【秘宝館見聞録】ナゾのパラダイス〜淡路島にあった秘宝館(兵庫県洲本市)※閉業

※重要:今回の記事中の写真は転載禁止とさせていただきます。

2023年9月某日、フィクサーXより指令が下った。
指令#S7E945:2014年に訪問した淡路島の秘宝館の記録をサルベージせよ

淡路島の名物はタマネギとパラダイス

2014年9月、淡路島上陸作戦として神戸へ飛んだ取材班(ワシ一人)。
この作戦では、淡路島に渡りナゾのパラダイス平和大観音(→記事はコチラ)を見物するのが目的でした。
当時はフリーで仕事していたため、割引航空券を取り平日に余裕を持って出陣。

淡路島の南東部、立川水仙郷という観光名所の中にある秘宝館として始まったこの施設。

詳しい施設の概要は毎度おなじみウィキから抜粋しますが、

水仙は時期が限られるため、通年で客を呼び込む目的で(中略)1980年代初頭に開設した。
「おしべとめしべのことをまなぶところ」と書かれた建物の内部に入れば、木彫りの長さ3mもの男根や立川(たつこ)神社をはじめ、東田が日本全国から集めた性にまつわる珍品、奇品の類が所狭しと並ぶが(中略)古物収集の趣味が高じ、性的なものまでも集めていたものである。
またA4判で約500枚ほどの館長が妄想にふけりながら書いたという手書きの格言集が壁一面に貼られる。
落書き帳は来館記念として館内に置かれ、落書きは館内に展示される。
1989年11月4日、朝日放送テレビ『探偵!ナイトスクープ』でこの秘宝館が「淡路島ナゾのパラダイス」として桂小枝によって紹介され話題を呼び(中略)記念碑などが置かれた。(中略)当初の名称は「淡路島秘宝館」だったが、放送以降は現在の「ナゾのパラダイス」に変えた。
館長の死去により、2023年9月2日に閉館した。

https://ja.wikipedia.org/wiki/立川水仙郷

山道を駆けて立川水仙郷へ

海沿いの道から山に入ると、「ナゾのパラダイス」の看板が現れだします。
※安全な場所で車を停車して撮影しています

道なりに進むと「立川平家村 民俗資料館」という建物が見えてきます。
こちらも「立川水仙郷」の一部のようですが扉は閉ざされていました。

そして遂に「ナゾのパラダイス」の大きな入場ゲートに到着。

「本日開館しています 入口はドライブイン」

指示に従って道を進むと、ギリギリ営業していなさそうなドライブインを発見。
そこの駐車場に駐めて、歩いて水仙郷に入ります。

私の他にお客さんは誰もいません。

水仙郷は、山に囲まれた山あいの場所になっていて、そこに水仙が一面咲き誇るようですが、訪問時は時期が外れており水仙はありませんでした。

チンチン音頭発祥の地」というデカいモニュメントや、生贄の儀式を思わせる骸骨や腕の制作物が載った台、「UFO神社」と書かれた小さな祠のようなものがあったり、布袋さまの石像、「たけし、さんま世紀末特別番組 世界超偉人500万人伝説」のデカ石版、さらには真っ二つに折れた謎の石版など、なかなか混然とした設置物が目に留まります。

それらの由来については詳しく調べていないので各々お調べくださいませ。

道なりに下っていくと、「立川平家村 民俗資料館」「淡路島ナゾのパラダイス」と書かれた建物が見えてきました。
先ほど道沿いにあった「民俗資料館」は、コチラの別館だったのでしょうか。

ナゾのパラダイスに潜入

秘宝館の入口に行ってみて目を疑いました。

本日 定休日

定休日のことを全く調べずに来ましたが、訪問したのは月曜、月曜といえば美術館や博物館は大抵営業していません。

マジか……明日もう一度来るしか無いのか……と思いながら、近辺を調査すると、もう営業していないアーチェリー場の形跡があったりトイレをとりあえず調査したりしながら、一縷の望みをかけて事務所の電話番号に電話をかけてみます。

出ません。

「本日開館しています」って書いてあったやん……いや「閉館」と書いてあったのか?
iPhoneの写真を見ると、やはり「開館」と書いてあるし……。

3度目の電話でようやく繋がりました。

「水仙の時期は毎日開けてるんだけど、今土日しか開けてないんだよねぇ……どこから来たの?」

と聞かれ、「埼玉から来ました」と告げると、「じゃあ特別に開けてあげるから待ってて」とありがたいお言葉。

若干めんどくさそうにやってきた館長のおじいに入口のドアを開けてもらい、入場料の500円をお支払い。

ナゾのパラダイスに潜入することができました。

ナゾのパラダイスの内部とは?

カビと埃のにおいが充満する館内に入ると、手描きのヌード画と狸の群れ、男●器と女●器のパネルアートが飛び込んできます。
壁一面に展示された館長渾身のパネル、デカ文字のレタリングに囲まれながら、ガラスケースにはエロ雑誌や春画などが展示。

一応エアコンを付けてもらいますが、そこから出てくるのは湿気った廃屋の香り。
現在(2023年)は日常的にマスクをしていますが、当時は顔丸出しだったので、現地の匂いがダイレクトに肺に入ってきます。

狭い通路を抜けると、広くて細長い倉庫みたいな展示室に、秘宝の数々が収められています。
手描きのアートパネル、エロ雑誌、エロ彫刻、秘宝、巨大●根、巨大●陰、狸の剥製、神社、etc……

「らくがきちょう」と書かれた文章ネタは週百枚あるそうで、それぞれセ●クスに関する教訓や、エロ小ネタなどが書き込まれています。

コンテンツは館長が面白いことを思いついたら追加されているようで、性に関する面白ネタ・知識や、それは館長の感想だろ、というものまで、色々と役に立ったり立たなかったりする勉強ができます。

まさに館長の趣味を丸出し・剥き出しにした天国といった展示内容。

探偵ナイトスクープで「ナゾのパラダイス」として紹介

そして、探偵ナイトスクープに取材されたことが大々的にコーナー化されています。
なぜか「探偵ナイトスプーク」になっていますが……。

ケンコバさんのサインが雑に飾られています。

1時間近く見ていたでしょうか。

館長の「もうそろそろいいだろ!」という呆れたような声を掛けられて、パラダイスから退館しました。

楽しかった「ナゾのパラダイス」

ナゾのパラダイスは、惜しまれつつ(しらんけど)2023年9月2日に閉館してしまいました。
どうでもいいことですが、私の誕生日は9月2日です。

この後、平和大観音を見物して、道の駅でたまねぎラーメンをいただき、日帰り温泉に入って神戸に戻りました。

温泉では、こちらをガン見しながらめちゃめちゃ勃●していたヤバイ人に遭遇したりしましたが、無事に神戸に帰還。
私はその後神戸で夜のお店に消えましたとさ。

記録写真

地点情報

立川水仙郷・ナゾのパラダイス

所在地: 〒656-2543 兵庫県洲本市由良町2877-22
入場料: 閉業しています
営業時間: 閉業しています
定休日: 閉業しています
Web: ありません

珍見ちゃん
珍見ちゃん
もちろん18歳未満入場禁止でした!
淡路島の有名珍スポットは絶滅してしまったようです。

※情報は記事アップ当時のものです。現況と異なっている場合があります。

(訪問:2014年9月)

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