コロナ渦以前に主人の里帰りのため海外へ渡航し、2020年4月の帰国予定間際に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け滞在国が突然ロックダウンし空港は完全停止。半年以上待ちやっと国際線が再開するも、予約していた航空会社の日本便は運休続行。そのため2021年(今の今まで)まで帰国できずにおりました。

 
そして、現在は夫婦二人で無事日本に帰国することができました。主人の場合は今色々な問題がある在日外国人の再入国となるので、入国審査を無事通過するまで心配でしたが問題なく再入国でき本当に良かったです。海外では在日外国人の再入国に対しての日本政府の対応が問題視されており、10年以上も日本で生活されている在日外国人の方が再入国出来なかったなどの色々な情報が入っていたので、入念に下調べし再入国に必要な書類をきちんと用意してはいましたが、それでも不安だったのでようやく安心できました。
また在日外国人の再入国に関してはSNSなどで誤った解釈が広まっているのも現状です。コロナウイルス感染拡大を抑えられないことを他のせいにし原因がどこにあるのかを日本政府が認めなかったり、きちんとした説明がないこともこういう誤解に繋がる原因の一つかもしれません。
日本政府の対応や誤った情報に対する日本人の反応について海外や日本からも色々と声が上がっていますが、日本も他国と並びきちんとした対応をしていけるようになることを願います。今後どうなっていくのかなという感じです。
 
今年に入ってからは日本に入国する場合、国籍問わず日本人も出国前検査が必要になりました。この対応には私も賛成です。
同じ場所から帰ってきたのに、日本国籍者は一切何の書類も必要なく、何十年も日本を生活拠点としている在日外国人の方にだけ厳しい書類審査がある。元々の日本の水際対策は何か月間もそういうものでした。同じ国からの帰国なら、日本人であれ在日外国人であれどちらも感染の疑いのパーセンテージは全く同じはずです。どこから帰ってきたかではなく国籍のみで判断するやり方は完全な差別だと私は思います。旅行で日本に入国するのではありません。家が日本にあるからただ自分の家、自分の生活拠点に帰ってくるだけです。何のための在留資格なのか。自分の家に帰れないのなら二重生活を強いられます。
彼らは日本人と同じだけ、またはそれ以上に日本に税金を納めてくれています。そして受け取ることがないかもしれない年金を日本人の為に納めてくれていることをご存じでしょうか?不法滞在している方と混合されているのか分かりませんが、真面目に在留資格を取得している在日外国人の方は日本人より日本に貢献してくれています。ご存じでしたでしょうか?
こんな時に海外へ行く方が悪いという方もいらっしゃいますが、それは本当に視野の狭い決めつけです。確かに新型コロナウイルスが問題になってから娯楽の為に海外旅行へ行かれた方に関しては自業自得といわれても私も擁護するつもりはありませんが、コロナ禍以前から日本を出国している方がたくさんいます。また、ロックダウンの前に行動できたはずという方が出てくるかもしれませんが、それは世界情勢をあまりにも知らなさすぎです。キツイ言い方になるかもしれませんがニュースをもっと見ましょう。海外からおいていかれない為にきちんと世界情勢を知りましょう。日本のメディアだけでは情報は不十分です。日本とは違い海外はやることが本当に速いです。それは必ずしも良いことばかりとは言えませんが今回の場合でも日本で生活していては知りえない速さで突然ロックダウンが起こりました。
少し話がそれましたが、日本国籍であろうが在日外国人であろうが「どちらも書類は不要」か「どちらも書類が必要」となるべきだと思っていたので、今回の措置は良かったと思います。国籍だけで判断しないことが当たり前にならなければいつまでも遅れた国のままです。
 
そして出国前検査に関しては、以前からかなりの問題がありました。在日外国人の方だけに対する措置だったので日本のニュースではまず取り上げられることもなかったのだと思いますが海外では問題になっています。しかし今月から日本人も出国前検査が必要になったので、日本人からの困惑の声が上がれば日本でも問題が浮き彫りになる可能性もあるのかなと思ったりもしますが、やはり日本人に対しては強制送還ということが出来ないので(国籍が日本ですから日本から追い出せないですしね。)、書類に不備があっても国が指定した場所で待機というとても優しい措置になるだけで入国は出来るので、なかなか問題は浮き彫りにならないかもしれません。在日外国人の方は現在も出国前検査でとても大変な思いをされているようです。出国前検査の問題に関しての詳細は後日書きたいと思います。
 
そして出国前検査の審査ですが、私たちは無事問題なく通過できましたが、私たちの前にいる日本人女性二人は検査結果を持っていきてはいるものの、これでは指定したものにならないと指摘され国の指定する待機場所での3日間の待機を求められていました。
検査結果を持ってきていても日本人でこれなので、在日外国人に対してならどうなるか、もうお気づきの方もいらっしゃるのではないでしょうか。出国前検査の書類が普通では用意できない書類であること、わざと在日外国人を再入国できないようにする為のものであるかのような措置を日本政府がとっていること、我々の国はそういう対応を取っていること、そして他国から大幅に遅れをとっていることをきちんと国民が理解できるよう事実が広まれば良いと思っております。
でもこれは、日本を批判したいからこんなことを言っているのではありません。まず私も日本人ですから。日本はコロナ禍以前から世界的にもかなりの遅れをとっています。そしてコロナ問題で更に遅れが目立っています。G7の中でもこのような対応を取っているのは日本だけで、途上国(途上国と呼ぶのが失礼ではないかと感じます。)の方がよほど進んだ対応を取っていることが多くあり日本は他国から心配されています。そういうことは日本のメディアではなかなか取り上げられないのですが事実です。そういうことを全て受け止めることが出来てこそ本当の改善ができ成長していけると思っているので、このような問題も真剣に考えていく必要があると思っております。
日本にも良い所があります。でも良いところばかり見て見たくないものから目をそらすのではなく、良いことはずっと続け、悪いこともしっかり受け止め反省し改善していけるようになれば日本はもっと良い国になるのではないでしょうか。
私も日本人です。私が生まれた国日本がもっと良くなってほしい。そういう気持ちで日本の問題から目をそらさず、皆でより良い日本にしていけたら素晴らしいなと思っております。