こんにちは。
心理カウンセラーATSUSHIです。
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●４つの心理的な基本的欲求（その３）
３．快感欲求
子供の基本的欲求には、大人と同様に「快感欲求」
があります。この場合の快楽とは、食事やスポーツを
している時、あるいはすばらしい映画を観ている時などに、
様々な知覚ルートで認識される感覚をいいます。
快感と不快感は、感情と非常に密接な関係があり、
私達の身体の中にあるモチベーションシステムを
構成する重要な一要素でもあります。簡単に言うと、
私達は常になんらかの形で絶えず自分の快感欲求を
満たそうとしているのです。
しかし、社会の中で生き延びていく為には、
快感と不快感を制御することを覚えていかなければ
なりません。報酬の先延ばしや禁欲に耐えられる能力を
得る必要があるのです。ですから教育では快感・不快感
との適切な付き合い方を子供に教えることがとても
重要になってきます。
大抵の親は、子供の快感を非常に厳しく制約しようと
します。そうでなければ、過度に許容しています。
乳児期と幼児期では快感欲求の充足と結びつき欲求の
充足には密接な関係があります。
乳児が空腹感や喉の乾き、暑さ、寒さ、痛みに
対して持つ感覚は、快感と不快感のいずれしかありません。
其の為養育者の使命は、乳児の欲求を満たすことで乳児の
不快感と取り除き、快感を生じさせることなのです。
養育者がこれを十分に行うことが出来なければ、その子供
の結びつき欲求も満たされないことになります。
その後の成長期では、子供の自由欲求と快感欲求が相互に
密接に関わってきます。例えば、母親が子供に「食事の前に
ペロペロキャンディを舐めるのはやめなさい」
と言ったとします。
するとこの瞬間に、子供は快感欲求だけでなく、自由欲求に
ついても欲求不満に陥ってしまうのです。
子供の頃に快感欲求と、それに伴う自由欲求があまりにも
厳しく制約されてしまった人は大人になってから、親の
教育方針に従って禁欲的な規準に基づいて生活し、更に
強迫行為をする（ある考えが繰り返し浮かんできて、それを
払いのける為に何度も同じ行動をする）ようになる可能性が
あります。あるいは、親の教育に反発して
だらしなくなったり自らの快感欲求におぼれたり
するようになることもあります。
とは言っても、子供の頃に親からあまりにも甘やかされて
しまうと、大人になってからも欲求にブレーキをかけること
が難しくなってしまうのです。
ただ、快感欲求の充足と抑制のちょうど良いバランスを
見つけることは、誰にとっても難しいことであって
皆、日々その葛藤と闘っています。私達は、至るところに
潜んでいる多くの誘惑に打ち勝つために、ものすごく
強い意思力を持っていなければなりません。スーパー
マーケットの中を歩くだけでも、欲望を抑える力が必要
になってくるのですから。
更に、この意思力は”やりたいことを我慢する”為
だけでなく、”やりたくないという気持ちに打ち勝つ”為
にも使われます。
私達は毎日、たくさんのことをしなければならず、すでに
朝起きる時から始まって、寝る前に歯磨きをする時まで
続くという人も多いでしょう。また、私達を冷蔵庫や
インターネット上のサイト、飲み屋などへ
連れて行こうとする何らかの衝動を絶えず抑える必要が
あります。自制心は、実りある豊かな人生を送る為に
欠かせない条件の一つなのです。
とはいえ、今の時代、物事を選択する瞬間が
エンドレスにやってきて、その選択肢が必要以上に多く
ある為、自制心は相当酷使されているはずなのです。
続きは次回に
次回は「４．承認欲求」についてお話します。
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