春到来ということで、だいぶ暖かくなってきた済州島。
野原では様々な植物が顔を出し始めています。
 
この時期、済州島では「山菜採集」をする人々の姿がよく見られます。
実はキョンアさんも山菜採集が趣味で、散歩中に道端で足を止めては山菜がないか探すのが日課となっています。
そして、時間があるときに少し(時にはたくさん)摘んできて料理しています。
 
もちろん、私有地での無許可の採集は違法なので注意が必要です。
公道(公共の場所)での採集は韓国の法的にどうなのかよくわかりませんが、採集している人がかなりいるのに問題になっていないところを見ると、済州島(韓国)社会においては許容範囲内のようです。
まあ、食べない人にとってはただの雑草ですからね。
 
ということで、今日はこの時期に採れる山菜を紹介します。
 
まずは「ネンイ(냉이)」
僕はこの山菜を日本で食べたことがなかった(たぶん)ので、日本語で何と言うのかずっと知りませんでした。
最近になってようやく調べたところ、「ナズナ」だったことが判明(笑)。
日本では春の七草の一つですね。
 
↓ナズナ。意識しない限り雑草にしか見えない

 
ナズナは韓国ではテンジャンチゲ(韓国風味噌汁)に入れて食べるのが定番のようです。
独特の香りとかすかな苦みが癖になります。
ちなみに、済州島ではあまり食べる習慣がないようで、これを採集している人はたいてい本土出身の人です。
 
続いての山菜はこちら。
山菜界のエース(?)「コサリ(고사리)」です。
このコサリも恥ずかしながら韓国で初めて実物を食べました(恥ずかしくはないか)。
 
↓これが「コサリ」です。日本語で何かおわかりでしょうか?
 
答えは「ワラビ」です。
僕は日本でわらび餅を食べたことはありましたが、直接ワラビを食べたのは韓国が初めてでした。
韓国では一度ゆがいてあくを取ってから乾燥させた後、保存食のようにして食べます。
さっと茹でてナムル(韓国風和え物)にするのが一般的な食べ方のようです。
 
済州島では4月になるとあちこちでワラビ採集に繰り出す人々が現れます。
このワラビ、韓国の「祭祀(チェサ/제사)」(日本で言う法事のようなもの)でご先祖様に備える料理の食材として欠かせないもの。
なので、ワラビの一大産地である済州島では、この時期になると大量に採集して自分の家の祭祀用に保存したり、高値で売って小金を儲けようとする人々がたくさんいるということのようです。
 
また済州島ではこの時期に雨が多く、その雨を受けてワラビがすくすく育つことから、「コサリチャンマ(고사리 장마)」=「わらび雨」という言葉があるほど。
 
 
本日最後の山菜はこちら。
「タルレ(달래)」です。
 

日本でもよく生えているこの山菜。

日本語では「ノビル」というようです。

これも韓国で初めて食べました。

しょう油ベースのタレに薬味として入れたり、チヂミの材料として使ったりします。

 

ノビルについては、キョンアさんと日本に行った時に「これ食べれるんだよ」と言われて初めて存在を知りました。

考えてみると、これら三つの山菜は日本でも食べる習慣がなくはありませんが、触れる機会があまりないもの。

日本では田舎暮らしなどを別にして、日常生活から消えつつある山菜料理が、韓国ではまだしっかり生きていると感じます。

 
↓スーパーで売っていた「ナズナ」と「ノビル」。わりといいお値段

 

ハイキングも兼ねた山菜採集と山菜特有の味は、わりとディープに韓国を感じられる体験かもしれません。

 

※次は土曜日に更新します

 

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