前回の記事投稿から9ヵ月余り。
「ついに放置か…」
と、希少な定期読者の方々から見放されたであろう昨今。
ところがどっこい!
満を持して当サイト恒例の周年記念記事、はっじまるよ~☆

いや、ホントもう
サーセン!!
まぁ、もう殆ど趣味みたいなブログなので、丸1年や2年そこら放置したところで誰も気にしないでしょう。
そんなわけで、私ゆうき塾長が実際に経営する個人塾における、開業4年目の生徒数と収支・年収を公開します。
石川県の(ド)田舎町にある当塾のHP、および開業1~3周年の収支報告記事は以下のリンクからご覧いただけますので、少しでもご興味ありましたら是非是非どうぞ↓
【関連記事】
「【開業一周年】田舎の個人塾の年収・利益や生徒数はどれくらい?」
「【開業二周年】田舎の個人塾のリアル!2年目の売上・利益やいかに!?」
「【開業三周年】田舎の個人塾経営、3年目の売上・年収を徹底公開!」
いつも言っていることですが、これら記事の内容が
現在、生徒の集客や収益で思い悩んでいる学習塾経営者の皆さん
将来、独立して学習塾を開業したいという夢を持っている皆さん
にとって、少しでも経営の参考になれば幸いです。
田舎個人塾における開業4年目の生徒数
さて、久し振りのブログ記事執筆ですので、ダラダラとした前置きや今までのあらすじ的なものは抜きにして、早速4年目における生徒数の推移を見ていきましょう。
と、その前に一つだけ先に言っておきますが
……ヤヴァいですよ、この4年目は。

※キメ顔カットイン
モチロン、良い意味の方じゃなくて悪い方の意味で「ヤバい」です。
特に、前年度の3年目における生徒数の推移を見た後だと、よりヤバさが際立ちます。
あまりのショックに語彙力がバカになってヤバい以外の言葉が思い浮かばなくなってますので、もう本当にダラダラ書くのは止めましょうかね。
それじゃあ、開業3年目にあたる田舎個人塾のリアルな一年間を、生徒数の推移から見ていきましょう。
開業4年目の月別生徒数と学年構成
では早速、2024年の1年間における生徒数・学年構成の推移について、月別にした表がコチラ↓
月 | 生徒数 | 学年構成 |
2024年 1月 | 5名 前年比 -14名 | 【小学生】0名 【中1・2】1名 【中3】4名 【高校生】0名 |
2月 | 8名 前年比 -11名 | 【小学生】1名 【中1・2】1名 【中3】6名 【高校生】0名 |
3月 | 13名 前年比 -5名 | 【小学生】2名 【中1・2】2名 【中3】7名 【高校生】2名 |
4月 | 20名 前年比 -4名 | 【小学生】4名 【中1・2】4名 【中3】4名 【高校生】8名 |
5月 | 21名 前年比 -3名 | 【小学生】4名 【中1・2】6名 【中3】4名 【高校生】7名 |
6月 | 21名 前年比 -4名 | 【小学生】4名 【中1・2】6名 【中3】4名 【高校生】7名 |
7月 | 19名 前年比 -6名 | 【小学生】3名 【中1・2】5名 【中3】5名 【高校生】6名 |
8月 夏講 | 18名 前年比 -7名 | 【小学生】2名 【中1・2】5名 【中3】5名 【高校生】6名 |
9月 | 18名 前年比 -10名 | 【小学生】2名 【中1・2】5名 【中3】5名 【高校生】6名 |
10月 | 17名 前年比 -11名 | 【小学生】2名 【中1・2】5名 【中3】4名 【高校生】6名 |
11月 | 20名 前年比 -8名 | 【小学生】4名 【中1・2】5名 【中3】5名 【高校生】6名 |
12月 冬講 | 20名 前年比 -9名 | 【小学生】5名 【中1・2】5名 【中3】5名 【高校生】5名 |
まさかの前年比オールマイナス
特に1月なんて生徒数5名と、片手で数えられる人数になっています。
前回記事の通り、前年度は生徒数がジワジワ~っと増え続け、年末には大台の30名を目前にしていたところから
まさに怒涛の急転直下!
冬期講習会の最中、大晦日から2週間足らずの間に約25名減という
遊園地のフリーフォールかな?
っていうレベルの下降を見せました。

まぁ僕は高所恐怖症
なので乗ったことは
ないんですけど。
そうなった最大の原因は言わずもがな
令和6年能登半島地震
僕の塾における被災の影響はご覧の通りですが、ここで一歩引いてみて、次は町全体に及ぼした影響を見ていきたいと思います。
(個人塾経営の数値だけ見たい方は、遠慮なく読み飛ばしちゃって下さい)
令和6年能登半島地震の影響
まずは当塾について、被災後1年間の状況を総括して少々。
一部の内容は前回の数値報告記事でもお伝えしていますし、何気に以下の名言紹介の記事中でも触れていますので、それらは割愛して報告します。
とりあえず結果だけ見ると、過去最高を記録した前年度から一変して、月別最大値では開業初年度をも下回る過去最低の生徒数となりました。
(流石に手取り年収に関しては、開業費など諸々の費用がかさんだ初年度よりかはマシでしたけど)
4月以降は黒字に戻して安定したとはいえ、夏を経ても殆ど増やすことが出来なかったのは痛恨の極み。
本来であれば“夏期講習会を機に夏の前後で生徒数が増える”という流れが塾界隈の定説?なんですが……いやはや、中々そうは問屋が卸さなかったですね。

リアルでは絶対に使う
機会の無い言い回し…。
これは僕の塾に限った話ではなく、奥能登地域全体で見ても、子どもの数に関する状況は芳しくありません。
被災後の新学期(2024年4月)時点で、奥能登の小中学校に在籍する児童・生徒数は、前年度比で約2割減少。
奥能登2市2町で減少幅が最も大きい輪島市では、小中学生の総数は1,100人から689人と約37%も減ったそうな。
僕が塾を構える穴水町は正直そこまでではないですが、それでも小学校については昨年度比で34人減の173人、中学校については昨年度比で7人減の107人です。
つまり、町内の学校に通う小中学生の総数は
280人。
単純計算すると、僕の塾が生徒数30人を達成する為には、町にいる子どもの10%強に当塾へ通ってもらう必要があります。
(昨年度はホントあと一歩だったんですけどね…)
同様に計算すると、もし生徒数を50人にしようと思ったら約18%、100人にしようと思ったら…約35%!?
いくら町内に他の学習塾が無いとは言え、中学受験も無く受験競争意識の薄い田舎町で目指すには、かなりの高難易度ミッションと言わざるを得ません。

おらワクワクしてきたぞ
(Oh…ジーザス…)
というか、それ以前の問題として、今は町自体が存亡の危機に瀕しています。
地震から1年間で町の人口は448人減と、一昨年と比べて2倍の速さで人口減少が進んでいるとのこと。
もとより人口流出が問題となっていましたが、より拍車がかかっていることは間違いないでしょう。
…と、なんだかネガティブなことばかり言ってますが、そう暗い話ばかりでもありません。
なにせ、震災によるフリーフォール現象があったとは言え、それでも被災から僅か3か月後の新年度からは生徒数20人にまで持ち直すことが出来たわけですから。
それもこれも、当塾に通っていただいている生徒・保護者様方からの支えと信頼あってこそ。
ひいては、そういった人情の深さが能登の人達の良さなのではないかと、ひしひしと感じた次第です。

この1年は、人生で最も
感謝の念を強く抱いた年
でした。
なーんて、良さ気な雰囲気で記事を締めたかったのですが、そろそろ現実を見ましょうかね。
では、本題の収支報告に戻ります↓
田舎個人塾における開業4年目の売上・経費・利益
2周年にあたる一昨年度までの記事では、ちょいちょい経費や控除の計算ミスがありました。
その過ちを糧に、昨年度からは先に確定申告を終わらせた上で、この収支報告記事の執筆を行っています。
今年度もエクセルで帳簿付けした後、国税庁の確定申告書等作成コーナーより青色申告決算書・収支内訳書および確定申告書を作成し、e-Taxにて送信まで既に完了済みです。
なので、今回も正真正銘・嘘偽りない収支データとなっております。
これによって、田舎個人塾のリアルな金銭事情というものを、より鮮明かつ生々しく見ることが出来るでしょう。

こんな赤裸々に公開して
いるブログ、他には無い
と自負しております。
でわでわ、まずは月間・年間の売上から御覧あれ。
開業4年目の月別売上と年間売上高
それでは、石川県の田舎町で個人塾を開業して4年目の売上高を、月別に分けて見ていきましょう↓
月 | 売上 | 前年度比 |
2024年 1月 冬講 | 141,500円 | -123,500円 |
2月 | 87,500円 | -148,500円 |
3月 | 119,000円 | -92,000円 |
4月 | 194,000円 | -89,500円 |
5月 | 199,500円 | -84,000円 |
6月 | 177,000円 | -106,500円 |
7月 | 190,500円 | -110,000円 |
8月 夏講 | 320,500円 | -158,000円 |
9月 | 207,000円 | -159,000円 |
10月 | 151,500円 | -181,500円 |
11月 | 183,600円 | -269,400円 |
12月 | 196,500円 | -150,500円 |
※上記の表には、毎月の授業料だけでなく季節講習会や定期テスト対策講座といった各種イベントの売上、入塾金なども全て含まれています。
――以上、1月~12月までの売上を合わせた、年間の売上高は
217万7,100円!
前年度は384万500円だったので
前年比-166万3,400円
……うん、知ってた。

そらまぁ、生徒数から
お察しですよね…。
補足しておくと、11月だけ異常にマイナス幅が大きくなっているのは、前年度は実施した「中3限定お泊り会」を今年度は開催していないから。
前年度の11月だけはイベント参加費用として一人1万円、計11万円が売上に追加されていた為、今年度のマイナスが際立っているわけです。
(まぁ、お泊り会自体は収支的にマイナスだったので、無い方が最終的な利益にとってはプラスなんですけど)
ちなみに、月々の収支が赤字だったか黒字だったかは、毎月の固定費&変動費の合計(損益分岐点)との差で計算できます。
当塾の固定費と変動費については以下の記事で公開していますが…開業初期のデータということもあって、今とは随分と異なってますねぇ。
まず固定費ですが、家賃は月々4万円で変更ありません。
過去にはシロアリが出て柱を取り替えたり、地震で内外の壁にヒビが入ったりした物件ですので、もう1万円くらい安くして欲しいというのが本音ですが…。

他に物件が無いから
大家さんに交渉とか
怖くて出来ないぉ。
国民年金も変わらずですね。
とは言え、老後を基礎年金だけで乗り切るのはムリゲーですし、コスパも微妙なんで正直あまり払いたくない!
ってなわけで、老後に備えて国民年金とは別にNISA(少額投資非課税制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)を昨年より開始しました。
それぞれ月3万円、楽天証券で全世界株と米国株を約7:3の比率で購入中です。
※この二つは支出というより貯蓄なんで、ひとまず固定費からは除外しときます。

どちらも、収入が不安定
な個人事業主にオススメ
ですので、ぜひ別記事で
紹介したいですね。
次に、国民健康保険の方は収入(あと年齢)によって多少の変動がありますが、今のところ月額1万7,000円くらいに設定しておきましょうか。
(というか、記事中の1万円は流石に安過ぎるような……もしかして、また間違えたかも?)
住民税も前年度の収入によるから何とも言えませんが、とりま今回は月額1万円で考えます。
で、最も大きな変更は通信費(ただし携帯電話料金は除く)です。
3年目から教材ソフト「eトレ」を使わなくなった為、毎月のソフト利用料(通信費)3万円が消失。
それに伴って、コピー用紙・トナーカートリッジの購入頻度が減り、変動費の消耗品費は随分と削減されました。

これはデカい…っ!
ただし、代わって授業では塾用のテキスト教材を使用するようになったことから、変動費として教材費(オリジナル勘定科目)が発生。
月によっては全く教材を買わないこともありますが、それでも年間では結構な額になっています。
その他、水道光熱費が増加するなど所々に調整を入れて、直近の固定費・変動費は以下の通りです↓
【固定費】(月額・概算)
・家賃(木造戸建て1階の一部)
→40,000円
・通信費(ポケットWiFi利用料)
→2,600円
・国民年金(月額概算)
→17,000円
・保険料(国民健康保険)
→17,000円
・住民税(月額換算)
→10,000円
合計:月額86,600円
【変動費】(月額・概算)
・生活費(実家暮らし)
→20,000円
・水道光熱費(ガスは不使用)
→5,000円
・携帯電話料金(基本料金含む)
→2,000円
・消耗品費(日用品/事務用品)
→4,500円
・教材費(月額概算)
→12,000円
合計:月額43,500円
ということで、月々の支出(固定費+変動費)は
約130,100円
※細かいことを言うと保険料や広告宣伝費などもあるんですが、今は大まかに赤字か黒字か知りたいだけなので省きます。
(より詳細な費用については、後述する年間の各種経費をご確認ください)
ちょいちょい初期からの変更点はありましたが、トータルで見ると大して変わっていませんでしたね。
ということは、上の月別売上を見る限り、収支マイナスの赤字になったのは2月と3月だけですか。

生徒数5人の1月が黒字
なのは、前月から開催
している冬期講習会の
売上のおかげですけど。
さて、意外にも赤字になった月は少ないですが、年収で見ると中々に厳しい状況です。
更に、この年間売上高217万7,100円を12で割って月収に換算すると…
18万1,425円
(前年比-13万8616円)
いやぁ~何が怖いって、これで手取りじゃないことですよ(白目)
では、これから塾経営にかかった年間の経費と後に残る粗利益について、順を追って見ていきましょう。
開業4年目の経費と粗利益
まずは、塾を経営していく中で必要となった支出、経費の一覧がコチラ↓
【各種経費】
・地代家賃:480,000円
(家賃/月40,000円×12ヶ月)
[前年比±0円]
・水道光熱費:82,400円
(電気代/月7,000円弱)
※ガス不使用・水道代無料
[前年比+33,900円]
・通信費:28,332円
(ポケットWiFi利用料)
[前年比-145,868円]
・消耗品費:52,416円
(事務用品・日用品など)
[前年比+2,260円]
・教材費:116,057円
(塾用テキスト教材)
[前年比-50,530円]
・広告宣伝費:25,000円
(地元広報誌の有料広告欄)
[前年比-1,119円]
・接待交際費:0円
[前年比-122,165円]
・損害保険料:10,000円
(三井住友海上火災保険)
[前年比±0円]
・支払手数料:0円
[前年比-3,300円]
計79万4,205円
[前年比-286,822円]
家賃と損害保険料は前年度と変わらず、新規の契約・支払い案件が無かったから支払手数料はゼロ。
(そういえば、地震保険は家財に対してのみ適用だったから一銭も出なかったですね…)
水道光熱費に関しては、仮設住宅に入居する8月上旬まで塾で寝泊まりしてたもんだから、電気代が増加しました。

思えば、半年以上も
教室で布団を敷いて
寝てたんだなぁ。
通信費は教材ソフトeトレの利用料がなくなって、ポケットWiFi利用料のみとなり激減。
(ちなみに、ポケットWiFiは月30GBの最安値を調べて「ゼウスWiFi」を選びました)

それによって、学習プリントの印刷量が抑えられたことから、コピー用紙やトナーの使用が減ったので消耗品費も下がると思いきや…まさかの微増。
どうやら、地震でブッ壊れたレーザープリンターの買い替えや、壁のヒビを補修するパテや壁紙の購入費用が原因のようです。
eトレから塾専用テキスト教材に変更したことの影響に関しては、むしろ僕の指導方針・指導方法には紙の教材の方が合っていたようで、今のところ特に不便はありません。

どんな媒体でも、塾専用
の教材は優秀ですね。
一方で、特に年始における生徒数の激減から、その塾用テキスト教材の購入費用である教材費も減少しました。
まぁ、これに関しては
全然嬉しくない
ですけどね。
(ただ、もしもeトレの利用を続けていたら被災云々に関係なく月々固定で利用料が発生して、より悲惨なことになってたなぁ……)
広告宣伝費に関しては、地元広報誌の有料広告欄に掲載した費用のみで、チラシ印刷・新聞折込ゼロだったことから微減。
正確には、被災直後の1月にチラシを少し印刷しましたが、白黒デザインだったことから教室のレーザープリンター(複合機)を使用しました。
また、ちょいちょい友達紹介チラシも印刷しましたが、コンビニのネットワークプリントを利用して消耗品費にカウントしています。

今まで作成したチラシ
を、このブログで全て
公開するのも面白そう
ですね。
前述の通り、お泊り会に行ってないから接待交際費はゼロです。
(生徒配布用のお菓子などは消耗品費にカウントしました)
それでは、先に算出した売上と経費の数値をもとに、田舎の個人塾経営4年目における粗利益を見ていきましょう。
(粗利益)=(売上)-(経費)
2,177,100-794,205
=1,382,895(円)
前年比-1,376,578円

Shite!
(ちくしょう!)
年間で約80万円と、田舎ならではの極低ランニングコストではありますが、そもそもの売上が低いですからね…。
気を取り直して、お次は税金を計算する際に所得から引かれる控除について、以下で一通り見ていきましょう。
開業4年目の各種控除
田舎の個人塾経営者、4年目における各種控除は次の通りです↓
【各種控除】
・社会保険料:199,490円
(国民年金保険料)
[前年比+5,400円]
・生命保険料:80,000円
(JA共済/終身生命保険)
(JA共済/定期個人年金)
[前年比±0円]
・小規模企業共済等掛金:240,000円
(個人型確定拠出年金iDeCoの掛金)
[前年比+240,000円]
・令和6年分特別税額控除:30,000円
(定額減税)
[前年比+30,000円]
・基礎控除:480,000円
(国から皆一律に与えられる)
[前年比±0円]
・青色申告特別控除:650,000円
(条件付き青色申告が必要)
[前年比±0円]
計1,679,490円
[前年比+275,400円]
少子高齢化のあおりで社会保険料がステルス増税?されていますが、生命保険料や基礎控除、青色申告特別控除は前年度と同額です。
(改めて、多大な恩恵を与えてくれる青色申告特別控除は神ですね)
そして前述の通り、遅ればせながら老後に備えて昨年5月からiDeCo(個人型確定拠出年金)を開始し、毎月3万円のペースで拠出しています。
iDeCoの掛金は全額所得控除になる為、12月までの拠出額24万円がオール控除にイン!
ついでに、iDeCoによる投資の運用益は全て非課税で、老後の受け取り時には退職所得控除で更に税負担は減少。

iDeCoの節税効果…
まぢブラボー。
ぶっちゃけ、このタイミングでNISAとiDeCoを始めるのって、我ながら頭おかしいとは思います。
「被災して仮設住宅に暮らしてる奴が、何を投資なんてしてるんだ??」
というツッコミも至極当然でしょう。
まぁ、逆にこんな素晴らしい節税方法を今までしてこなかったことの方が不思議なくらいなので、単純にiDeCoってスゲーなと軽く流してもらえたら幸いです。
で、もう一つ前年度と違う点が
令和6年分特別税額控除
というもの。
これは、いわゆる定額減税というやつで、今年度限りの特別措置らしいです。
岸田文雄こと増税メガネが唯一(?)行った減税ですが、給付と併用された複雑で分かりにくい制度だと、すこぶる評判が悪かったそうな。

なんて不憫な…。
個人的には、やはり国民民主党が103万円の壁を一律178万円に引き上げてくれることを期待したいですね。
(それも、給与所得控除ではなく基礎控除の方を増額してくれると嬉しいな☆)
さて、それでは上記の控除額(計1,679,490円)を粗利益から引くことで、所得税の有無を決める基準となる課税所得を算出していきましょう。
開業4年目の税金と所得・利益
では早速、これまでの数値を以下の式に当てはめて、課税所得を出すと…
(課税所得)=(売上)-(経費)-(控除)
2,177,100-794,205-1,679,490
=-296,595(円)
(前年度比-1,060,978円)
つまり課税所得は0円!
これをもとに所得税・復興特別所得税・住民税をそれぞれ計算すると…
【各種税金】
・所得税
0×0.05
=0(円)
(前年度67,769円)
・復興特別所得税
0×0.021
=0(円)
(前年度1,423円)
・住民税(均等割)
市町村民税3,000円
+都道府県民税1,500円
+森林環境税1,000円
=5,500(円)
(前年度5,000円)
・住民税(所得割)
0×0.1-10,000
=0(円)
(前年度135,538円)
計5,500円
(前年度209,730円)
所得税・復興特別所得税および住民税の所得割に関しては、課税所得に税率をかけて算出されますので、そもそもの課税所得がゼロだから
ゼロに何をかけてもゼロっっ!
よって、いずれも0円となります。

自分で書いてて悲しく
なってきたぉ…。
ただ、そんなゼロ人間の僕でも、住民税の均等割だけは納税する必要があるんですよね。
というのも、住民税における課税・非課税の基準は、課税所得ではなく合計所得金額(粗利益)。
市町村によって微妙に基準額は異なりますが、僕の住む穴水町の場合は以下の通り設定されています↓
【均等割】
28万円×(本人+控除対象配偶者+扶養親族数)+16万8千円(控除対象配偶者または扶養親族がある場合)+10万円
上記の金額以下なら非課税
【所得割】
35万円×(本人+控除対象配偶者+扶養親族数)+32万円(控除対象配偶者または扶養親族がある場合のみ)+10万円
上記の金額以下なら非課税
うんうん、そーかそーかナルホド
意味不
と、そこまでは言いませんし、何とか理解は出来ましたが…いかんせん分かりづらい!
とりあえず、僕の場合は合計所得金額(粗利益)が上記の計算をした金額より多いので、均等割・所得割ともに課税対象となります。
しかし、所得割の税額は課税所得(0円)に税率10%をかけた金額だから0円で、課税所得に関わらず定額の均等割だけ課税されるというわけです。

…のハズ。まぁもし
違ってたら5~6月頃
に納付書が届くので
払いますけどね。
ちなみに、住民税の均等割にある森林環境税(国税)は、前年の合計所得金額が41万5,000円以下で非課税らしいです。
(どっから出てきた数字なのか謎ですけど)
また、住民税の所得割は岸田の定額減税により1万円分の減税となります。
※定額減税は今年度に限る。
じゃあ最後に、先に出した粗利益から税金を引いて、手元に残るお金(純利益)を計算すると…
(純利益)=(粗利益)-(税金)
1,382,895-5,500
=1,377,395(円)
(前年度2,549,743円)
ここから生活費や趣味・娯楽費、年金や保険料の支払い等を行っていくわけですね。
ちなみに、毎度恒例の12で割って月収換算してみると
1,377,395÷12
=114,783(円)
(前年度212,478円)
月の手取り11万4,783円
これでボーナスも退職金も無いわけですからねー、そりゃあ老後が心配にもなりますよ(他人事)。
(まぁNISAやiDeCoで貯蓄することより、もっと収入を増やすことを考えろって感じですけど)

悲観的なのか楽観的
なのか、はたまた
何も考えていない
のか……。
最後に

というわけで、いかがでしたか?
令和6年能登半島地震から早1年余り。
フリーフォール現象(造語)によって一時は塾経営継続の危機を迎えたものの、まだ細々と続けることが出来ています。
これも全国の皆さんからのご支援と、当塾を信頼して通っていただいている生徒・保護者の皆さんのお蔭です。
この場を借りて、改めてお礼申し上げます。
今年度は被災の影響を多分に受けた為、あまり塾経営の参考データにはならなかったと思いますが、それでも何かしら楽しんでいただけたなら幸いです。
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