【Georgia episode 1】ジョージアに入国

こんにちは、グレートエスケープ中の管理人です。

トランジットのロシアを去り、カスピ海と黒海に挟まれたコーカサスに入っていきます。

ここまでのルート

ジョージアに入国

ブラジカフカスの街を出発。朝から天気は微妙。

路面電車。

テレク川を西に渡って、

南に伸びる国境道路へ。

長蛇のトラック行列は、国境が近いことを教えてくれる。

ロシアの出国時心配だったのは、以前の記事で触れた未納罰金の件だったけど、結局あれは悪徳警官だったっぽくて 何の言及もなかった。
その代わり、
「カザフスタンからの入国時に Declaration Letter をもらっているはずだ、出国にはそれが必要だ」
と言われる が、そんなものはもらっていない。出入国に関する書類はかなりシビアに管理してるし、まだ1週間程度の時間しか経っていないから記憶も新しい。
最初に担当された国境スタッフには、一度ロシアに戻って Declaration letter とやらを再入手しないと出国を認められないと、そんなことは受け入れられない。
トランジットビザ残り数日しかないのにロシアに戻ることはできないし、そもそもカザフ→ロシア越境時に件の書類はもらってない と徹底抗戦の姿勢を見せると、どうやら偉い人が出てきて、その場でDeclaration letter を印刷して事を済ませてくれた。

その後、ジョージアの入国側もかなりの渋滞だった、こんな北コーカサス、辺境でザル通りかと予想していたけど見事に裏切られた。イミグレも朝の総武線並みに人で一杯。
今までの経験上、基本的にパスポートへの入国スタンプは車両と別枠でイミグレにてもらうことがほとんどだったから、今回もそうだろうとこの行列に並んで待つも、ようやく窓口に到達したら 困り顔のスタッフに別室に行けと言われる。
せっかく並んだのに、と思い別室に行くと、そこにいたおっさんから何やらメモのようなものをもらって、また列に並ぶ。

ながーい行列を進んで再び窓口に到達すると、今度はそのままバイクで進んであっちでスタンプをもらえ 的な指示。

結局、イミグレで必要だったのはおっさんからのメモだけだったようで、それを持って進むと、車両通行側のステーションで入国スタンプも一緒に押してもらえた。2度、総武線行列に並んだのは無意味だったようだ。

Border Information
Border Point : Lars(Vradikavkaz→Tbilisi)
DEPARTURE
No carnet
No covid
No fee
Declaration letter(←I didn’t have but could get through)
Minor inspection
VISA confirmed
ENTRY
No Carnet
No Covid
No fee
Face photo
No inspection

ジョージアへ入国

ここの国境は、もっと簡単に通れると思っていたから、思いのほか苦労した。
ジョージア入国後もつづくトラックの列をスルーしながら、首都Tbilisi;トビリシへ向かう。

ぱっと見すげー古そうな Dariali Monestry Complex は2011年頃の完成で、国境を越えたすぐ直後に見ることのできる修道院だ。

晴れてたらもっと壮観だったろうなぁ。

そこかしこにしれっと十字架が設置されていて、いよいよキリスト教圏内に入って来た感が強い。

少しメインの道路を逸れて、美しい並木の山道を登っていくと、

その先に見えて来たのは Gergeti Trinity Church; ゲルゲティ三位一体教会。
広大なジョージアの自然に囲まれた中、頂上にぽつんと佇む教会の姿はまさにファンタジーの世界観を彷彿とさせる。

建設されたのは14世紀で、誰によって建てられたのかは定かでない。
向かって左が教会で、向かって右は独立して建てられた鐘楼。

鐘楼の土台部分は様々な色の煉瓦でモザイク柄のような壁面となった立方体に支えられている。

全体的に質素な雰囲気だけど、煉瓦の一部には、謎のレリーフもあって 注意深く観察すると面白い。

教会も同様、この雰囲気。標高2,170mのこの場所で 600年以上風雨冠雪にさらされてきた姿。華美さは一切ないけど、窓枠の周囲なんかにところどころ意匠が施されている。

照明機能は蝋燭以外無いようで、中央ドーム周囲にある窓から取り込まれた光が効率よく室内を照らす。夜に来たら真っ暗なのかな。

祭壇部の3つの塔のようなモニュメントは、たぶんTrinity を表わしてるんだろうか。


 

ここは カズベキ山の麓に位置する場所で、天気がよければ北西方向に山頂が見えるのかもしれない。

東側には Stepantsmindaの村が見える。

首都 Tbilisi;トビリシ へ

その後も、天気は微妙なまま どんどんと南下していく。

たまに現れる廃墟的な家。

中央アジアでもたびたび見かけた養蜂箱。
瓶詰で売られている蜂蜜は、日本の相場からするとかなり安い。

かなり寒いなぁと思っていると、ここは Jvari Pass(十字架峠) というグルジア軍道のほぼ最高地点だった。

十字架峠を少し過ぎたところに、巨大なコンクリートの円形モニュメントが見える。
内面には歴史を象ったタイル画があしらわれていて、1783年とは、当時 現ジョージアにあったカルトリ・カヘティア王国とロシア帝国の間でギオルギエフスク条約が結ばれた年だ。
このモニュメントは、その200周年を記念して建てられたらしいけど、ロシア帝国はその後 ペルシャの侵攻を受けたカルトリ・カヘティア王国を無視して 衰退後に併合している。一体なにが友好の証なんだろうか。

モニュメント背面は急激な断崖絶壁になっていて、通称”悪魔の谷”と呼ばれる渓谷と、小さな湖が見える。

野良犬もさすがに寒そうだった。

雨にもめげず、途中また道をそれて古い教会を探しに行ったりするものの、全く見つからなかったりする。
Gudauri という街はジョージア内でも有名なスキーリゾート地のようで、しばらくはいい感じのレストランやホテルが道沿いに点々としていた。

そのまま道を進んでいくと、道沿いの東側に大きな城が見える。

たぶん14世紀頃から、増築を経て今の形に至っている城群と教会の複合建造物で、後ろにはシンバリ湖が見える。
RPGのワンシーンのようだ。この城にも色々な逸話があるようなので、是非調べてみてほしい。

旧架橋。

首都トビリシに到着する頃、ようやく曇り空が晴れて西日が差してきた。
長い中央アジア~ロシアが終わり、コーカサスの旅がはじまる。

つづく

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