有井努(ありいつとむ)の乱読ブログ

有井努(ありいつとむ)の乱読ブログ

多読はするもののインプットと比較してアウトプットが極端に少ない。
そこでブログを利用することにしました。
ノンフィクションが好きなジャンルです。齋藤孝氏もよく読みます。
さらっと内容に触れただけの読書日記ですが、読んでいただければ幸いです。

 

 

よく耳にする話題ですが、日本の最高学府である

東京大学も、世界のランクでは30〜40番目にな

ってしまうらしいです。

 

元々世界ランクなんて意識せずに過ごしてきた人

からすれば、「それがどうしたの?」という気持

ちであると思います。

 

しかしここで論じられるのは、国内トップである

東大へ送り込もうとする教育制度です。

 

明治時代からほぼ変わっていない日本の教育制度

は典型的岩盤規制で固められいて、関係者は既得

権益に守られているのが実情です。

 

コロナ禍で少しだけ議論になった「9月入学制度」

でさえも今や誰も話題にすらしていないです。

 

大量生産、大量消費時代には大いに効果を発揮し

ていた現行の教育制度は曲がり角に来ていると言

っていいでしょう。

 

教育にも多様性が求められる時代なのだと痛感さ

せられる一冊です。

 

 

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2010年の本です。でも古くない。今でも通じる考え

です。

 

ここで言う喫茶店とはカフェを指します。

 

今ではカフェで仕事や勉強をしている人がいるのは

当たり前の風景です。

 

そういう環境に自分を置けば、自ずとオンのスイッ

チが入ります。それを使わない手はないです。

 

スイッチが入るということは効率も上がるというこ

とです。ならばさらに効率を高め、集中できる心構

えもあらかじめ作っておく。

 

そんな心構えと準備を説いた一冊です。

 

人の目がある限られた時間と空間。そしてコーヒー

という頭が冴える(と思える)飲み物もあります。

 

カフェこそクリエイティブな考え方を生み出すこと

ができる最高の場所なのです。

 

 

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あとがきにこの本の意図するところが書かれて

います。

 

2013年2月、「和食」がユネスコ無形文化遺産

に登録されました。

 

そこで農林水産省は和食の特徴をこう表現して

います。

 

「日本の国土は南北に長く、海、山、里と表情

豊かな自然が広がっているため、各地で地域に

根ざした多様な食材が用いられています」と。

 

しかし「表情豊かな自然」はなにも日本だけに

限られたものではないです。「日本」を他の国

に置き換えた文脈も成立してしまいます。

 

そこで地質学です。

 

なぜ日本の水は美味しいと言われるのか。なぜ

出汁という旨味が発展したのか。なぜ瀬戸内海

は豊かな漁場なのか。

 

これらはすべて日本という地形だからこその産

物なのです。

 

何万年もかけて形作られた日本列島が、現在の

和食を育てたと言っていいのです。

 

自然のありがたみを噛み締める一冊です。

 

 

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ご存じ、加賀恭一郎シリーズです。ちょっとだけ

ネタバレ含んでいます。

 

色々な意味で読者を裏切る作品です。

 

舞台は別荘で起きた連続殺人事件という触れ込み

です。

 

となると加賀刑事が探偵役で、本格ミステリーを

地で行くフーダニットモノかと思わせておいて、

そうではない。

 

事件関係者が一堂に集まって真相が徐々に明らか

になっていく部分はそうですが、その関係者は全

員被害者の身内なのです。しかも論理的に犯人で

はありえない展開なのです。

 

当然、意外な人物が犯人ではあるのですが、それ

さえも伏線なのが凄い。

 

どんでん返しなどという言葉では表現できないく

らいの逆転です。

 

作品のたびに、その逆転度合いが強くなっていく

気がします。

 

凄い作家です。

 

 

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2024年本屋大賞です。

 

何事もマイペースで、時に飄々と、時に淡々と

物事をこなし、そして勉強もできる成瀬。

 

こういう子は周りから浮きます。

 

しかし本人は全く意に介さず孤高を貫きます。

 

いいですね。

 

中学、高校時代には同調圧力に押し潰されてし

まう人が大半の中で、一人で嵐の中で立ち続け

るその強さ。

 

「こういう生き方もあるんだよ」と教えてくれ

る小説です。

 

200歳まで生きる、と宣言する主人公の成瀬あ

かり、M-1に出ると言う成瀬あかり、どれもい

いです。

 

既に続編が出ています。

 

どこまで天下に迫れるか。成瀬あかり。

 

 

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