家庭菜園4月のまとめ

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5月に入りましたね。オーストリアでは、5月半ば頃からいよいよ夏野菜の植え付けが始まります。皆が心待ちにしていた月です。

今年は例年よりも寒さが長引き、植物の成長もゆっくりです。それでも木々には新芽が芽吹き、我が家では春野菜が元気に育っています。

この記事では、我が家の4月の家庭菜園の推移をまとめました。

種まき

パクチョイ、エンドウ豆、パクチー、ラディッシュ、ほうれん草の種まきをしました。

パクチー以外の4種は無事に発芽しました。

害虫発生

レモンの木にカイガラムシが発生してしまいました。幸い早めに対処することができ、今のところ影響は出ていません。

植物の手入れ

のプランターに藁でマルチングしました。

レモンに液肥を与えました。去年はサボってしまったので、今年はこまめに施肥しようと思います。すでに蕾がついています。新芽もたくさん出て、ぐんぐん成長しています。

今月の収穫

レモンバームペパーミントでフレッシュハーブティーを入れました。

ラディッシュ水菜(間引き)が今月の野菜の収穫でした。

他にもルッコラチャイブセージなどのハーブ類は安定して収穫できるようになりました。

4月の庭より

植物の種類も増え、庭が徐々に賑やかになってきました。

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レモンの害虫、カイガラムシの駆除

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※この記事には虫の写真が掲載されています。苦手な方はご注意下さい。

春が来て植物の成長が活発になり始め、同じく虫たちの活動も活発になってきました。虫も自然の生態系の一部なのですが、大切に育てている植物を弱らせ、枯らしてしまう害虫は、やはり駆除する必要があります。

今回は、我が家のレモンの木に発生したカイガラムシについて記事にまとめました。

レモンの木と蟻

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私がカイガラムシの存在に気付いたきっかけは蟻でした。レモンの木に10匹程度の蟻が群がっていたのです。こんなに小さな木の上で何をしているのだろうと疑問に思い、まずはレモンの木と蟻の因果関係を調べてみました。

このとき私は、蟻がレモンの木の樹液でも舐めているのかと思っていたのですが、大きな間違いでした。

蟻がたかっていた原因

蟻はレモンの木ではなく、レモンの木に寄生したカイガラムシの出す甘い排泄物を食べに集まっていたのです。

植物に蟻がたかっていたら、まずはカイガラムシやアブラムシなどの害虫の発生を疑うべきらしいです。この時、私はまだカイガラムシの存在に全く気がついていませんでしたが、蟻のおかげで、まだ彼らが大繁殖する前に発見することができました。

カイガラムシとは

カイガラムシは植物に寄生、吸汁する害虫です。放置しておくと大量発生して生育に悪影響を及ぼし、葉や枝を枯らしてしまいます。

悪影響はそれだけでなく、カイガラムシの排泄物は「すす病」の原因となります。すす病にかかった植物は、葉や枝が黒いすすのような物体に覆われ、光合成が阻害されてしまいます。

カイガラムシの種類は非常に多く、形や色も様々です。我が家のレモンに発生したカイガラムシは、どうやらヒラタカタカイガラムシという種のようです。平べったい緑色で、擬態度が高めです。

カイガラムシの駆除

私が選んだ駆除方法は、古い歯ブラシでカイガラムシを擦り落とす方法です。一番被害が大きかった枝は思い切って切り落としました。その他の枝と葉を隅々までチェックしてカイガラムシを擦り落としました。この際レモンの葉を傷つけないように、丁寧に作業します。

我が家のレモンの木はまだ小さく、葉の量もそこまで多くないので、一枚一枚チェックすることができました。

その後、毎日こまめに観察していますが、まだ卵が残っているのか1日に2、3匹見つかります。このまま駆除を続け、幼虫の間に対処して繁殖させないことを目標にしています。

植物を育てることと害虫対策は切り離せない関係です。その都度適切な対応をすることで、大切な植物を守っていきたいです。

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4月の種まき

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4月に入りまだ寒さは残るものの、夜間でも気温が氷点下に下がることはなくなったので、屋外で育てられる植物のバリエーションがぐっと増えてきました。オーストリアでは、霜の心配がなくなってくるこの時期から家庭菜園をスタートさせる人もたくさんいます。

我が家でも週末に4月分の種まきを一気に済ませました。

今回まいた種は、パクチョイ、エンドウ豆、パクチー、ラディッシュ、ほうれん草の5種です。

パクチョイはチンゲン菜の仲間で、軸が緑色のチンゲン菜とは違い、白い軸を持つのが特徴です。食べ方はチンゲン菜と同じです。パクチョイはオーストリアのスーパーの野菜コーナーでも、たまに見かけることがあります。 実はこの野菜がチンゲン菜とは別種だということに、今回調べてみて初めて気が付きました…。今まで全く違いに気づかずに食べていましたが、そのくらい似ているのです。

エンドウ豆は、今年初めて育てるので未知数です。夏野菜までの繋ぎで3株だけ植えました。

パクチーも今年初めて育てます。種もきちんとパクチーの香りがします。今まであまりパクチーを使った料理を作ったことがないので、上手く活用できるか少し不安です。私の料理の腕が追いつかなければ、諦めて潔く処分しようと思います。

ラディッシュは第2弾です。3月に蒔いたものがかなり育ってきたので、次の収穫に向けて育てます。ラディッシュは成長が早く、また葉も含めて使い勝手が良い野菜なので、このまま秋まで通して育てたいです。

ほうれん草は再びまき直しです。先月はプランターに蒔いたのですが、そのプランターを、庭で遊んでいた我が家の飼い犬に倒されてしまいました…。同じ事故が起きないようプランターは撤去し、コンテナ畑に場所を移しました。種まきはこれで3度目。去年は豊作だったのですが、今年は何故かほうれん草の運に見放されています。

犯人(犬)はこちらです。以前義実家の庭で撮った一枚。

3月はまだ隙間だらけで寂しかった我が家の畑も、これで徐々ににぎやかになっていきそうです。発芽と成長が楽しみです。

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収穫したレモンで「塩レモン」を作る【保存食レシピ】 

初めて我が家で収穫したレモン、せっかく無農薬なのだから皮まで使えるものを作ろうと思いあれこれ悩んだ結果、塩レモンを漬けてみました。

塩レモンは、もともとモロッコでよく使われる調味料です。レモンを発酵させて作るというのは、今回調べてみて初めて知りました。

日本ではすっかりメジャーになりましたが、オーストリアではあまり聞きません。ほとんど外食しないので、私がよく知らないだけかもしれないのですが…。

収穫後のレモン 

収穫後に数日間、窓辺で追熟させてみたのですが、あまり黄色くなりませんでした。後日、バナナかリンゴと一緒にビニール袋に入れておくと早く追熟すると分かりました。今回は、このまま使います。

用意するもの

  • レモン
  • レモンの10%~20%の重さの塩
  • 煮沸消毒したビン

ちなみに、こちらの塩はオーストリア産の岩塩から加工されたものです。塩はオーストリアの名産で、お土産にも人気です。

塩レモンの作り方

1.レモンをくし切りにし、塩と交互にビンに入れる。蓋をしてよく振る。

丸ごとレモンに切り目をいれて漬けるのが本格的なやり方らしいのですが、くし切りの方が早く発酵が進むようです。

2.毎日ビンを振って水分を全体に回し、塩を溶かす。

参考にしたレシピでは、水分を出すために上からギュッと押しても良いとあったので、何度かスプーンの背で押しました。

こちらが3日後の状態です。かなり水分が出てかさが減ってきたので、一回り小さいビンに移しました。この際、レモンがすべて液体に浸っている状態にします。水分が足りない場合は熱湯(少し冷ましたもの)を加えます。

3.冷蔵庫で約1か月熟成させる

様々なレシピがあり、冷蔵庫と常温での保管どちらの方法もあるようです。私は冷蔵庫で保管しました。

完成した塩レモン

こちらが漬けて1ヶ月後の塩レモンです。見た目はあまり変わっていませんね。実の水分が失われた代わりに皮全体に水分が行きわたり、ずっしりとしています。

早速少し食べてみました。レモンの酸味と塩気がどちらもマイルドになり、かつ旨味が感じられます。そしてレモンのとても良い香りがします。和洋どちらでも、肉にも魚にも合いそうな味です。冷蔵庫で保管すれば、約1年保つそうです。

そのまま使うだけではなく、刻んだりミキサーにかけてペースト状にしても使いやすそうです。せっかく作った塩レモン、様々な料理に活用したいと思います。

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まさか大失敗?ルッコラを収穫したものの…

ルッコラを収穫

先月植えて、順調に繁ってきたルッコラを早速収穫しました。葉の根本をプツプツとナイフで切っていくと、胡麻のような濃厚な香りが漂います。

ルッコラから胡麻の香りがすることは、自分で栽培するまで気づきませんでした。スーパーのパック詰めのルッコラは、既に香りが飛んでしまっていたのですね。

ルッコラが苦い

ですが採れたてのルッコラを一枚食べてみて驚きました。ものすごく苦かったのです。私はゴーヤなどの苦味のある野菜も好きなのですが、それでも思わず顔をしかめてしまうほどの苦味がありました。たった一枚の葉でかなり苦いので、とてもサラダなどでは食べられません。

こんなに苦いルッコラは食べたことがないので、何が原因なのか調べました。

日当たりが決め手

調べてみると、興味深い情報が見つかりました。ルッコラは日光にあたりすぎると苦みが強くなるのだそうです。確かにとても日当たりの良い場所に植えてありました。ルッコラは半日陰で育てたほうが苦みが少なく、また葉も柔らかくなるようです。

我が家のルッコラは今ある一株だけなので、もう一株買ってきて日陰で育ててみようと思います。ルッコラはプランターや鉢でもよく育つので、自由に育てる場所を選べます。もちろん株が違うので正確には比べられませんが、日向と日陰で味の変化が本当にあるのか調べてみたいです。それに大好きなルッコラサラダはやはり諦めきれません。

苦味がきついルッコラ、どうやって食べれば良い?

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では今植えてあるルッコラは処分するしかないのでしょうか。さらに調べていくと、火を通せば苦いルッコラでも美味しく食べられるという情報を見つけました。

早速サッと湯通しして食べてみると見事に強い苦味は消え、春菊のような風味になりました。これなら大丈夫、収穫したルッコラはパスタソースに絡めて美味しくいただきました。他にもおひたしにしたり、スープに入れたりと和洋どちらにも使えそうです。

実は今までルッコラを加熱して食べてことはありませんでした。この苦いルッコラが新たな食べ方の発見に繋がり、結果的に料理の幅も広がったので、逆にラッキーだったと思うことにします。 今ある一株は加熱用、新たな株は生食用と分けて使用しようと思います。

ただこのルッコラは我が家の畑の一等地に植えてあるので、日当たりにメリットが一切無いとなると、そのうち植え替えることになるかもしれません。我が家の庭は比較的どこも日当たりが良いのですが、そこまで大きくない我が家のコンテナ畑、良い場所は貴重なのです。

栄養満点なルッコラ、これから様々な料理に活用して楽しみたいです。

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家庭菜園3月のまとめ

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明日からもう4月ですね。オーストリアは夏時間に切り替わり、一気に日が長くなりました。日本との現在の時差は7時間です。3月は家庭菜園のシーズン始めの月ですが、今年は特に寒さが長引き、残念ながらあまり庭で活動できませんでした。

今月は我が家の家庭菜園を、ブログという形で記録に残すことに踏み切りました。初心者がブログなんて書いても意味がないのではないかとも思いましたが、既にたくさんの方々が読んで下さり、また私自身のモチベーションを高めることにも繋がったので、始めて良かったと感じています。これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

この記事では、3月の家庭菜園での活動をまとめてみました。ほぼ自分のための記録のようなものですが、良ければお付き合いください。

畑の準備

畑や植木鉢に新しい土を入れ、今シーズンの準備をしました。

種まき

ニンジン、ディル、ラディッシュ、玉ねぎ、水菜は発芽を確認しました。

ほうれん草クマニラ(ラムソン)は発芽しませんでした。ほうれん草は後日まきなおしました。

後日買ったカモミールメキシカンサワーガーキンの種もまきました。どちらも無事に発芽しました。今後の成長が楽しみです。

我が家に新しく迎えた植物たち

苗で買ってきたのはイチゴルバーブローリエコールラビです。

3月の収穫、レモン

初めてのレモンの収穫に成功しました。反省点もありますが、収穫に漕ぎつくことができてとても嬉しかったです。このレモンで塩レモンを仕込みました。現在熟成中です。

無事に越冬したレモンの木は、日中の暖かい時間帯に庭に出しています。冬の間にかなり薄くなってしまった葉の緑色が、徐々に回復してきました。

今月の庭にて

セイヨウアサツキは既に何度か収穫しました。青い鉢に植えてあるのは去年お隣さんに頂いたワケギです。こうして見ると、我が家の庭にはネギ類ばかり植えてありますね。その他の写真はルッコラ、レモンバーム、セージです。

ウィーンもここ何日かで一気に暖かくなり、ようやく上着なしで外に出られるようになりました。今月はあまり大きな成長は見られませんでしたが、それでも庭に出るたびに小さな変化を見つけて楽しんでいます。

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ベランダ菜園にもピッタリ!多段式のプランターでイチゴを栽培する

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今年は3月に入っても寒い日が続き冬がとても長く感じられましたが、ウィーンもようやく少し暖かくなってきました。徐々に庭の準備をする人も増え、園芸店にもさまざまな野菜や果物の苗が並び始めました。

多段式のプランター

先日訪れた園芸店で、こちらのプランターを購入しました。4段の木製で、各段の内側にビニールが敷いてあります。(夫が組み立てました。ビニールは固定しておらず、敷いているだけです。)

このようなプランターは、オーストリアでは度々目にします。場所を取らずにたくさんの植物を植えることができるので、我が家のような狭い庭や、ベランダ菜園にも適しています。フォークリフトでの運搬に用いられる木製パレットを使って自作する人もいます。

多段式のプランターに適した植物

多段式のプランターは場所を取らないので便利ですが、その分スペースに限りがあるので、狭い場所でもよく育つ植物を選んで植える必要があります。特に適しているのはハーブ類、イチゴ、サラダ菜、ルッコラなどです。

イチゴは実が地面に触れてしまうと、そこから痛んだり害虫の被害に遭いやすくなりますが、プランター栽培では、実をプランターの外に出すことで土に触れない状態で育てられます。さらに地面に藁を敷くことで、病気の予防や寒さ対策ができます。

イチゴの栽培

イチゴは多年草で、苗は本来10月ごろに植えつけて越冬させるのが理想なようです。日当たりと風通しの良い場所を好み、水はけの良い土が適しています。

プランターが4段あるので、今回は4種類のイチゴの苗を買いました。イチゴを栽培するのは今年初めてなので、様々な種類を試してみたいです。種類によってどのような差が出てくるか、観察するのも楽しみです。

オランダイチゴ(Fragaria ananassa)フラガリア属

フラガリア属 ‘Asia’

フラガリア属 ‘Ostara’

フラガリア属 ‘Elan’

それぞれの種類について調べてみたのですが、育て方はどれもほぼ同じでした。4種のうち、2種は6月ごろにのみ収穫する一季なり、他の2種は一年通して実がつく四季なりの品種です。

植え付け

このように一段に3株づつ植えました。家の壁沿いの日当たりの良い場所で育てます。今後の経過が楽しみです。

イチゴと一緒にルバーブの苗も買いました。

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オーストリア発!家具として使える完全屋内型のミミズコンポスター【コンポスト・堆肥】

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ミミズコンポストとは、家庭で出た野菜クズを生きたミミズに分解してもらい、その結果できた有機肥料のことです。

我が家ではオーストリアの会社で開発された、こちらの完全屋内型のミミズコンポスターを使用しています。なんと蓋にクッションがついていて、椅子として使える設計になっています。今回は、このミミズコンポスターの使い方や、使用した感想について記事にまとめました。

公式サイト(ドイツ語です):https://wurmkiste.at/

ミミズを利用したコンポスト(堆肥)作り

生ごみや落ち葉などの有機物を分解し、栄養分の豊富な肥料にしたものをコンポスト、または堆肥と呼びます。コンポストを作るにはいくつかの方法があり、一番メジャーなものは屋外に箱を置き、生ごみを微生物に分解させるタイプのものでしょうか。

最近注目されているのが、ミミズを利用したコンポスト作りです。ここで使われるのはシマミミズというミミズで、庭を掘って出てくるミミズとは種類が違います。

今回紹介するミミズコンポスターの大きな利点は、完全屋内型だということです。普通のコンポスターを設置する大きな庭がない家庭でも利用することができるので、都市型の生活、趣味の家庭菜園に適応しています。クッション付きの木箱なので、インテリアにも溶け込みやすいデザインです。

緑色のカゴの中にミミズとエサを入れ、コンポストがカゴの外側の木箱内部に溜まっていく仕組みです。上から麻のマットをかけて、乾燥から保護します。月に一度、カルシウムの粉末をまいて土の極度な酸化を防ぎます。

コンポスターに入れて良いもの、いけないもの

入れて良いもの

  • 小さく切った果物や野菜くず
  • 茶がら、コーヒーがら
  • 卵の殻
  • 切り落とされた植物(刈った草など)
  • 新聞紙、ダンボール(表面が加工されていないもの)

入れてはいけないもの

  • 動物性のもの(肉や骨、乳製品など)
  • 化学物質
  • パンなど穀物由来のもの
  • 調理済みのもの
  • 腐ったもの
  • 柑橘類
  • 動物のフン
  • 木片

上記のとおり、ミミズコンポスターにはいわゆる「生ごみ」ではなく「野菜くず」を入れます(例外は卵の殻)。屋内に置くという前提なので、匂いや虫の発生を抑えるため、屋外で作るコンポストよりも制約があります。柑橘類がNGなのはミミズの特性によるものです。意外なのは、餌の20%に必ず新聞紙などの紙を湿らせて入れることです。我が家ではいつもダンボールを細かくちぎって混ぜています。

コンポストが完成

こちらが完成し、回収したコンポストです。1:10で土と混ぜて畑の土を作るか、肥料として表面にまきます。

こちらの写真は箱の最下部にたまった水分です。コンポストと同じく、栄養分がたっぷり含まれている天然の液肥です。1:10で水に混ぜ、畑にまいて使います。

ミミズコンポスターを約1年間使った感想

我が家でミミズコンポスターを使い始めてから、約一年がたちます。コンポストは2度回収しました。家族がよく通る場所に置いてありますが、悪臭は全くしません。蓋を開けて顔を近づけると、湿った土の匂いがします。

野菜くずがコンポストに分解されるまでに時間がかかり、また一度に採取できる量もそこまで多くないので、大規模な畑よりも、我が家のような規模の小さい家庭菜園に向いていると思います。

当たり前ですが、ミミズや虫が苦手な方にはおすすめしません。ミミズの他にも、センチュウなどの微生物が住み着きます。これは正常でな状態で、ミミズも微生物も、食料が豊富にあるコンポスターから出てくることはありません。私も実は虫が苦手なほうなのですが、手袋をすれば大丈夫です。

ウィーン市でも生ごみを回収

ウィーンでは、市がコンポストの材料として生ごみを可燃ごみとは別に回収しており、エコの観点からは家庭でコンポストを作らなくとも一切無駄にはなりません。

私は我が家で育てた野菜の残りで土を作り、そこからまた野菜が育つという循環に、なんだかロマンを感じるので、これからもコンポスト作りは続けていきたいです。

最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

参考サイト:https://wurmkiste.at/

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家庭菜園で何をどれだけ育てるべき?前年の反省を生かした菜園作り

いざ自宅で何か野菜を育ててみようと思った際、たくさんの種類の中から何を育てれば良いか、悩みませんか?

我が家の場合、1年目だった去年は、義父のアドバイスに従って植える野菜を選びました。ベテランの義父のアドバイスは的確で、おかげで初年からたくさんの野菜を収穫することができたのですが、一方で義父の意見にそのまま従ったゆえの問題点もありました。

野菜を消費しきれない

家庭菜園は、野菜を育てて終わりではありません。むしろ農家との最大の違いは、育てた野菜を家族のみで消費することではないでしょうか。去年1年間での最大の反省点は、育てた野菜を消費しきれず、かなりの量を無駄にしてしまったことです。特に顕著だったのは、保存のきかないレタスなどの葉野菜です。ハーブ類も、当初思ったより活用できませんでした。

せっかく育てた野菜をなぜ消費できなかったのか、書き出してみました。

  1. 野菜1種類あたりの栽培量が多すぎた
  2. 栽培した野菜と、普段よく食卓に上る野菜の種類が違った
  3. 保存食を作らなかった、保存法を調べなかった

以上の3点です。各項目の原因と対策について、個別にまとめました。

1.野菜1種類あたりの栽培量が多すぎた

オーストリアの大型園芸店では、レタスやブロッコリーなどの野菜の苗が、4株1パックで売られていることが多いです。昨年はこのタイプの苗を多用したので、1種類の野菜を一度に大量に収穫することになってしまいました。

多すぎる苗は思い切って処分するか、1~2週間ほどずらして畑に植えるなどで対策がとれそうです。個人営業の園芸店で個別で買うのも良いですし、一番無駄が少ないのは種から育てることでしょうか。

2.栽培した野菜と、普段よく食卓に上がる野菜の種類が違った

義父の助言に、よく考えずそのまま従って後悔したのがこの点です。義父は、もちろん義両親宅での野菜の使用量をもとにアドバイスをくれたのですが、当然我が家の食事と義両親の食事では、使う野菜の種類も量も違います。オーストリア料理と和食という文化の違いもあるので、より差が大きいと思います。

育てやすさや、他者からの勧めにこだわりすぎず、家族が好きな野菜や、いつもの食事でよく使う野菜を優先して栽培することで、消費量を増やせそうです。

3.保存食を作らなかった、保存法を調べなかった

収穫した野菜を、ピクルスや漬物など長期保存できる状態に加工したり、または冷凍したり乾燥させたりと、それぞれの野菜に適した保存方法を前もって調べておくことで、さらに無駄をなくすことができそうです。

ちなみに我が家のまわりでは、親戚も近所の方々もみんな家庭菜園を持っており、誰かに差し上げるという選択肢はありません…。

初心者だからこそ!計画ノートとリマインダー

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今年は何をどれだけ栽培するか、畑の見取り図をノートに書き、春から夏にかけての育てたい野菜の場所をあらかじめ決めました。行き当たりばったりにならず、季節をまたいだ長い目で計画が立てられたかと思います。これ以外の野菜はすべて鉢で育てます。

夫が実際に書いたページの写真を載せますが、本人以外は誰にも読めないレベルの字ですみません…。

それに加え、植えた野菜のおおよその収穫時期や、間引きのタイミングをスマホのカレンダーに登録しました。普段の生活が忙しくなると、特に間引きなどはつい忘れてタイミングを逃してしまうことが多かったので、少しでも助けになれば良いと考えています。

右も左も分からなかった昨年に比べ、今年はきっちりと計画を立ててスタートすることができました。今年の終わりには、またいくつか反省点が見えてくると思います。こうして失敗と成功を繰り返しながら、毎年学んでいけたら良いと思っています。けれど、なにより楽しむことが一番ですね。

最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

ウィーンのスーパーで見つけた、プライベートブランドの種

スーパーの家庭菜園コーナー

オーストリアでは、家庭菜園で使用する種や苗は園芸店で買うのが一般的です。チェーンの大型園芸店や、農家の直営の園芸店(主に期間限定で開店)など、さまざまな選択肢があります。スーパーにも家庭菜園コーナーが設けられている場合もあり、主に種やメジャーなハーブの苗などが売られています。

普段は素通りするスーパーの種売り場ですが、立ち止まってよく見てみると、かなり色々な種類の種が並んでいます。一般的な野菜の種は、ほぼ網羅されていると言っても過言ではないほどの品ぞろえでした。野菜やハーブだけではなく、花の種の品ぞろえも豊富でした。

いくつか育ててみたい種が見つかったので購入してみました。カモミール、メキシカンサワーガーキン(キュウリの一種)、ノヂシャ、チンゲンサイの4種類です。すべて初めて育てる野菜とハーブなので楽しみです。

左から2番目のメキシカンサワーガーキン、私は初めて見ました。普段行くスーパーでも見たことがないので、オーストリアでもあまり流通していない野菜だと思います。キュウリの一種で酸味があり、そのまま食べてもピクルスにしても美味しいらしいです。

オーガニックプライベートブランド

今回購入した種は、実は全てスーパーのプライベートブランドのものです。こちらのプライベートブランドは有機栽培(作物と、その加工品)に特化したもので、オーストリア最初のオーガニックブランドとして1994年に誕生し、野菜や果物はもちろん、パンや乳製品、肉や魚、お菓子まで、大型チェーンのスーパーで幅広く展開されています。野菜の種は2010年から扱われています。野菜の種がスーパーのプライベートブランドでまで扱われている事から、オーストリアでいかに家庭菜園が広く浸透し、愛されているかが伺い知れます。

参考文献:https://www.janatuerlich.at/wir-sind-bio/wofuer-wir-stehen/unsere-meilensteine/

買ってきた種を蒔く

今回購入した4種のうち、カモミールとメキシカンサワーガーキンの種を早速まいてみました。カモミールは鉢に直接まき、メキシカンサワーガーキンはポットにまいて屋内で発芽させます。

カモミールの種はすごく小さくて、風で飛ばされないかヒヤヒヤしながら蒔きました。カモミールは光が届かないと発芽しない特性を持つので、土をかけすぎないように注意する必要があります。

こちらがメキシカンサワーガーキンの種です。種だけ見ると見知ったキュウリの種で、本当にキュウリの仲間なんだと、妙に腑に落ちました。苗が育ったら、5月ごろに植え直します。

他の種はまだ出番待ちです。また蒔いたら順次記事にしていく予定です。

最後まで読んで下さり、ありがとうございます。

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