あとがきにこの本の意図するところが書かれて
います。
2013年2月、「和食」がユネスコ無形文化遺産
に登録されました。
そこで農林水産省は和食の特徴をこう表現して
います。
「日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情
豊かな自然が広がっているため、各地で地域に
根ざした多様な食材が用いられています」と。
しかし「表情豊かな自然」はなにも日本だけに
限られたものではないです。「日本」を他の国
に置き換えた文脈も成立してしまいます。
そこで地質学です。
なぜ日本の水は美味しいと言われるのか。なぜ
出汁という旨味が発展したのか。なぜ瀬戸内海
は豊かな漁場なのか。
これらはすべて日本という地形だからこその産
物なのです。
何万年もかけて形作られた日本列島が、現在の
和食を育てたと言っていいのです。
自然のありがたみを噛み締める一冊です。
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