変形性股関節症を患って、すでに15年以上経過している私ですが、手術という道を考えたことは一度もありません。
なぜ、私が手術をしたくないのか、その理由について、自分の気持ちを再確認する意味でも、記しておきたいと思います。
なお、この変形性股関節症になっても「手術したくない理由」については、あくまでも私個人の見解であり感想です。勘違いして捉えている部分もあるかもしれません。
そこで、手術という選択肢もお考えの方は、読むと不安感をあおる内容も含まれているかもしれませんので、精神的に揺れやすい繊細な方は、読まれない方がいいかな、と思います。
それでは本題です。
股関節の手術といってもいくつかの方法がありますが、一般的に行われている人工股関節置換術を想定したうえで考えています。
私が手術したくない最大の理由は、なによりあんなに大きな人工物を身体に埋め込むということ自体が怖いです。
術後もある程度苦しいリハビリは続けていかなければならないだろうし、状態が安定してからもずっと脱臼や感染症の不安を抱えながら生活していくことはつらい。
人工股関節は自然のままの股関節と違い、横座りやしゃがむ姿勢などで脱臼することがあり、日常の動作にかなり神経を使わなければならないこともストレス。
安定してからはちょっとくらい油断しても脱臼は起こさないのかもしれませんが、災害などの非常時に、慌てて足をひねるなどして脱臼を起こしたら悲惨だと考えてしまう。
大きな人工物が体内に入ることによる、感染症の心配も大きい。
歳を取るにつれただでさえ様々な感染症のリスクは高まるのに、人工股関節を入れればさらにリスクは上がってしまうなーと。
そして、私は左の股関節だけが悪いのですが、手術したら今はなんともない右も手術しなければならなくなる気がして、それは絶対に避けたいことです。
個人差はあることなので、最初から悪い方の脚だけで済んでいる方もいると思いますが、私の知る限り多くの人は、片側だけ悪かった脚を手術した後、なんともなかったもう片側の脚を手術することになっています。
そして人工股関節には耐久年数があり、一生に一度の手術では済まない可能性も十分考えられます。耐久年数は時代に連れ増えてきているとはいえ、酷使したり思わぬ衝撃を与えてしまったことなどにより、劣化が早まることはありそうです。
テレビなどで取り上げられている変形性股関節症の番組では、手術をしてよかった!と、成功して元気にスポーツなどを楽しんでいる人の姿をよく目にします。
ほとんどが、手術をしてさほど年数が経っていない人ばかりです。
私は、術後10年とか20年さらにはそれ以上経っても、人工股関節で問題なく元気に過ごせている人の姿を見せて欲しいといつも思います。
そういう人は、いないんじゃないかとさえ思ってしまいます。
あるいは、人工股関節と付き合っていくには、こういった大変さもありますよ、といったもっと現実的な面も知りたいのです。
世の中に出ている情報が、あまりにもいいことばかり紹介している感じが、私にとっては疑問です。