メキシコ皆既日食遠征記9～10日目

4月13日土曜日未明にメキシコシティの空港を出発し、午前7時頃にカナダトロントに到着しました。
外は雨が降っているようで気温は3度でした。　ここで成田行きの乗り継ぎに6時間半もあります。

まずは売店で朝食サンドウィッチとリンゴジュースを調達しました。　21.33カナダドル（約2400円）

窓の外を見ているとトロントの高層ビルの上を通って飛行機が着陸してきます。

たっぷり時間があってのんびりしているとWさんと同室だったKさんがPCを取り出して皆既日食中のコロナの画像処理教室が始まりました。　ちょいちょいといじるとボワァ～っとコロナの流線が出てくる。ちょっとやりすぎると見栄えはするが眼視のイメージからかけ離れてしまう。いろいろ教えてもらっていると、どのくらいの強さが適当なのかわからなくなってしまいます。ただ私の中では自分の目に焼き付いたものに近いものが正解にしよう、帰ったら教えてもらった処理を忘れてしまう前に試してみようと思います。
まったりしていると、エアーカナダ成田行きの出発時刻の変更がアナウンスされていました。1時間半ほど遅れるようです。ということはヤバいかも！　成田ーセントレア便の乗り継ぎ時間は2時間半、それが1時間になってしまう。　スーツケースのピックアップ、入国審査、ターミナルの移動を30分くらいで済ませてチェックインしないといけない！　これは無理っぽいかも、プランBが必要か！～成田で1泊して翌日に帰るかな～飛行機代とホテル代は保険とエアーカナダで何とかしてもらおうとこの時は考えて成田の空港近くのホテルの空き状況を見てみた～まあこれも何とかなりそうだ。

空港で8時間も過ごしてやっと飛行機に乗り込みました。ここからがまた13時間の苦行です。

乗ってしばらくすると夕食？が出てきました。　牛肉のトマト煮とマッシュポテト、コーンサラダとそばが少し、それにパンとチョコレートケーキです。
その後消灯され寝ている人もいるが私はもう何時間起きているかわからないくらいですが、まだ眠くない。外はまだ明るい～これではオーロラは見えない～ああ～退屈～映画を見る～知らないうちに眠ってしまった。

アラスカバーローとフェアバンクスの間を通っていた。真っ暗なら確実にオーロラが見えるはず！と思ったが少しあいている窓の外は昼間のように明るい！　夜に突入していないのか？なぜだ？
間もなく海に出そうだとトイレに行くついでに非常口の窓から外を眺めてみた。

おお～デカイ流氷だ！コレは凄い！！流れていないと流氷とは言わないのかも～。　しかし外は明るいままだった。
そうか！地球の自転に逆らって飛んでいる飛行機は進んでいるように見えるが、宇宙から見たら飛行機はほとんど進んでいないのか！　だからずっと昼間のままで日付変更線を超えるだけなのか。ちょっと納得。
すると「これは朝食？」が出てきました。

ブリトー（またかよ～）とビスケットにオレンジジュースとコーヒーでした。
バーローを通ったことをきっかけに隣に座った北九州から参加された方と話し始めた。この方「実はバーロー行ったことあります、マッキンリーに昇った後で～」ときて驚いた。そして実はそれどころではないとんでもない方だということが判明。話しているうちにどんどんスケールが大きくなりブッタマゲました！その内容をひとことで言うと「会社を早期退職し7大陸最高峰をすべて踏破した」のだとか！
こうなるとこの方の話が楽しくて仕方がない、ついついまわりの方の迷惑を考えずに話に夢中になってしまいました。この場でまわりの皆様にお詫びを申し上げます「うるさくてごめんなさい」。
30代の頃、子育中で動けなかったためか深夜特急から始まって貧乏旅行や登山の本ばかり読んでいました。その頃の本の中の記憶が蘇ってきてワクワクしながら話を聞いていました。凄い方がいるもんだ！
するとまた食事らしく「noodle or egg？」と聞こえたのでヌードルと答えてみた。

焼きそばもヌードルなのか～！　でもちょっと美味しい！！
その後はいつの間にか意識がなくなり、成田に着陸する衝撃で目が覚めた。
ずっと日本時間のままだったGショックを見ると17時半ちょっと前、予定通りか～と思ってSさん夫婦を見るとSさんはメールか調べものかスマホを見つめ、奥様は電話をしている！「ええ～諦めていないのか！」
待機しているJALのグランドスタッフを見かけたら声をかけ、出発20分前の18時10分までに第2ターミナルのJALカウンターでチェックインをしてくださいとのこと。
とりあえずスーツケースが出てくるのを待つ間にSさんが「延着証明」をもらっていた、これは乗れなかった時のためだ。さすがSさん、手際が良い！
さてスーツケースを受け取り、誰も並んでいない入国ゲートでパスポートをスキャンして入国完了。
シャトルバスに乗るとすでに18時。第2ターミナルは順番で行くとほぼ最後あたりで約12分かかるとか、しかしほかに手段はない。
バスに乗って時計を睨む我々3人のほかに北九州へ帰る「7大陸最高峰」さんともう一人。この2人は我々より30分遅いのだとか。
第2ターミナルの1つ手前のバス停でリミットの18時10分、Sさんの奥様がバスを降りて走り出した「まじか！」Sさんと私も後に続いてスーツケースを押しながらダッシュ。50ｍほど先にJALのカウンターが見えてきた。　息切れぎれでたどり着くとEチケットを出すまでもなく「Taizoさんですね」と確認し発券し、重量オーバーのスーツケースもそのままスルー（だったような気がする）。
そしてまたJALのお姉さんと3人で保安検査場へダッシュ。そこで別のJALのお姉さんにバトンタッチされそのお姉さんの案内で誰もいない保安検査場で検査をさっさと済ませて再びダッシュ、もうヘロヘロになりながら待っていたバスに乗った。そのお姉さんの仕事は我々をバスに乗せるところまでだった。
1分1秒を争いながらなんとかセントレア行きの飛行機に乗ることができたのも最後まであきらめないSさん夫婦のおかげだ！感謝。