能登上布会館で織られている苧麻の生平(キビラ)に《石動山ユリ》を描いた。
今回は約90cm×150cm暖簾2枚と額入りの120cmサイズの厚手生成りの生地に、中能登町の町の花で咲いたときには30cmもある《石動山ユリ》を描いた。この町では座敷の間仕切りに麻暖簾をかける家庭も多くあり、私は25年前からこういう暖簾を毎年数枚描いている。お仕事ありがたいことです(^^ゞ

こんな感じで描いている(ガスの火は写真用に強くしてある)

暖簾の左側部分と右との繋がり

額絵の全体、暖簾と少し違うのは右の上の部分(笑)

上の繋がっている部分と生地の透けた感じ

全体の感じ2枚暖簾×2・・・何枚も描くと私はロボットになる?
能登上布会館で織られる能登上布は麻の上等な布という意味で、繊維の細い麻糸を丁寧に絣模様を織り込んだ中能登町を中心に発達した夏の着物。この生平の生地は太めの繊維を織り込んだ素朴な味わいのある麻布だが、生地の凹凸も大きく織り糸にも色の濃淡の変化があるし色の浸透の悪さもあった。それを楽しむこともあるが、その凹凸ゆえに線が途切れたり色がカスレたりという描きにくさもある。それを克服する工夫を鍛えられたこともある(^^ゞ
小さな花模様やトンボの羽根の線が描けなくて苦しんだリしたものだが、その苦しみが私を鍛えてくれたのだと、それも、ありがたいことなのだと思うのだった(笑)

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