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社会理論・現代思想を主に研究する今野晃のblog。業績については、右下にあるカテゴリーの「論文・業績」から

フランス大統領選挙について

2022年04月26日 | 社会問題
フランス大統領選挙の第二回投票の結果が出ました。

結果は、マクロン58.8%、ル・ペン41.5%で、マクロンが勝利しました。


ただ、勝敗そのものは、事前の世論調査で明らかだったので、あまり関心を呼ばなかったと言えるでしょう。直前の世論調査の予想では、マクロン55%、ル・ペン45%だったので、その点ではル・ペンは予想より数ポイント低かったということになります。

でも、勝敗については、2012年のオランド対サルコジのとき、スイスの世論調査会社では、直前の世論調査で52対48ぐらいの結果が出ていて、オランドの勝利を予想していました(当時は、フランスは直前の世論調査の報道が禁止されていました。で、スイスのフランス語圏のニュースサイトを見ると、直前の世論調査の報道があったので)。


それぐらいの僅差でも勝利が確実視されていたので、今回の予想の差であれば、マクロン勝利は明らかでした。

ただし、今回の選挙で注目されたのは、棄権率。

というのも、第一回投票では、左派のメランションが善戦して、第一回投票では21.95% の得票を得ている(ルペンは23.15% )。

で、その票が第二回投票でどこに流れるか? が注目されたのだけれど……。

それについては、また今度。

ちなみに今回の選挙と、その社会背景に関して堀先生が解説をしている。


これを読むと、なぜマクロンが不人気なのか理解できるし、彼が決して中道なんかではないことが明らかである。そんでもって、マクロンが大統領に留まるとすれば、格差が拡大することも明確になっている。


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