日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

クルド人へのヘイトスピーチ、この責任は日本の歴史教育にある

2024年03月28日 07時28分37秒 | 政治
 「埼玉県内の川口市や蕨市などに多く暮らす在日クルド人に対するヘイトスピーチが頻発している。『出て行け』『皆殺し万歳』『偽装難民』等々、関係先には排除を叫ぶメールや電話があり、2月には排外主義的な主張を繰り返すデモも行われた。専門家は『ここ1年弱でヘイトスピーチのターゲットがクルド人に広がりつつある』と警鐘を鳴らす」(2024/3/22毎日新聞)。
もとより「クルド人とは何者なのか?」、「クルド人がなぜ地球の裏側の日本にいるのか?」、おそらくこの国の近代史教育の貧弱さ、加えて国際社会の中にあって整理の付かない荷厄介な中東問題、まして実は最も責任を果たさなければならなかったイギリス・アメリカやフランスなど第一次世界大戦の戦勝国によるオスマン帝国の分割、あの中東地域の地図に見る真直線の国境線の疑わしさ、その結果として納まっているトルコ・イラク・イラン・シリア・アルメニアなどの国家群のどこにもクルドという4,000万人を超える大人口を持つクルド人の国の無いこと、これこそが「アラビアのローレンス」のカッコ好い物語の裏側に隠された冷酷非情のエンディングだった。かくて国を持てなかったクルド人の悲劇が世界一円に不安定をもたらしているのである。
言っては何だが、おそらく川口市や蕨市で旭日旗をはためかせて拡声器で叫んでいるおニイさんたちが、このクルドの人々の宿命的不幸を知る由も無かろう? 学校では官製の世界史しか教えられず、まして近代史は明治維新で終わりという学校教育では国際的主張を異にするこそばゆい問題には手を着けない慎重さゆえに、クルドの人々の苛烈な不幸を知る由もない。
この新聞記事の責任は上げて学校教育にあると言われても仕方るまい!
 


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1 コメント

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Unknown (integrale)
2024-03-28 09:27:54
歴史知識がなく、歴史意識(イメージ)だけでものを考える人達が多いのではないでしょうか。これが学校教育の問題なんだと思います。

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