日曜の朝は、ラジオで「現代の音楽」を聴く習慣になってから20年弱になります。
「現代音楽」との出会いは、昭和50年(1975年)頃です。ヤクルトホール(現、ニッショウホール)で、放送用の収録していました。
ピアノの調律師が、消しゴムをピアノ弦の間に挟んでいるので、不思議に思いたずねたことが、切欠です。
当時、レコード再生を趣味としていましたので、録音評を愛読していました。好評価のレコードの中に現代音楽があることに気付いていましたが、購入はしていませんでした。
TVドラマの中で映像の背景として流れる現代音楽がマッチしている様に感じていますし、現代音楽も好んで聴いています。
現代最高のヴィルトゥオーゾがパリ所縁の3作品を新録音!
ヒラリー・ハーンが長年パリで共演してきた家族のようなオーケストラ、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団。ミッコ・フランクが首席指揮者を務めるこのオーケストラのアーティスト・イン・レジデンスを2018~19年に務めたヒラリー・ハーンが熱望した録音。
1916年から17年にかけて作曲され、1923年パリで初演されたプロコフィエフの協奏曲第1番は、ヒラリー・ハーンのお気に入りの協奏曲。いままで最も多く演奏してきた作品のひとつで、録音の最適な共演者とタイミングを待ち続けていました。
パリ出身のショーソンによる神秘的で瞑想的な『詩曲』の初演は、パリでイザイによって行われました。この曲はイザイに献呈されたショーソンの代表作。ヒラリー・ハーンの師ヤッシャ・ブロツキーはイザイの最後の弟子で、彼女はこの作品に自身の音楽的なルーツとして、個人的な繋がりを感じずにはいられません。
2016年に亡くなったフィンランドの作曲家ラウタヴァーラとは、2013年のアルバム『27の小品~ヒラリー・ハーン・アンコール』で『ささやき』という楽曲を委嘱・演奏したのが最初のコラボレーションでした。また、ミッコ・フランクはラウタヴァーラの親しい友人であり、その作品の理解者として優れた演奏家でした。
2014年にラウタヴァーラのヴァイオリン協奏曲を演奏した2人は、パリで初演するための新作協奏曲を委嘱することにしましたが、ラウタヴァーラの健康状態が良くなく、その作品はセレナードに変更されました。
作曲家の死後、2曲目の途中までオーケストレーションがなされ、残りはピアノのスケッチがのこされた『2つのセレナード』が発見され、ラウタヴァーラの弟子である著名な作曲家カレヴィ・アホがオーケストレーションを完成させて、2019年2月に世界初演し、この世界初録音が行われました。(輸入元情報)
【収録情報】
1. ショーソン:詩曲 Op.25
2. プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番ニ長調 Op.19
3. ラウタヴァーラ:2つのセレナード(ヒラリー・ハーンのために)
ヒラリー・ハーン(ヴァイオリン)
フランス放送フィルハーモニー管弦楽団
ミッコ・フランク(指揮)
録音時期:2019年6月(1,2)、2019年2月(3)
録音場所:パリ
録音方式:ステレオ(デジタル)
世界初録音(3)
☆5のコメント1 投稿日:2021/07/15 (木)
ヒラリー・ハーンの演奏を心ゆくまで楽しむことの出来る一枚である。パリとハーンが結びついた曲目が並べられており。まさに今の彼女の演奏を聴くことのできる録音である。
☆5のコメント2 投稿日:2021/03/15 (月)
プロコフィエフがハーンの音色、そして演奏スタイルに合わないはずもない。この曲の意地の悪さにも苛立つこともなく、下手に熱くならずきちんと向き合って彼女の音楽にしているところは流石と言える。オケもサラッとした心地よい音質なのが嬉しい。
ラウタヴァーラの曲はたいそう美しく、ソロ、オケともに良い仕事をしている。