小惑星については、チョッと置いといて、太陽系第5惑星の木星(Jupiter ジュピター)について、お話します。太陽系最大の惑星であり、ガス惑星の代表でもあります。

 

 ガスを主体にした惑星の事を、一昔前までは木星型惑星(巨大ガス惑星)と呼んでいました。土星・天王星・海王星を含めた4惑星を木星型と呼んでいました。

 

 現在の分類では、木星型は木星と土星のみで、天王星と海王星は天王星型(巨大氷惑星)に分類されています。まぁ~、如何でも良い事ですけどね。天王星の項で詳しく話します。

 

 パイオニア10号(1973.12)・11号(1974.12)、ボイジャー1号(1979.03)・2号(1979.07)が、木星に到達し、写真を送って来ました。

 


 この様に、鮮やかな模様に包まれた木星の画像を見た時の感動は、今でも忘れません。

 

 木星の大きさは、地球と比較して、直径は11.2倍、質量は317.9倍です。太陽との比較は、直径で約10分の1、質量で約1000分の1になります。

 

 木星は太陽から、5.2天文単位(1天文単位は地球と太陽の距離)離れているので、質量は1000分の1ですが、太陽と木星の共通重心は太陽表面より外側になります。

 

 また、土星の位置関係によっては、更に外側になったり、内側になったり非常に複雑で、太陽自体は、銀河系の中を地球の項で触れたように、フラフラしながら回っています。

 

 当然、地球と太陽の共通重心、と言うより太陽と全惑星(小惑星も含む)の共通重心が変化するので、地球の公転にも影響が出る事になりますね。

 

 地球は太陽の周りを回っているのではなく、太陽と全惑星(小惑星も含む)の共通重心で回っていると言うのが正解です(まぁ~、そんな事は置いといて・・・)。

 

 木星の内部については余り良く解っていません。現状では十分な観測ができないのです。

 

 あくまでも予想ですが、中心には地球と同じ岩石質の核(地球の質量の10~50倍)があり、外側に液状の金属水素(液体水素とは結合状態が違います)が大半を占めています。

 

 更に外側に液体水素(金属水素とは結合状態が違います)があり、更に外側には気体の水素があると考えられています。

 

 

 ところで、木星表面の複雑な模様は、刻々と変化しており、木星の上層部は大荒れの天気とでも言えるのでしょうか。相当な気流(時速200kmものジェット気流)が暴れているのです。

 

 木星の上層部の大気は、水素が約90%、ヘリウムが約10%ですが、微量成分としてアンモニア、リン、硫黄、炭化水素の化合物が含まれており、雲を形成しています。

 

 この化合物が、太陽の紫外線と反応して、色々な色を演出しているのです。木星の縞模様は、気流によって形成されているため、何年かの周期で出たり消えたりする様ですね。

 

 ただ、冒頭の写真で、眼の様な大きな斑点が見えますよね。この斑点は大赤斑と言いますが、350年間消えた事がありません。巨大な台風の様なものと言われています。

 

 この大赤斑、最近少しずつ小さくなっている様で、数十年後には消えているかも知れません。この様に、木星の表情は、少しずつ変わっていくのです。

 

 木星は、そのほとんどが形態は違いますが水素から出来ています。もし、木星の質量が80倍あったならば、重力で収縮し臨界に至り、核融合反応が起こったと言われています。

 

 恒星になり損ねた星と言う事になります。土星と天王星と海王星の水素を集めても足らない訳ですから、太陽ががめつく星間ガスを横取りしたと言う事ですね。

 

 一般の恒星は連星または3連星が普通です。太陽ががめつかったお陰で地球は生命を育む星となれました。太陽が二つも有ったら、金星の様に熱くて灼熱地獄になっていたでしょう。

 

 英語でジュピターと呼ばれる木星ですが、その語源は古代ローマ神話に登場する神、ユピテル(ギリシャ神話のゼウスと同一神と言われている)です。

 

 最高神の名が冠されている訳ですから、名は体を表すと言う事ですね。と言うか、良く名付けたと感心します。現物を見ていないのにね。古代人の感覚は大したものです。

 

 木星には現在80個の衛星が確認されています。今後増える可能性もありますし、土星ほどではありませんが、輪も発見されています。これも衛星とも言えますよね。

 

 衛星で有名なのは、ガリレオが発見した所謂「ガリレオ衛星」と言われる4衛星です。それぞれの名前は紆余曲折の末、ゼウスの愛人の名前が付けられました。

 

ガリレオ衛星(木星に近い順に左から、イオ、エウロパ、ガニメデ、カリストです)

 

 木星の強い引力に囚われて、自由を奪われた愛人達。次回、その素顔を見て行きます。

 

 

 

 まだまだ続きます。

 

 

 

 

 

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