少し話が飛びますが、債務者審尋に行ってきましたので、先に書きたいと思います!

債務者審尋とは、破産手続開始決定前に実施される審理の事で、地裁によって実施の有無が異なります。


2020年3月12日

債務者審尋のため、裁判所へ向かいました。


先生とは10分前に地裁の1階で待ち合わせしました。


債務者審尋の方は3階への表記があり、3階に行くと出頭カード?みたいな物に記入します。

全て先生がやってくれるので、私は自動的に従うだけです(笑)


私以外にも、債務者と弁護士の組み合わせの人達がちらほらいます。

中には債務者だけの強者もいました。


5分くらいで、係の人に呼ばれて小さい会議室みたいな所に通されました。


コロナ対策で、裁判官との距離が1.5メートルくらい空いていて、真ん中に飛沫防止のビニールシート?みたいなのが天井からぶら下がっていてます。


で、ドアは開けっ放し(笑)

借金なんてめちゃくちゃプライベートな内容なのにね。


入った瞬間に、あ、この裁判官なんかヤバそう、と思ったらその通りでした(笑)


まず、声が小さい&早口で聞き取るのに必死!

しかも飛沫防止のビニールシートがあるから余計に聞こえなくて、1回、本当に聞こえない時があって、聞き直しました。


以下、裁判官とのやり取りです。

覚えている限りですが、なるべくそのままの言葉で記載します。


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裁判官

「まず、あなたの名前を教えてください」


普通、よろしくお願いします、とか、自分の名前ぐらい名乗るだろ!とか思いながら、ちゃんと答えましたよ。


裁判官

「あなたの債権総額は?」


「約354万円です」


裁判官

「生活費補填って書いてあるけど、なんでこんなに増えたの?」


「妊娠出産で仕事を辞めて、生活費が足りなくなり、リボ払いや借入を繰り返しました」


裁判官

「ご主人の月収、手取りで39万円ありますよね?それで何で足りないの?」


「12月支給分は年末調整の還付金が含まれていて、通常は25万円前後です」


裁判官

「14万円も還付金があったの。ふーん」


「それぐらいの還付がありました」


裁判官

「で、25万円だとしても、それにしても足りないっておかしいよね?」


「住宅ローンと管理費が約13万円ですので、残りが生活費になりますが、子供の教育費などもかかるため、夫の収入だけでは足りません。

私も今は働いていますが、返済が多くなりすぎて、それでも足りない状況です」


裁判官

「だいたいなんでそんなに借金が増えたの?」


「出産費用の追加分などで15万円ほど借入をしたのがきっかけでした」


裁判官

「でも、それだけだったら利息含めてそこまで増えないですよね?」


「はい、おっしゃる通りです。

ただ、私が仕事を辞めた後に収入が夫だけになりました。

子供が生まれてミルクやオムツ代などもかかるようになりました。

今までは私の収入を合わせて何とかやってきたのに、支出も増えて、支払いも始まると、やはり足りなくなり、カードで支払ったり、返済が足りないと借入をしたりを繰り返しているうちにこのようになってしまいました」


裁判官

「あなたが働いている時は大丈夫だったの?」


「妊娠前までは私も働いていて、手取りで17万円くらいはありましたので問題はありませんでした。

妊娠した後の6月からは悪阻などもあり、体調不良で出勤日数が減り、大体10万円くらいの月収になり、一気に生活がきつくなりました。

妊娠中の検診費用は補助が出ますが、それだけでは足りないので持ち出しになり、貯金をすることができませんでした。

本来であれば、出産費用の追加分は貯金から出すべきだったのですが、節約が足りず、借入をしてしまう結果になりました」


裁判官

「ご主人の年収は?」


「550万円です」


裁判官

「確かに、住宅ローン払っていたら、なかなか厳しいかもねぇ。今は生活できてるの?」


「先生に依頼をしてからは、返済が一時的に止まっている状態になり、普通に生活できるようになりました」


裁判官

「今は7万円くらいなんですよね?それで足りてるの?

何か意識するようになったの?」


「食費や生活用品を安いからといって無駄なものを買うのを控えるように意識するようになりました。

また、コロナの影響もあり、外食などをする機会が減った事もあるので、このまま続けていこうと思っています」


裁判官

「あなたの患っているウィリス動脈輪閉塞症は日常生活に影響あるの?仕事はできるの?」


「脳血管が細く狭窄する病気で、今は日常生活に支障はないけれど、いつどうなるかは分からないので、できるだけ負担の少ない生活を送り、出来れば仕事を辞めた方がいいのではないかと言われているので、これ以上、勤務時間を増やすことは難しい状況です」


裁判官

「今はどれぐらいの勤務時間なの?」


「1日5時間の週3日です」


裁判官

「週15時間ね。

でも、あなたが破産することによって、債権者には迷惑をかけることになるんだから反省しなくてはいけませんよ。

以上で、あなたの審問は終わりです。

あ、これ、渡しておきますので、読んでください」


と紙切れ1枚渡されて、裁判官は即退出。

帰りも挨拶無し(笑)

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私も先生も「え?」みたいな感じで、終わった後にお互いに顔を見合わせて苦笑です。


「これで終わりってことですかね?」

と私が聞くと、


「恐らく、そういうことだと思いますが、一応、聞いてきます」

と一旦、出ることにしました。


先生が係の人に聞いてくれた所、やはり審問は終わりで、破産手続開始決定は2-3日中に出るとの事でした。


渡された紙は「意見申述期間の居住地変更」についての注意書きで、先生に見ていただいたら、もし引っ越しする場合は必ず届け出るようにという内容のものでした。

私が持っているよりは先生に保管していただいた方がいいので、お渡ししました。


外に出て、先生と少しお話ししました。


「いやー、すごい裁判官でしたね。あんなぶっきらぼうで、早口の人、始めてでしたよ。

逆にあれでよく答えられたなーと思いました」


と先生も苦笑い笑い泣き


「答えるので必死で、でも、隣で先生が私の話に頷いてくれていたので、あ、大丈夫なんだなと思って安心しました!でも、あの回答で大丈夫でしたか?」


「大丈夫です!恐らく今日の感じだと同廃でいけると思いますが、あの裁判官ですからね」


こんな感じで体感時間は20分ぐらいに感じましたが、実際は5分間の出来事でしたびっくり




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