マウリツィオ・ポリーニは1960年、18歳の若さで第6回ショパン国際ピアノコンクールに審査員全員一致で優勝しました。
記事冒頭に掲載したショパン ピアノ協奏曲第1番は、そのコンクールのすぐ後に録音された演奏です。
清新、かつ完璧なピアニズム。コンクールの審査でルービンシュタインが「今ここにいる審査員の中で、彼より巧く弾けるものが果たしているであろうか」と言ったと言う言葉がリアルに伝わってくるような演奏です。
このまま演奏活動を開始したとしても、世界的なビアニストの一人として活躍できたに違いありません。しかし、ポリーニはここで活動を休止してしまいます。それから8年もの間表舞台から姿を消すのです。
その期間、限られたわずかの演奏活動以外は、音楽以外の学業を修めることや音楽の面ではさらなる深みを求めミケランジェリに師事するなど地味な研鑽に努めたのです。
1968年に本格的な演奏活動の再開。1971年にグラモフォンでの録音活動開始。以来50数年にわたり世界のトップピアニストとして君臨し続けました。
冒頭の音源を聴いても技術的なことはもう18歳の時にかなりのレベルで完成していたと言って過言では無いでしょう。しかし、その後の表舞台から離れた8年間が彼の音楽にもたらしたものは単に上手い下手というレベルとはまったく次元の違うものだったはずです。そして、技術的には若い頃の完璧さは…、と言われる最近の録音がしかし、完璧なテクニックを聞かせてくれた若い時の録音より時に深い味わいを感じさせてくれるのも、この8年間に蓄えたものが大きく役に立っていたのでは無いか、と言うと少しこじつけすぎでしょうか(笑)
いずれにしろ、大ピアニスト、ポリーニの原点と言えるこの演奏、素晴らしい演奏であると同時にとても感慨深いがあります。一度は聴いてみるべき演奏のひとつかも知れませんね。
「マウリツィオ・ポリーニ(Maurizio Pollini、1942年1月5日 - 2024年3月23日)は、イタリアのミラノ出身のピアニスト。
父親は有名な建築家ジノ・ポリーニであり、また母親(彫刻家ファウスト・メロッティの妹)は声楽もこなすピアニストである。5歳からカルロ・ロナーティに、ロナーティの死後はカルロ・ヴィドゥッソにピアノを学んだ。現代最高のピアニストの一人として知られた。
1957年、15歳でジュネーブ国際コンクール第2位(マルタ・アルゲリッチは女性部門で1位)。1958年の同コンクールで1位なしの第2位。1959年の第一回ポッツォーリ国際ピアノコンクールで優勝。
1960年、18歳で第6回ショパン国際ピアノコンクールに審査員全員一致で優勝。審査委員長のアルトゥール・ルービンシュタインが「今ここにいる審査員の中で、彼より巧く弾けるものが果たしているであろうか」と賛辞を述べ、一躍国際的な名声を勝ち取る。
その後丸8年もの間、国際演奏活動から遠ざかり、国内の様々なコンサート、リサイタルのみに限定出演の形で活動。その理由として、健康面や腕の故障など諸説あるが、まだ若く、さらに勉強が必要であることをポリーニ自身が自覚しており、直ちに多忙な演奏生活に入ることを避けたというのが有力である。提示されたコンサート出演の数が多すぎたため、ストックの協奏曲の数を増やさなければならなかったことも一因である。この間、ミラノ大学で物理学を学んだり、イタリアの名ピアニストアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリに師事するなど、研鑽を重ねていた。
1968年に国際ツアーに復帰し、1971年よりドイツ・グラモフォンから録音作品を発売開始。以後、次々と録音の国際的な賞を奪取した。1974年、初来日。
1995年、ザルツブルク音楽祭で自身の企画による連続演奏会「ポリーニ・プロジェクトを開始。2002年、10月と11月に東京でも同プロジェクトとして9夜にわたる連続演奏会を開き、大きな注目を集めた。2005年、11月に同プロジェクト、東京での第2弾。ただし3夜のみで小規模。ポリーニ本人の演奏は1夜のみ。
晩年はキャンセルが相次いだが、2023年6月23日のピアノリサイタルはアンコールを抜いてこなし、2024年のスケジュールも調整中であった。2023年10月30日のピアノリサイタルが最後の演奏になった。
2024年3月23日の朝、イタリア・ミラノの自宅で死去。82歳没。」(Wikipedia マウリツィオ・ポリーニ より)
清冽なショパン、ショパン・コンクール優勝直後の協奏曲と10年後のリサイタル盤からのセレクトした作品。
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