注意をしても、子どもが
全くいうこと聞いてくれない。

でも、ヒステリックに怒って
怖さで言い聞かせるのはイヤだ。

『どうやったら、自分の言葉に
説得力がうまれるんだろう』
こんな風に悩んだことありませんか?

先輩や施設長に相談しても
『そんなの経験とか、年齢を重ねれば
自然に身につくよ』って笑われる。

『いやいや、今スグにでも説得力を
身に着けたいんだよ』

この悩みを解消するヒントを
私は学童に通う2年生の男の子
トアくんから学びました。

それは暑さの残る9月下旬の学童。
夕方5時の帰宅準備の最中でした。
ランドセルロッカー付近に落ちていた
ハンカチを拾い私は帰る支度をする
子ども達に向けて、こう声をかけた。

「だれかこのハンカチ忘れていないか」
 

しーん
「名前が書いていないから、持ち主が
誰か分からんよ~」

しーん。
仕方なく誰に向かっていうのでもなく
「自分の持ち物には、名前を書いて
おくよ~に。でないと自分が困るよ」

同時に心のなかで私は愚痴る。
(まったく、何度も持ち物には

 名前を書くように伝えても

 伝わってないな。私の言葉って

 そんなに説得力ないのかな)

すると帰宅準備を終えてすぐそばに
座っていたトアくんが
「先生のハンカチには名前が

 書いてあるの?」と尋ねた。

ドキッ。あ~やばい。 
私のハンカチに名前は書いていない。
でもここで「大人はいいーの」と

言ったら、信用ガタ落ちだな。

ええーい。しかたない。

「も、も、もちろん。書いてあるよ」
「じゃあ、見せてよ」とトアくん。
「え、みたいの? べ、別にいいけど」
ジャージの右ポケットから青と黒のストライプの
タオル地のハンカチを取り出す。


その瞬間に記憶が開く。
(あ、そういえばこのハンカチ。
たしか刺繍がしてあったな。
これは使えるぞー。 しめしめ)と
心の中で私はニンマリ。

「はい、トアくんどうぞ」
「どこにも名前書いてないじゃん」
想定内の質問。
「ごめんごめん、先生のはここに
 名前が刺繍してあるんだ」
ハンカチの角にある刺繍を指さす。

 



そこにはヘリーハンセンを略した
HHの白の刺繍文字。
「なにこれ、へんなの」トアくんが刺繍を
じっとみている。
その時、ふとトアくんが習い事で

英語教室に通っているのを思いだした。

心の中では大慌てで、大混乱。
(ヤバい。めちゃくちゃヤバい。
もしかしてトアくんは英語が
読めるのではないか。


私のイニシャルはSとU。
HHとは似ても似つかない。
誤魔化しようがない。


ここでトアくんの信用の失うのか。
もうトアくんは気づいているかも。
いま謝ってしまうか。藪蛇になるか。
いや一応、尋ねてみよう)

「トアくんって、英語読めたっけ?」
「うん。トア、英語習っているからね」

万事休す。 あ“~終わった(-_-;)
さよなら、私の信用…


も~ど~にでもなれと質問をつづける。
「で、何が変なの?」

心臓がバクバク。笑顔がひきつる。
「え、なんかこの文字、変じゃん。
 トアみたことないよ」

(あ、そっか。なるほど、なるほど。
筆記体はまだ習っていなかったんだ~
あ~よかった。助かったぁ~)
トアくんに筆記体を説明して
その場を何とか切り抜けました。

しかし、その後も名前のない
忘れ物が減りませんでした。

この一連の出来事から私は

トアくんに教えてもらいました。
説得力は、日常でつくられる」って。

名前のない忘れものが減らないのは
声をかける私の言葉と行動が一致して
いないからだ。


日常から自分が行動しているコトや
心から思っていう言葉に説得力は宿る。

例えば
健康的でスタイルの良いトレーナーから
生活習慣を指摘されたら納得できる。

日頃から、笑顔が絶えず幸せそうな人が、
「笑う門に福来る」というから信じられる。

だから、説得力を高めたいなら
『日常の言葉と行動を一致させよう』
  
 

最後までお読みいただき
ありがとうございます。

今日もワクワクする1日を!

 

 

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