↑のつづき。


さて、阿波徳島一日目の朝。


宅宮神社⇒朝宮神社を後にして、

舞台は上八万町から八万町へ。



朝宮神社から徒歩20分。



古代の五十鈴川かもしれない園瀬川を渡ると

標高190mの向寺山がある。


見えてきた立派な建物は

徳島県文化の森総合公園。


徳島県立図書館などの施設があるようだ。



その入り口付近にある石段を登る。




『猫神さん』ののぼりと、
その向こうで遊ぶ黒猫さん。

猫神とは❗❓️



やってきたのは『王子神社』である。





あまり調べずに来たが、
どうやらこの王子神社には猫の神が
祀られているらしかった(=゚ω゚=)

社紋❓️の可愛さが突き抜けている(笑)


拝殿。

『王子神社』

鎮座地 徳島県徳島市八万町向寺山
創建 不詳
別称 猫神さん おうじんさん
祭神 
天津日子根命(アマツヒコネ)
お松大明神
お玉大明神

王子神社の縁起によると、
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
祭神の天津日子根命は、当地の
根子神(ねこがみ)として古くから祀られ
江戸時代阿波藩蜂須賀家家老の
長谷川奉行家が代々崇敬したと
伝えられています。

別称「猫神さん」という呼び名は、
俗に伝えられている「阿波の猫騒動」より
きております。

約三百二十年前、無実の罪で捕らえられた
お松さんが愛猫お玉に報復するよう言い含め
お玉の霊が罪をかぶせた人々に
次々と祟ったので、
長谷川奉行家は、この地に
お松とお玉の霊を祀りました。

それより誰ということなく、
「願い事を叶えてくれる猫神さん」といわれ
合格祈願、開運、良縁、商売繁盛の
神様として知られ、
多くの御崇敬を集めております。

本殿に、大明神二柱和魂を合祀、
お裏参りに大明神二柱荒魂を祀っております。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

つまり、『ねこがみさん』とは
この地の根子神(天津日子根命)と、
後に祀られた猫神のダブルミーニング
ということなのである(=゚ω゚=)


こちらの縁起には、
さらに面白いことが書かれていた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
当地域(徳島市八万町)は
眉山と向寺山との間を流れる
園瀬川の下流域を中心に
太古より水陸交通の要衝として
発展してきた風光明媚の旧地である。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
風光明媚(ふうこうめいび)とは、
 自然の景色が美しく、眺めのよいさま


祭神の天津日子根命は
アマテラスの子である五皇子の一柱。

それどころか、五皇子全てが
この徳島市八万町周辺と
小松島市に祀られている。

縁起には、その場所まで記されている。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
第一皇子 天之忍穂耳命 八万町 王子祠
第二皇子 天之菩卑能命 小松島市 
     式内社 御縣神社
第三皇子 天津日子根命 八万町 王子神社
第四皇子 活津日子根命 八万町 四王子神社
第五皇子 熊野久須毘命 丈六町 熊野神社
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
アマテラスの五柱の皇子の内、
四柱もの皇子たちが
徳島市八万町周辺に祀られている。

こんなことは、阿波徳島だけなのである。

また、『八万村史』にも
八万町には四つの王子神社があると
記載されているのだそうな。


五皇子は
天照大御神素盞嗚尊の誓約により
生まれた神々。

山麓の反対側(西側)には、先ほど参拝した
朝宮神社(大靈女尊(天照大御神)と月読命)、
南側には天王神社(素盞嗚尊)が
しっかり鎮座しているのだ。



ちなみに、
天之菩卑能命(アメノホヒ)のみ
少し離れた小松島市に祀られているのは、
国譲りの際に、出雲の大国主に心服して
地上に住み着き、3年間高天原に戻らず
アマテラスを裏切ったためだろうか。

そして、古代の出雲は
徳島県の南東海岸部の『伊津毛』であり、
小松島市もその一部だった。

古事記のストーリーとも
ちゃんとリンクしている。





拝殿の中を覗くと、
招き猫など猫要素が豊富。

男性ヒトリでは、いささか照れ臭い。




横から本殿。

ちゃんと千木は男千木。



なにやら
猫が遊べそうな遊具が(=^ェ^=)


拝殿の左手奥には小さな祠が並んでおり、
こちらを参拝することを「お裏参り」という。

祀られているのは、
お松大明神とお玉大明神の荒魂。


さらに、天津日子根命の御陵の山の
拝所『御陵(みささぎ)拝所』がある。



社務所不在時には、
ちゃんと猫さんが見張っていた(ФωФ)




『さざれ石』。

さざれ石と言えば『君が代』。

こちら↓のさざれ石の説明もトンでもない。
以下、説明書抜粋↓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
徳島県神山町及び佐那河内村
(鮎喰川及び園瀬川の上流の谷川)から
産出される「さざれ石」は
他から産出される石灰質のものとは異なり
太古海底から噴出した
高温の溶岩か海水と接触して破砕され、
これが堆石固結して生じた海底火山角礫岩で
長い年月にわたって地熱と強大な圧力で
変成作用を受けた美しい緑色の子持ち岩です。

地元では「神疑り石」とも呼ばれ
自性神(神)の霊波に瑜伽する希少な天然石で
阿波では太古から鏡・剣などとともに
神霊をよりつかせる依代として
神事に用いられてきました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

また、
阿波古代史のバイブル
「道は阿波より始まる その三」には↓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
古代より「さざれ石」と
阿波で呼ばれた岩石は
天の元山神山町神領を流れ下る川沿いと
佐郡県(さながた)より流れ下る
園瀬川の谷合(音羽谷)にのみ多くみられ、
土地の人々が「子持ち岩」とよんでいる
岩石のことなのですが、
この神山の根岩の先端が
讃岐引田町までつづいている為に
引田町でも少しですが産出され、
この地方では「子持ち岩」と呼ばれずに
むかし通り「さざれ石」とよばれています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
と書かれている。

前回の記事で書いた通り、

園瀬川とは古代の五十鈴川であり、

佐郡県(さながた)とは、
猿田彦ゆかりの、
伊勢(以西)の狭長田であり、

古事記や先代旧事本紀による
天手力男神(タヂカラヲ)は
佐那県(さなのあがた)に坐す」とは、

現在の『佐那河内村(さなごうち)』のこと。


また、佐那河内村より西、
記紀の天岩戸伝説の候補地
『立岩神社』が鎮座するのは、
徳島県名西郡神山町鬼籠野元山である。

そして、
徳島県名西郡神山町神領西上角に
鎮座するのが、
本来の阿波国一宮と云われる
『上一之宮大粟神社』
地名の「上角」は『神住み』かな❓️

祭神は阿波の国魂神
『大宜都比売命(オオゲツヒメ)』
である。
もちろん後日参拝しましたよ。

神領』の地名にふさわしい史跡が
存在しているのが神山町なのである。




『猫神さん』。

一見ゆるいが、とても重要な
そして素敵な神社だった(=゚ω゚=)


そういえば、
祭神の『天津日子根命(アマツヒコ)』は、
天孫『天津彦彦火瓊瓊杵尊(ニニギ)
と同一神とする説もある。



天津日子根命が『根子神(猫神)』なら、
ニニギノミコトは
『ニャニャギノミコト』なのである(ФωФ)



さてさて、

このあと一旦徳島市街に戻り

お仕事もちゃんとこなした。


その後に参拝した神社もまた、

ワクワクのオンパレードだった。


あの巨岩のことは、忘れられない。




そして、

この阿波徳島初日。


徳島市上八万町~八万町を巡ったこの日は

2023年12月20日。


この日からの数日間で

吉野川ルート

鮎喰川ルート

那賀川ルート

を行けるところまで行こう❗


と、意気込んでいたのだが…



その二日後、

大変なことが起こってしまったのだ。



忘れもしない、

あの日は

冬至」だった。。




つづく。



ではまたニャ❗






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