スーラ―ジュと森田子龍
会場:兵庫県立美術館
会期:2024年3月16日~2024年5月19日
主催:兵庫県立美術館、神戸新聞社
企画協力:スーラ―ジュ美術館
協賛 :公益財団法人伊藤文化財団
特別協力:公益財団法人日本教育公務員弘済会 兵庫県支部
助成 :笹川日仏財団、一般財団法人安藤忠雄文化財団
コロナ禍で二度中止になった展覧会です。2022年にはスーラ―ジュが亡くなるなどいろいろありましたが、やっと開催にこぎつけた展覧会。やった~~~!!待ってましたよ(*´艸`*)
スーラ―ジュは、フランスアヴェロン県ロデーズ出身の画家で、ロデーズには彼の名を冠した美術館があります。フランスアヴェロン県と兵庫県は友好提携都市で、2018年にスーラ―ジュ美術館で開催された「具体、空間と時間」では兵庫県立美術館からも16点の作品が展示され、文化交流があります。
今回はこのスーラ―ジュ美術館の全面協力のもと、「黒い画家」として有名なフランス現代絵画の巨匠ピエール・スーラージュの作品と、同時期に活躍した前衛書家として世界的にも知られる兵庫県豊岡市生まれの森田子龍の作品が、書籍や日記、映像作品などとともに展示されています。二人は森田の編集する雑誌『墨美』から交流が始まった「白黒の仲間」だそうです。スーラ―ジュの作品の多くは日本初公開です。
西洋の絵画と東洋の書、相異なる文化ではありますが、黒という色をどう表現するか、見比べると、類似点がいろいろ見つかり、とても面白い展覧会になっています。
絵画のやや硬い表現と書の柔らかさを得意とした表現の違いが大変面白かったです。
スーラ―ジュが来日時に撮影した当時の日本の暮らしの様子や、森田子龍が筆を何本も束ねた筆で書をしたためている動画に魅入ってしまいました。お見逃しなく!!( ´∀` )
森田小龍の漆金で書かれた清荒神清澄寺所蔵の書は大変素晴らしく見ごたえがありました。また最後の部屋に1点だけ展示されたスーラ―ジュの324×400cmの巨大な作品は感動的でした。なんとも贅沢な空間の使い方。照明のすばらしさ。しばらく立ち止まってみていました。
今回は展示方法もゆったりと感覚をあけた展示で、心が落ち着く感じがして、大変よかったです。少し残念だったのは、二人の作品が展示室ごとに区切られていたので、スーラ―ジュと小龍の作品を同時に比較しながら鑑賞できなかったことです。また森田子龍の作品はすべて撮影不可だったのも残念でした。巡回展はないので、近くに行かれた際はお立ち寄りになってはいかがでしょう?
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作品リスト
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