2000年前には、人類は惑星と恒星の区別が出来ていました。

 

 ギリシャでは、その運航の仕方から惑星と言う概念を得ていましたし、中国では、五行思想(水金火木土)から惑星に名前を付けていた訳です。

 

 惑星と恒星の違いは意外と簡単に解ります。星の瞬きと言いますが、惑星は瞬きません。瞬かず光続けるのが惑星です。恒星も自身が瞬いている訳ではありません。

 

 一般の恒星は、我々から遠く離れています。もっとも近い恒星は4.3光年(光が1年で進む距離)先のケンタウルス座α星です。そのほかの星はもっともっと離れている訳です。

 

 そんな離れた場所から届く光は点でしかなく、光の強弱はありますが、地球の大気の揺らぎ(温度差による大気密度の変化による屈折)の影響で、瞬いて見えます。

 

 宇宙で見ると星は瞬いていませんよ(見たのかよムキー)。いや、聞いた話です。

 

 「惑星だって大気の影響を受けるだろムキー」と思っていますよね。実はね影響を受けるのですが、影響を補うだけの面積を持っています。「ちょっと、言ってる意味わかんない」ですか。

 

 恒星は強い光を発していますが、私達が見ている星の直径は小さ過ぎて点でしかないのです。惑星は太陽光の反射ですから弱い光ですが、結構な大きさ(面積)を持っています。

 

 簡単に言うと、1本の光線は屈折すれば容易に瞬きますが、100本の光線の内いくつかが屈折しても大勢に影響がなく、瞬かないと言う事です。

 

 難しい言葉で言うと、視直径(見かけの大きさ)の違いと言う訳です。だから、皆さんも簡単に惑星を探す事が出来ますよ。見つけ易いのは、金星・火星・木星ですね。

 

 それでは、それぞれの惑星について、太陽に近い順に見て行きましょうか・・・。

 

 太陽系第1惑星は水星(Mercury マーキュリー)です。地球から見て、水星の太陽からの再大離角は28.3°で、何時も太陽の近くにある為、観測が非常に難しいと言えます。

 

 金星もそうなのですが、地球の内側にある為、日出前か日没後の何方か一方でしか見られません。更に、水星は太陽に近接していますので、極限られた時間しか観測できないのです。

 

 また、探査機を飛ばすのも難しいのです。何故かって・・・、下手をすれば、太陽の重力に捕まって灼熱地獄に真っ逆さま、何て事に成りかねません。

 

 惑星探査の大前提は、惑星の周回軌道に乗せる事です。そうしないと十分な調査ができません。でもね、水星は太陽系で一番小さな惑星ですら重力が小さいのです。

 

 太陽の重力に抗しつつ、水星の弱い重力に上手く乗せないといけないのですから技術的に難点が多いのです。あの手この手を使って行う事になります。

 

 探査機には姿勢制御以外、推進装置が基本的にありません。地球と金星の重力でスイングバイ(重力を使って方向と速度を変える)して、水星の軌道に投入するのです。

 

 こうして投入された探査機が捉えた水星が・・・、これだ・・・。

 


 

 一見、月と間違うくらい似てるでしょ。地表平均温度は約180℃、大気はほとんどありませんし、水も多くを望めません。しかし、極地方には氷として僅かに存在している様です。

 

 直径は地球の0.38倍、質量は0.055倍です。木星の衛星ガニメデや、土星の衛星タイタンよりも小さいのです。流石に月よりは大きいですけどね。

 

 まだまだ水星は、解らない事が多いようです。今後の探査機の調査に期待しましょう。

 

 次は、太陽系第2惑星の金星(Venus ビーナス)です。「一番星」として有名ですね。子供の頃、夕方「一番星見つけた」と言って、家に帰ってましたね。

 

 でも、一番星が見つからない事もあるのです。一番星は「宵の明星」の事です。明方に見えるのは「明の明星」。「明の明星」が見えるときは「宵の明星」は見えません。逆も然り。

 

 それでは、金星の写真をどうぞ・・・。

 

 

 如何ですか。上の写真はマーブル状ののっぺりした表面に見えます。下の写真は、ちょっと地球に似てますよね。太陽の光の当たり具合にもよるのでしょうが、厚い大気のせいです。

 

 いや、金星の上空に存在する濃硫酸の雲のせいかも知れません。一見綺麗に見えますが、金星は、生物にとって地獄とも言えます。金星人はゼッテイいねぇ~と思いますよ。

 

 金星の大気は主に、二酸化炭素で出来ていますが、地表の気圧は、何と・・・、約90気圧です。水深900メートルの深海と同じなのです。生身の人間は潰れてしまいます。

 

 また、地表の温度は、何と何と・・・、約500℃にもなります。水星の表面より熱いのです。これは、厚い二酸化炭素の大気による温室効果だと言われています。

 

 逆に言うと、金星が熱いのは、太陽の熱によるのではなく、金星本体が発する熱が蓄積されていると言う訳ですね。太陽の熱は大気に遮られて地表には届きません。

 

 ところで、金星は「地球と双子星」と言われています。直径は地球の0.95倍、質量は0.82倍と、大きさがほとんど同じです。軌道が少し内側であったがために環境は大違いですね。

 

 でも、金星はビーナスと言われるだけあって、太陽・月に次いで、3番目に明るい星であり、見た目も美しい惑星である事に相違ありません。美しいものは見るだけが一番です。

 

 まだまだ続きますが、今回はここまでといたします。

 

 

 

 

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