日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

無残なほどの岸田氏のアナーキー演説

2024年04月19日 07時18分44秒 | 政治
 「訪米中の岸田文雄首相は11日午前、ワシントンの米議会上下両院合同会議で演説した。中国やロシアの挑戦を退けるために『米国のリーダーシップは必要不可欠』と強調したうえで、日本を『米国のグローバル・パートナー』と定義。日本が米国と一緒に自由と民主主義を基調とする国際秩序を守る決意を表明した。(中略)首相は冒頭、『米国は経済力、外交力、軍事力、技術力を通じ、戦後の国際秩序を形づくった』と述べ、『国際秩序は今、新たな挑戦に直面している』と懸念を表明。中国の軍事動向を『これまでにない最大の戦略的挑戦』、北朝鮮の核ミサイル開発を『直接的脅威』、ロシアによるウクライナ侵略に関し『今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない』と指摘した(2024/04/12朝日新聞)。
なんという演説?!、これと、日本国憲法前文を見比べてみよう。岸田氏はこの憲法が定める合法的「権威」によって上記の演説をアメリカくんだりまで赴いて語れたのであるが、憲法の精神を完璧に欺いた発言に終始している。憲法前文にはこう書かれている:「われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。(中略)日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。(中略)われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」。
こういう国家基本法を授けたのは言うもおかしいがアメリカだ。そのアメリカ議会で上の発言である。その憲法条文には「第9条」としてこうもある:「第九条:日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とある。岸田演説は明らかにこれに背馳している。
困ったことに岸田氏が所属の政党の議員らは、この憲法を米国の押し付け憲法だと忌避している一方で、その総理・総裁が上のような発言をし、かつ当の「憲法を押し付けた国」は上のように語る日本国首相を国賓として処遇したのである。この歴史に対する日米二つの国家の歴史に対する無残なほどの裏切りは何としよう? 「広島出身」を「騙る」人の無残なほどのアナーキー( anarchy)演説 。

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2 コメント

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Unknown (integrale)
2024-04-19 12:33:46
平和国家の誇りはどこへ行ってしまったのでしょうか?実に無惨です!
Unknown (ewkefc)
2024-04-22 06:28:31
『無残なほどの岸田氏のアナーキー演説』に対する意見https://blog.goo.ne.jp/genyoanki/e/e0c934cfc1b7a6e7d74ca2f9f68d3759

>憲法の精神を完璧に欺いた発言に終始している。

全くその通りですね。
演説内容は突っ込みどころ満載なのですが、内容以前に問題なのが自分の言葉で演説できないことです。
ポチ安倍の演説もスピーチライターによるものでしたが、岸田総理の演説もスピーチライターによるものです。
この手の両国民向けの仲良しパフォーマンスにはうんざりします。
今後、本音を自分の言葉で演説する総理大臣が現われる日が来るのでしょうか?来ないでしょうね。

【首相、元米大統領のスピーチライター活用 録音で練習】https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA11CG30R10C24A4000000/

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