせられる映画です。
黒澤の脚本をカズオ・イシグロがイギリス版に書き直しています。
ビル・ナイがようやく彼の演技力に相応しい役をもらって、気持ちよく演じています。
だって、彼は吸血鬼の親分ばかりを演じさせられていましたからね。^m^
ガンで余命半年と宣告された役所の課長が、残りの人生を楽しもうとしますが、楽しみ方を知りません。
生きがいが持てない仕事って、何の意味があったのだろうか?
人のために積極的に生きようと気付きます。
そして成果を上げて亡くなります。
これで終わればフツーの感動ストーリーですが、それほど単純ではありません。
じゃあ君たちはどうなんだ?と問いかける仕掛けになっています。
平々凡々な人生を送って終わるのが殆どじゃないのか。
余命短いと宣告されることによって、主人公は人生の意味を見出せた。
それに気付けただけ、彼は幸せだったのじゃないか?
彼の死後に部下たちは市民のために働こうと誓い合います。
ところが時間が経てば、また元のお役仕事に戻っているという皮肉。
小品ですが、生きる意味について考えさせられます。
★★★★☆