鍼には次の9つの作用があると言われています。

 ①興奮作用 ②鎮静作用 ③誘導作用 ④鎮痛作用 ⑤防衛作用

 ⑥免疫作用 ⑦消炎作用 ⑧転調作用 ⑨反射作用

 その他にお灸には増血、止血、強心作用などがあるといわれています。

①の興奮作用は感覚が鈍ったり、運動麻痺などの神経機能の弱り、内蔵機能の減退などに対し、興奮させる。


②の鎮静作用は痛みや痙攣などを鎮静化する。



③の誘導作用は血管に影響を与え、充血させ、患部の血液の量を調整します、これは局所の血行障害や、充血、炎症などの症状を調整していく作用です。


 このような状態は、長期間の姿勢の悪さ、過度な運動 などにより、「これ以上頑張れないよ、」と筋肉が悲鳴を上げ筋肉が硬くなった状態で、やはり筋肉を程良く緩めていき、血液、神経の働きを、正常な状態に戻していくのが、大事ではないかと考えます。

鍼灸により痛みや、免疫力が向上していくのは、どうしてなのでしょう。
④の鎮痛作用ですが、鍼灸をすることで、内因性モルヒネ様物質(エンドルフィン、ダイノルフィン、エンケファリン)、下行性抑制系(セロトニン、ノルアドレナリン系)などの働きで鎮痛効果が期待できます。

 体内で作られるモルヒネ様物質は本当のモルヒネの数倍の強さがあるそうです、たとえばよく知られている、マラソンをして苦しくなり、その苦しい状態を越えると、ランナーズハイと呼ばれる状態になり、脳内よりエンドルフィンが放出され、気分が高揚するそうです!

体に鍼刺激を与えると軸索反射という反射が起き、その結果血管が拡張され筋肉の血流が改善したり増大しますが、多くの鍼刺激を受けた時、体は防衛反応を起こし、脳下垂体などで内因性鎮痛物質(モルヒネ様物質)を産生し痛みを緩和させることがわかっています。

内因性鎮痛物質産生により、身体は気持ちよくなります。「鍼は癖になるんではないか」と、たまに患者様に言われる事がありますが、それはこの現象の為ではないかと思います。

この作用により、浅い鍼をすることでも、痛みが緩和することがあります、いわゆる鍼の麻酔効果です。

しかし麻酔効果は一時的なもので、痛みがもどりやすく治るのが長引きます。

一時的な痛み緩和でしたら、普通の浅く、細い鍼でも効果がありますが、やはり病巣が深いところにある場合は、深いところの病巣をねらった鍼療法が効果的です。



⑤防衛作用は鍼灸をすることで、鍼をしたところにフレア現象がおこり、免疫をつかさどる白血球、血小板などが増多、大貪食細胞が集まり、身体の防衛能力が高まります。
簡単には、血液が鍼の回りに集まって、白血球が身体を守ってくれます。



⑥免疫作用は鍼灸をすることでT細胞、NK細胞が集まってきます 、T細胞はウイルスなどを認識しマーキングする細胞で、そのマーキングをNK細胞が攻撃します。


鍼は人体にとって異物です、その異物を攻撃しようと免疫細胞が集まってきます、それにより免疫力が高まっていきます、お灸の場合は、特に昔は主流だった直接灸(直接皮膚にすえるお灸の事です)は、よく昔の人は背中にお灸痕が残っていたと思いますが、あの背中のやけどが(今はほとんどみませんが昔、私が銭湯に行ってた時よく見ました!)免疫力を高めます。


それはやけどした皮膚は細胞が変化し、脳が自分の身体の細胞と違うものが入ってきたと勘違いして、攻撃しようとするそうです。


それにより免疫力を高め体質を変えていきます。


 しかし、昔の人はすごいですね、医学の進んでいないときに、経験だけで治る方法を考えつくのですから!  




⑦の消炎作用は鍼灸をする事により血流が改善し、炎症物質などの吸収を促進します。
 

血液の流れを良くして炎症物質を流していきます!



⑧の転調作用は鍼灸をすることで、自律神経失調症やアレルギー体質を改善し、体質 を 強壮にしていきます。



⑨反射作用は鍼による痛み刺激、お灸による温熱刺激 により、臓器、各組織を鼓舞させ、抑制させる。


 首、背中、腰などが硬くなり、痛みがある方、マッサージ等でもなかなか痛い症状が治らない方、お気軽にご相談下さい!

 

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