学生は作文を書く機会が多くあります。
その際書き方がわからないと困りますよね。
でもそもそも作文の書き方を教わることがないんです。そこがまず問題だと思いますね。
思い出しますが、私も小学生のときいきなり「将来の夢に関する作文を書いてください」と頼まれて非常に困ってしまったことがありました。
「作文」とは自分の思いを書かなければならないものということくらいはわかっていたので、他の生徒に相談するわけにもいきません。
わけもわからず書き始めるのですが、そもそもどのように書いたらいいのかわからないので、なかなか書き終えることができなかったんですね。

そう言った苦い思いをした経験が私にもあります。
おそらくそれって今も解消されていない問題だと思います。
なのでそもそも作文の書き方を教わる機会がないというのが、まずいきなり大きな問題となるわけですが、それでも書いていくしかありません。
それに作文はちょっとしたコツを抑えるだけで、誰もが簡単に書くことができるようになります。
今作文を書こうと思っているけれど、書き方がわからずに、また誰にも相談することができずに困っているそこのあなた!
焦らなくて大丈夫です。本記事を参考にしてもらえれば、納得のいく作文を書くことができて、スラスラと楽しみながら作文を書くことができますよ。
作文が書けない原因は?


まず作文が書けない原因についてここでは考えてみましょう。
- 作文の書き方、感想文の書き方というのは基本誰も教えてくれない
- 文章を書くことがそもそも苦手。小〜高校生の特徴
- そもそもの作文の書き方がわからない
- 感想がわからない、その準備ができていない
- 語彙力がない
作文の書き方、感想文の書き方というのは基本誰も教えてくれない
まず一つ大きな原因は生徒が作文の書き方自体を教わる機会がないということが挙げられます。
これはあなたではなく、学校側が抱える「問題」ですね。
例えばカレーの作り方を教えてもらっていないのに、いきなりカレーを作れと言われても作ることはできません。
初めに家庭科の授業で包丁の持ち方から、切り方、火の付け方、そういった基本的なことを学びながら、実際のカレーが作れるようになるわけです。
それと同じようなことが、この作文や感想文に関しても言えます。
いきなり感想文を書け、作文を書けと言われても書くことはできないんです。
そこではきちんとしたレクチャーが必要で、その学びがあって書けるようになるわけです。
私の場合はそういった機会が一歳なかったと記憶しております。
それでも申し訳ない程度のレクチャーを受けた記憶はあります。
例えば「夏休みに3冊本を読んで、その感想文を提出してください。それを読んだ自分の感想を原稿用紙3枚にまとめてください」とかですね。
それを聞いて感想を書けばいいんだ!簡単じゃん!と思ったのですが、実際に書き始めてみると筆が全く進まなくなったりするわけです。
感想を書けといっても、そもそも感想とはなんなのか?何が感想で、またその感想にはどのように出会い、それをどのような構成で作文用紙に記入していけばいいのか?そういった具体的な部分を教えてくれないからこういう状況になってしまうんですね。
「カレーとは野菜とお肉を炒め、それに水とカレーのルーを入れて煮込んだもの」くらいに言われればいいものの、「カレーとは野菜とお肉をルーが合わさったものです。」としか言われないようなものなんです。
これではカレーを作ることはできません。
それは教えでもなんでもなく、単なる押し付けです。
しかしおそらくいまだにこうした文章講義を取り入れている学校は少ないのではないでしょうか?いまだに感想文を書いてきてくださいと簡単にしか言わない学校が多いのだと予測します。
これは全体的に学校側が抱える問題で、それが解消されていないために、いつの時代も生徒は作文を書くことに苦労をするわけです。
これはあなたには非がないので、少し仕方のない問題です。
文章を書くことがそもそも苦手。小〜高校生の特徴
そういった致し方ない問題はありつつも、生徒の中には文章を書くことが極めて苦手な生徒がおります。
そういった生徒からすると、作文はさらに難しく感じられるコンテンツです。
今言った書くことが苦手な生徒の特徴として従来から言われているのが、
- 考えるのが苦手
- 考えても自分の気持ちがよくわからない
- 発達障害の可能性
こういったものがあります。
文章を書くことは考えること、このような言われ方をするくらい、文章を書くことというのはその分、頭を使います。
柔軟に考えられる生徒や、頭の回転が早い生徒というのはその分スラスラと作文を書けたりするわけですが、中にはそれが物理的に難しい生徒もいるわけです。
それにそういった問題は生まれつき備わっている特徴である可能性もあり、そう易々と解消できる問題ではありません。
そういった解消しきれない問題があるにも関わらず、作文の書き方に関しても教わっていない状況だったりするので、作文を書くことなんてできるわけないんです。
学校側に言いたいのは、せめてどんな特徴を抱える生徒であっても、なんとく書けるかもしれない!と思えるくらいのマニュアルは必要なのではないでしょうか?
発達障害の可能性
今の話にもありましたが、人間はさまざまな特徴を備えている生き物です。中には生まれつき何かしら障害に見舞われる生徒も多くいます。
またその中には成長していく過程で次第に改善されるものもあれば、そうでないものもあり、一生をお付き合いしていく必要があるものもあります。
先ほども言いましたが、文章を書くことって、「考える」ことなんですね。
この考えることって基本的に面倒で大変ですよね。誰もができれば行いたくありません。
そんな中、生まれつき考えることが苦手な人というのも中にはどうしてもいるわけだし、人によってこの考えるという作業が非常に難しく感じられる人もいます。
方や考えるのが大好きな人もいたりする。そしてそういう人は作文が上手ですよね。なぜなら書くことは考えることだからです。
この考えが豊富だったり、思考の仕方が柔軟だったりするのは、もちろん何かを書くうえでこの上ないアドバンテージとなるわけです。
なのでこればかりはしょうがないです。それぞれの人が受け持った特徴なので。物書きは特にそういった特徴が現れやすい作業です。
そのあたりは考慮すべきだし、考えることが苦手な人は無理して考えようとしなくていいんです。考えられないものは考えられません。そして書けないものは書けないのです。
しかし少しでも何か考えてみよう、考えられそうという、意気込みがあれば、必ずかけます。
この仕組みがわかれば作文だけでなく、どんな文章媒体も書くことができるようになるはずです。
そもそもの作文の書き方がわからない
これまでに述べてきたように作文、および何かを書く行為というのは、すなわち考える作業のことなんです。
自分が今頭の中で考えていることを、言葉に当てはめて、書面に投影していく。
これが何かを書くということです。
この正体がわかってくれば、作文も今後の書き物もなんでも、取り組みやすくなり、ある程度自信を持って書くことができるようになります。
そこでここからは具体的な作文の書き方について考えていきたいと思います。
今の話にもあった通り、作文だけでなくあらゆる文章媒体は「筆者の考え、感想」これが素材であり、内容です。言い方を変えればどんなものでも感想文なのです。
自分の頭の中にある考え、それをその時々の文章媒体の形式に沿って、投下していく。
例えばビジネスメールであれば、ビジネスメールの形式というものがあります。形式というのはその媒体の事に用意されたルールのことですね。
例えばビジネスメールには、以下のようなルールがあります。
- 宛先は必要に応じてTO・CC・BCCを使いわける
- 端的でわかりやすい件名にする
- 挨拶と名乗りを含める
- 本文は読みやすいように要点と結論をまとめる
- 添付ファイルは一言添えたうえで容量・形式・安全性をチェック
こうしたある程度のルールはあるものの、そこにおいても内容というのは筆者の考え、すなわち感想のわけです。
何かを書いている、それはつまり常に自分の考えを書いているわけですね。今自分の頭の中にある思いを常に書いているわけです。
ビジネスメールだろうが、プライベートのLINEだろうが、学校で書く論文だろうが答案だろうが、なんだろうが、全て同じなのです。
書くというのは今自分の頭の中にある考えを書く。
今回の作文においても、独自の形式やルールはありつつも、その中に含む内容は感想となります。それを書いていく。
これが作文です。
詳しくは後述しますが、作文にしてもなんにしても、それぞれ独自のルールというものがありつつも、しかしその形式に沿うような形で、筆者の感想を書くだけでよいわけです。
この仕組みがわかればなんとなく書けそうだと思えませんか?
感想がわからない、その準備ができていない
なので重要なのは感想を決めることです。自分が何を思っているかを整理することです。
作文にしてもビジネスメールにしても、なんにしても。
この感想が文章媒体の心臓だからです。
これがないことには作文だけでなく、どんな文章媒体も書くことができません。
なのでそこはご自身で頑張って感想を考える必要があります。あるいは出会う必要があります。
例えば読書感想文は、ある本を読んで感じた感想が求められております。これがルールです。そこでは実際にその本を実際に読むことであなたは肝心の感想と出会うことができます。
あるいは将来の夢に関する作文であれば、自分が抱えている将来の夢に関しての感想。これがルールとなりますので、今自分がその将来の夢に対して考えていることを書き出してみたり、あるいは今不安に思っていること、それをどうすれば実現できるか?こういった視点で、考察していくことで、全体的な感想を練り上げることができます。
あらゆる文章媒体において、書くために必要な材料となるのは「感想」です。
そこはあなた本人がしっかりと準備しなければいけない部分です。
この準備ができていないことには文章は書くことができません。
しかしその準備さえできれば、あとはそれぞれの形式に沿って、その感想を当てはめていけばいいだけです。
そのためにはまずは感想と出会うこと。自分の気持ちの声をしっかりとキャッチアップできる体制を整えることが大切です。
ただ感想と出会うといっても、その出会い方は人それぞれです。
またその際出会う感想もどんなものかもわかりません。
例えばその本を読んで楽しかったと感じる人もいれば、悲しかったと感じる人もいる。
それでいいわけです。感想というのはそういうものだということです。一定の形がない。
しかしそれは紛れもなくあなたが感じたことです。つまり確かな感想ですよね。
それを書くのが文章ですから、極論、文章というのはルールに沿っていれば何を書いてもいいわけです。
もちろんビジネスメールという場であれば、その感想次第で、怒られたりすることもあるでしょう。
しかしそれは二の次の問題です。文章というのは、書き手の感想を伝えるためにありますのでそれでいいわけです。
感想に正解はありません。書き手の感想がきちんと含まれている文章にも優れているも劣っているもないのです。
今あなたが持っている感想、それを大切にしていきましょう。
語彙力がない
ここまで抽象的な話に富んでおりますので、より具体的な作文が書けない原因をお伝えすると、私は語彙力が乏しいからではないかと思っています。
今回、作文を書くことに悩まれているあなたたちは、まだまだ未熟ですから、持ち合わせている語彙もそう多くありません。
それは仕方がないです。これから身につけていけばいいのです。
語彙力というのは言葉の意味や用途を理解し、適切に使いこなす能力のことです。
なので仮に語彙力がMAXな人がいるとして、その人はどんなことでも的確に言い表せる力を持っているというわけですね。
例えば今抱えている気持ちなんかも、語彙力があれば、その気持ちを正確な言葉に置き換えて言い表すことができるようになります。
ここまでお伝えしているように、何かを書くというのは、自分の考えを書くということです。感想を書くということです。
そもそもの始まりである、何かを考えるという点において、語彙力が豊富だと、今の自分の気持ちを正確に捉えることが上手になります。今自分が何を考えているのかが的確にわかるようになるわけです。
それが分かれば、あとはそれをルールに沿って書いていくだけでいいわけで、すらすらと自分の気持ちを書き連ねることができ、作文でもなんでも書き物が巧みになるわけです。
逆に語彙力が乏しいと、今のこの気持ちをどう表現したらいいかわからず、書き進めることができません。
今自分がどういった心理状況にあるのか、どういったことを考えているのか、そういったことが解消できず、常にモヤモヤしたままです。
それでは書こうとしても書けないですよね。何かを書くことは考えることで、その考えがどういうものなのか、わからないからです。
わからないことを書くことはできません。
書けない状態というのは自分の気持ちがわからないからなんです。またその気持ちがどういう言葉に当てはまるのかわからないからなんですね。
例えば「憂鬱」という言葉があります。この言葉とその意味を知っているから、今の気持ちが「憂鬱」であるということがわかってくるわけです。
それは見方を変えれば「憂鬱」という言葉によって自分に「憂鬱」という気持ちがもたらされたことにもなるわけですね。
世界というのは、この言葉で作られております。言葉を多く知っていることは世界を多く知っていることです。その分多くの気持ちや感想と出会えるということです。
この語彙力を身につけることで、感想や感情を多く持つことができます。
そしてそれを実際に書くことが可能になるわけです。
作文の書き方、作文はこう書け!


それでは実際に作文の書き方についてお伝えしていきましょう。
まずは自分の感想と出会う
これまでにお伝えしてきている通り、何かを書くというのは自分の感想や感情を書くということです。
それがないことにはこの作文に限らず、どんな書き物も書くことはできません。
またその際の感想や感情というのは自分で用意するしかありません。
しかしそれさえ用意できれば、あとはその媒体ごとのルールに沿って、その感情を当てはめていくだけです。それにその感想に関して、こうでなければならないといった規則性があるわけでもなく、優劣といった評価があるわけでもありません。
何を思ってもいいように、自由になんでも書いていいわけです。特にこの作文に関しては。
そこで今回の作文の書き方に関してですが、今回はその作文の提出が「将来の夢に関する」ものが求められているものだったとしましょう。
まず必要になるのが、自分自身の将来の夢に関する感想ですね。
その感想を初めに集める必要があります。
繰り返しになりますが、感想というものに優劣もなければ正解もありません。とある映画をみて、楽しいと思う人がいれば、悲しいと思う人がいる。人それぞれ価値観は違うわけですから、それでいいわけですよね。そこで必ず楽しいと思え!なんてことは絶対にないんです。そんなことはむしろ不可能です。
人それぞれ形が違う。これが感想の正体なんですね。それを書いていくのが文章のわけです。
なのでどんな感想でも、感情でも、それが自分の素直な感想ならそれを大切にし、自信を持ってそれを形にしていくのみです。
さて、今回「将来の夢」に関する感想ということで、私の場合まず以下の手順に沿ってその感想を集めていくと思います。
- なぜその夢を持つようになったのか?
- その夢を叶えたい理由は?
- その夢を実現するために、今どんな努力をしているか?
- 夢を叶えた未来はどうなっているか?
こんな感じですね。
このようなアプローチをしていけば、自分の将来の夢に関する感想に出会うことができるようになるはずです。
あとはそれをルールに沿って書いていくわけです。
ルールに沿って感想を当てはめていく
またそのルールに関してですが、作文は基本的に自由でいいです。
ルールは何もありません。
例えばこれがビジネスメールであれば、先ほども少し紹介したように細やかなルールがあったりしますが、作文に関してはこうでなければならないなんて取り決めは一切ありません。
自由に書いていっていいわけです。
しかしそれだと逆に書くことが難しく感じられますので、ここではあえてそのルールというものを決めてみたいと思います。
ルールというよりは「構成案」ですね。それを決めてみたいと思います。繰り返しになりますが作文にはルールがありません。
この構成案もあくまで作文を書きやすくするための、補助活動のようなものです。
今回は原稿用紙3枚分の提出が求められているとして、その場合で構成案を考えてみます。
例えばこんな感じです。
- 夢を持つようになったきっかけ
- その夢に対する第一印象や心を動かされた出来事
- なぜその夢を追いかけたいのか
- その夢に対してどのような情熱を持っているか
- 夢を叶えたい理由や、自分にとっての特別な意味
- 夢に向けてどんな準備をしているか
- 目標達成のために続けていること、工夫していること
- 将来どのような自分になっていたいか
- 夢が実現したことで社会や周囲に与えたい影響
- これからの目標や決意
- 夢に向かって今後どのように努力していくか
この構成案は今回の作文や記事、小説といった、自由度の高いコラム型の書き物においてよく取り入れられる手法です。
導入、本文、まとめ、要するに起承転結ですね。こういった流れを一つの作品の中に盛り込むと読者の理解も進みやすくなります。書き手としても頭を整理しながら書くことができるので、より書きやすくなるわけですね。
とはいえ、先ほども述べた通り、この手の書き物に関しては明確なルールはありません。
ぜひ参考程度に考えてみてください。
熱量を持って自由に書いていく
そして最後は熱量を持って書いていく。これだけです。
作文を書くにあたって、スラスラと書き進めるためにはいかに多くの「感想」を持てるかどうかです。
ただいくら感想を多くもったとしても、それを書面に落とし込むというのはなかなか難しいと思います。そこはぜひ先ほどの構成案に従って書き進めていただきたいと思います。
上記の2点を守っていけば、ある程度誰でも今回のテーマに関する作文というのは書き進めることができると思うし、無事書き上げることもできると思います。
しかしどうせなら、書いていて楽しい作文にしたいですよね。人の価値観や感情に評価がないように、作文に関しても評価はないです。
なので作文の提出に関して大切なのはそこではなくて、書き上げてちゃんと提出すること、そしてその際、いかに楽しみながら作文を書くことができるか?ここなんです。
そうさせるためには、やはり先ほども申し上げたようにたくさんの自分の感想と出会い、多くのネタを持っておくこと、あとは構成案に倣って、書き進めること。
これがあれば余裕を持って、時には楽しみながら書くことができるでしょう。
さらに作文なのだからどんなことでも書いて良い。どんな思いも書いて良いんだ!という気持ちで書いていくこと。それがまた熱量となり、楽しみながら書いていけるはずです。
作文には正解はありません。優劣もありません。
しかしもし作文に正解があるとすれば、生徒の素直な気持ち、それが包み隠されていない文章。これがそうなのではないでしょうか?
ここを先生たちも期待しているはずです。
そのような文章にするためにも、自由に熱量を持ってイキイキ感の伝えられる文章、生徒が楽しみながら書いていることがわかるような文章を目指すべきなのです。
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