ビジネスにおいて、リファラルを活用した事例が増えてきていると聞きます。
新しい手法を探している企業にとっては、現状の課題を打破する為の施策としても取り入れられているそうです。
そこで今回は気になる「リファラル」をビジネス活用する方法について解説していきたいと思います。
これからリファラルマーケティング、リファラル採用、リファラル営業を取り入れたいと考えている方は必見です。
目次
そもそも「リファラル」の意味とは?
リファラルマーケティングやリファラル採用で使われている「リファラル」という単語は、英語で「referral」と書きます。
ちなみに「referral」の意味とは、紹介や委託、推薦などになります。
リファラルは「リファーラル」と表現されることもありますが、このリファーラルも「referral」のことであり、意味は「リファラル」と全く同じです。
referralは『人を介した行為』を表現するときによく使われているので、ここから詳しく解説していきたいと思います。
リファラルの活用事例
リファラルの仕組みは様々なビジネスシーンで導入され始めています。
例えば、日本の会社でもたびたび耳にするようになった下記のような施策は、いずれも人が間に入るビジネスアプローチになります。
- リファラルマーケティング
- リファラル採用
- リファラル営業
リファラルマーケティングを端的に表現すると「人を介した口コミマーケティング」となりますが、現代ではSNSを活用したスキームが多いと聞きます。
しかしSNSやwebブログを活用するリファラルマーケティングは、使い方によって令和5年10月1日から施行された「ステマ(ステルスマーケティング)規制」に引っかかる可能性があるので注意しましょう。
まだまだreferralになじみの薄い人は多いかもしれませんが、実はリファラルを取り入れたビジネスは日本で古くから行われてきた歴史があります。
例えば、リファラルリクルーティングとも呼ばれるリファラル採用は、昔からある採用手法ですよね。
実際に一昔前までは
- コネ採用
- 縁故採用
- 人脈採用
などと呼ばれていました。
この採用方法は、従業員の知人・友人などを採用目的でヘッドハンティングするやり方なのですが、つまりはリクルーティング活動となります。
他にも、リファーラルを営業活動に活用する「リファラル営業」というスキームもあります。
リファラルセールスは代理店の仕組みになりますが、古くは「紹介店」とか「取次店」といわれていました。
このような事例を知ると、リファラルという仕組みが古くから使われてきたことが理解できるはずです。
リファラルが英語の「referral」であると知れば、ビジネスシーンでも何かと役立つことでしょう。
リファラルマーケティングが流行中
インターネットが普及したことで、リファラルマーケティングは様々な業界で活用されるようになりました。
その中でもリファラルマーケティングツールとして利用されているのが、TwitterやFacebook、LINEなどのSNSです。
スターバックスコーヒージャパンが行った「Send Your Thanksキャンペーン」などは、リファラルマーケティングの成功事例として知られています。
Starbucks Send Your Thanksは、2016/8/1~9/30の期間中に開催されたキャンペーンです。「#sendyourthanks」のハッシュタグとともにチルドカップの画像をTwitterまたはInstagramで投稿するもので、あとはスターバックスの公式アカウントをフォローすれば、スターバックスのドリンクチケットなどが抽選で当たります。
リファラルマーケティングは、このような消費者を対象にしたものや調査以外にもさまざまな形で行われています。
例えば、SNSを利用して社員をダイレクトリクルーティングするリファラル採用を行ったり、リファラル営業で見込み顧客を探したりするケースは、業界を問わず増えている活用事例になります。
トップセールスの中にはリファラル営業(知人・友人からの紹介)だけで実績を上げている猛者もいるので、使い方次第で大きな効果が期待できるはずです。
リファラルを活用するメリット&デメリット
リファラル採用のメリットは、企業のニーズにマッチする人材を集めやすいことです。
リクナビ、マイナビなどの求人広告を通じて採用活動を行う場合と違って、リファラルの場合にはミスマッチが起こりにくく、一定のスキルを持つ人材を確保しやすいと言われています。
ただ、人の紹介に頼るリファラル採用の場合、適当な人材がいつでも見つかるとは限りませんし、サーチエリアも狭くなりがちです。
このような点は、リファラル採用のデメリットと言えます。
リファラル営業のメリットは、ターゲットを絞ったセールス業務ができることです。
自社商品やサービスに興味がある見込顧客を中心にアプローチできるため、余計なコストがかかりません。
デメリットとしては、見込顧客を探し出すのに少し時間&労力がかかることなどが挙げられるでしょう。
リファラル採用の活用事例とは?
リファラル採用を積極的に活用しているのが、「エンジニア不足」が叫ばれているIT業界です。
IT業界の求人数は増加傾向にありますが、そのような企業が転職サイトの掲載や人材採用に失敗するケースも少なくないので、人事部は常に悩みを抱えています。
例えば、応募者が多くても条件に合う人材が確保できなかったり、採用してもスキルが十分でなかったりすると、広告宣伝費を掛けただけの費用対効果やメリットが得られないのです。
こういった問題を解消してくれるのが、リファラル採用だと言われています。
リファラルなら”求めている人材”が見つかる
IT業界で多く見られるリファラル採用は、従業員を通じて、その社員の知人・友人などにオファーを持ちかけるのが普通です。
昔でいう縁故採用に似ていますが、そのような紹介制度を公式に設けて、報奨金(インセンティブ)を設定している会社も多くみられます。
社員からの紹介であれば、その候補者は必要なスキルを有している可能性が高い上、社内で孤立しにくいので離職率の低下にも繋がっていきます。
そのように定着してくれる人財を効率よく探せるので、経営者(社長)から人気を博しているのです。
また社員からの紹介であれば、報酬条件なども事前に理解した上で面接できる可能性が高いため、入社後のミスマッチが起こりにくく、勤務条件などの話し合いもスムーズに進むケースが多いと聞きます。
採用面接でも具体的な質問が出てくることでしょう。
リファラル採用の場合、すぐに転職をしたい人だけでなく、将来的に退職を考えている転職希望者にもアプローチができるというメリットがあります。
このような人材に自社の魅力などをさりげなくアピールしていけば、数カ月後~数年後に有能なスタッフを確保できるチャンスが増えるでしょう。