- 2025年 冬アニメ振返り
- ①『アポカリプスホテル』(オリジナル)
- ②『アン・シャーリー』
- ③『 ウマ娘 シンデレラグレイ』
- ④『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』
- ⑤『薬屋のひとりごと 第2期 第2クール』
- ⑥『Summer Pockets』
- ⑦『小市民シリーズ 第2期』
- ⑧『日々は過ぎれど飯うまし』(オリジナル)
- ⑨『LAZARUS ラザロ』(オリジナル)
- ⑩『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』
- 2025年春アニメのイチオシは…
2025年 冬アニメ振返り
冬クールの作品で特に注目したいのは,『悪役令嬢転生おじさん』『BanG Dream! Ave Mujica』『メダリスト』の3作品だ。
竹内哲也監督『悪役令嬢おじさん』は,“親目線”“家族からの支援”というファミリー要素を盛り込んだ,転生モノとしてはやや珍しいタイプの作品だ。主人公・屯田林憲三郎の中間管理職としての有能さ,真正のオタク気質といったキャラがたいへん魅力的で,彼の「転生」によって悪役令嬢が悪役でなくなってしまうという筋立てもシンプルだが面白い。そして何よりアニメーションとしての質が高い。放送前完納+放送中の打ち上げという制作秘話を差し引いても,安定した作画と丁寧な演出はそれだけで高評価に値する。
柿本広大監督『BanG Dream! Ave Mujica』は,ガールズバンド・アニメに定番の“キラキラ感”や“肯定的成長”といった陽の要素を排し,“没落”“人格分裂”“嫌悪”“嫉妬”“執着”といった陰のモチーフによって物語を駆動したという点で,このジャンルにおいて極めて画期的な作品となった。しかしそのような泥沼展開の中でも,それぞれのキャラクターの魅力をうまく引き出しており,“推し文化”の潮流に乗ったコンテンツとしても大きな成功を収めている。前作の『It's MyGO!!!!!』と併せた続編の報もすでに出ている。楽曲も含め,今後の展開が楽しみな作品だ。
山本靖貴監督『メダリスト』は,子どもの願いと大人の想いの共鳴というモチーフを丁寧に伝えつつ,3DCGによる美麗な演技シーンによって,“フィギュアスケート・アニメ”としてのプレゼンスをきっちり示した秀作だ。特にスケートシーンにおけるカメラワークや画角などは,細部に至るまで“見せる”ための工夫が施され,非常に見応えがある。制作会社ENGIの代表作として記憶される作品となるに違いない。
この他,恋の哀楽を瑞々しい作画で伝えた『アオのハコ』,ラブコメテイストの中で沖縄の魅力をきっちり伝えた『沖縄で好きになった子が方言すぎてツラすぎる』,スタイリッシュなアクションにいっそう磨きがかかる『俺だけレベルアップな件 Season2』,猫猫・壬氏の関係の変化に目を離せない『薬屋のひとりごと 第2期』,オリジナルアニメとして完成度の高かった『全修。』,原作の重く深いテーマを過不足なく表現した『チ。-地球の運動について-』,終末と日常をGoHands独自の表現技術で美しく描いた『もめんたりー・リリィ』,強敵・甘水直の出現によって物語も佳境に入った『わたしの幸せな結婚 第二期』など,優れた作品が数おおくある。
2025年 冬アニメの最終的なランキングは,全作品の最終話放送終了後に掲載する予定である。
では今回も2025年 春アニメのラインナップの中から,五十音順に注目作をピックアップしていこう。各作品タイトルの下に最新PVなどのリンクを貼ってあるので,ぜひご覧になりながら本記事をお読みいただきたい。なお,オリジナルアニメ(マンガ,ラノベ,ゲーム等の原作がない作品)のタイトルの末尾には「(オリジナル)」と付記してある。
①『アポカリプスホテル』(オリジナル)
【スタッフ】
原案:ホテル銀河楼 管理部/監督:春藤佳奈/キャラクター原案:竹本泉/シリーズ構成・脚本:村越繁/キャラクターデザイン:横山なつき/美術監督:本田こうへい/色彩設計:砂子美幸/3D監督:中野祥典/撮影監督:岡﨑正春/編集:神宮司由美/音楽:藤澤慶昌/音響監督:飯田里樹/音響制作:dugout/音楽制作協力:SCOOP MUSIC/アニメーション制作:CygamesPictures
ヤチヨ:白砂沙帆
舞台は人類がいなくなった後の地球。銀座のホテル『銀河楼』では,ホテリエロボットの「ヤチヨ」たちがオーナーたちの帰還を待ち侘びていた。しかしそこへ現れたのは地球外生命体のお客様で…という話。文明崩壊後の地球が舞台ということで,美しい廃墟の美術が楽しめるようだ。キャラデザはシンプル系だが,PVを見ると,かなり面白い作画をしていることがわかる。aikoの主題歌も注目ポイントだ。
監督は『幼女戦記』(2017年)で副監督を務めた春藤佳奈,シリーズ構成・脚本は『ゾンビランドサガ』(2018年)などの村越繁,制作は『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』(2024年)などのCygamesPicturesである。今期期待のオリジナルアニメだ。
②『アン・シャーリー』
【スタッフ】
監督:川又浩/シリーズ構成:高橋ナツコ/キャラクターデザイン:土屋堅一/作画監督:渡辺裕二,斎藤直子/美術監督:工藤ただし/色彩設計:久力志保/撮影監督:齋藤真次/音響監督:小泉紀介/音楽:大島ミチル/アニメーション制作:アンサー・スタジオ
アン・シャーリー:井上ほの花/マリラ・カスバート:中村綾/マシュウ・カスバート:松本保典/ギルバート・ブライス:宮瀬尚也/ダイアナ・バーリー:宮本侑芽/J.A.ハリソン:太田光
1979年に放映された『赤毛のアン』のリメイク作。『THE FIRST SLAM DUNK』(2022年)『らんま1/2』(2024年)『ベルサイユのばら』(2025年)など,往年の傑作のリメイクが盛んな昨今だが,本作は1908年出版の児童文学作品を原作とする点,高畑勲という名のある監督が手がけた作品のリメイクである点などにおいて,少々趣を異にしていると言えるかもしれない。
監督は『ROAD TO YOU〜君へと続く道〜』(2017年)などの川又浩。また,確定情報ではないものの,オープニング・アニメーションの演出を山田尚子が手がける可能性がある。
③『 ウマ娘 シンデレラグレイ』
【スタッフ】
原作:Cygames/漫画:久住太陽/脚本:杉浦理史/漫画企画構成:伊藤隼之介/監督:伊藤祐毅,みうらたけひろ/シリーズ構成:金田一士/キャラクターデザイン:宮原拓也,佐々木啓悟/総作画監督:福元陽介,髙田晃,小森篤/色彩設計:岡崎菜々子/美術監督:狹田修/3DCGディレクター:神谷宣幸/撮影監督:伏原あかね/編集:三嶋章紀/音響監督:郷文裕貴/音楽:川井憲次/アニメーションプロデューサー:近松拓也,町口漱汰/アニメーション制作:CygamesPictures
【キャスト】
オグリキャップ:高柳知葉/ベルノライト:瀬戸桃子/北原穣:小西克幸/六平銀次郎:大塚芳忠/フジマサマーチ:伊瀬茉莉也/ノルンエース:渋谷彩乃/ルディレモーノ:大地葉/ミニーザレディ:井澤詩織/タマモクロス:大空直美/シンボリルドルフ:田所あずさ/マルゼンスキー:Lynn/ミスターシービー:天海由梨奈
【コメント】
あくまでも1つの基準だが,僕は競馬にまったく興味がない。が,オグリキャップという馬のことは知っている。それくらいこの馬は有名だと言っていいだろう。そのオグリキャップを主人公にした『ウマ娘』作品が満を持してアニメ化されるとあっては,競馬素人の『ウマ娘』ファンである僕としては注目しないわけにいかない。
久住太陽(漫画),杉浦理史(脚本)のマンガを事実上の原作としている。監督は『GRANBLUE FANTASY The Animation』(2017年)の監督を初め,多くの大作で原画や演出を手がけてきた伊藤祐毅と,『勇気爆発バーンブレイバーン』(2024年)で大活躍を見せたみうらたけひろ。座組に懸念はない。
④『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』
【スタッフ】
制作:スタジオカラー,サンライズ/原作:矢立肇,富野由悠季/監督:鶴巻和哉/シリーズ構成:榎戸洋司/脚本:榎戸洋司,庵野秀明/キャラクターデザイン:竹/メカニカルデザイン:山下いくと/アニメーションキャラクターデザイン・キャラクター総作画監督:池田由美,小堀史絵/アニメーションメカニカルデザイン・メカニカル総作画監督:金世俊/デザインワークス:渭原敏明,前田真宏,阿部慎吾,松原秀典,射尾卓弥,井関修一,高倉武史,絵を描くPETER,網,mebae,稲田航,ミズノシンヤ,大村祐介,出渕裕,増田朋子,林絢雯,庵野秀明,鶴巻和哉/美術設定:加藤浩(ととにゃん)/コンセプトアート:上田創/画コンテ:鶴巻和哉,庵野秀明,前田真宏,谷田部透湖/演出:鶴巻和哉,小松田大全,谷田部透湖/キャラクター作画監督:松原秀典,中村真由美,井関修一/メカニカル作画監督:阿部慎吾,浅野元/ディティールワークス:渭原敏明,田中達也,前田真宏/動画検査:村田康人/デジタル動画検査:彼末真由子(スタジオエイトカラーズ),三浦綾華,中野江美/色彩設計:井上あきこ(Wish)/色指定・検査:久島早映子(Wish),岡本ひろみ(Wish)/特殊効果:イノイエシン/美術監督:加藤浩(ととにゃん)/美術監督補佐:後藤千尋(ととにゃん)/CGI監督:鈴木貴志/CGIアニメーションディレクター:岩里昌則,森本シグマ/CGIモデリングディレクター:若月薪太郎,楠戸亮介/CGIテクニカルディレクター:熊谷春助/CGIアートディレクター:小林浩康/グラフィックデザインディレクター:座間香代子/ビジュアルデベロップメントディレクター:千合洋輔/撮影監督:塩川智幸(T2 studio)/撮影アドバイザー:福士享(T2 studio)/特技監督:矢辺洋章/ルックデベロップメント:平林奈々恵,三木陽子/編集:辻󠄀田恵美/音楽:照井順政,蓮尾理之/音響監督:山田陽(サウンドチーム・ドンファン)/音響効果:山谷尚人(サウンドボックス)/主・プロデューサー:杉谷勇樹/エグゼクティブ・プロデューサー:小形尚弘/プロデューサー:笠井圭介/制作デスク・設定制作:田中隼人/デジタル制作デスク:藤原滉平/製作:バンダイナムコ,フィルムワークス
【キャスト】
アマテ・ユズリハ(マチュ):黒沢ともよ/ニャアン:石川由依/シュウジ・イトウ:土屋神葉/シャリア・ブル:川田紳司/シャア・アズナブル:新祐樹/エグザベ・オリベ:山下誠一郎/コモリ・ハーコート:藤田茜/アンキー:伊瀬茉莉也/ジェジー:徳本恭敏/ナブ:千葉翔也/ケーン:永野由祐/ハロ:釘宮理恵/ポメラニアン:越後屋コースケ/デニム:後藤光祐/ドレン:武田太一
【コメント】
先行上映をご覧になった方には説明不要だろうが,『ガンダム』シリーズ最新作にして,女性主人公2作目(1作目はもちろん『機動戦士ガンダム 水星の魔女』(2022-2023年))の期待作である。ネタバレは避けるが,導入部のサプライズ,キャラクターの魅力,新機軸のメカデザインなど,これまでの『ガンダム』シリーズにはなかった画期的な作品となることが期待される。
制作はスタジオカラーとサンライズ,監督は鶴巻和哉,脚本は榎戸洋司と庵野秀明などなど,名前を聞くだけでクラクラしそうな座組である。言うまでもなく,その多くが『エヴァンゲリオン』シリーズに携わったクリエイターであり,その点も本作の注目点となるだろう。
⑤『薬屋のひとりごと 第2期 第2クール』
【スタッフ】
原作:日向夏/キャラクター原案:しのとうこ/総監督・シリーズ構成:長沼範裕/監督:筆坂明規/副監督:中川航/脚本:柿原優子,千葉美鈴,小川ひとみ/キャラクターデザイン:中谷友紀子/美術監督:髙尾克己/色彩設計:相田美里/CGIディレクター:永井有/撮影監督:鈴木麻予/編集:今井大介/音響監督:はたしょう二/音楽:神前暁,Kevin Penkin,桶狭間ありさ/アニメーション制作:TOHO animation STUDIO×OLM
【キャスト】
猫猫:悠木碧/壬氏:大塚剛央/高順:小西克幸/玉葉妃:種﨑敦美/梨花妃:石川由依/里樹妃:木野日菜/小蘭:久野美咲/ナレーション:島本須美
【コメント】
本作は連続2クールのため,冬クールからの連続放送ということになる。壬氏が猫猫に自分の真の身分を告げることを決意し,2人の関係に徐々に変化が生じ始める。第1クールの35話と36話のラブコメのような展開も,ある意味では本作に潜在していた要素がいよいよ表に現れ始めたというところだろう(誰もが猫猫と壬氏の関係を気にしながら観てきたのだから)。とは言え,この作品はあくまでも後宮内での事件をメインにした物語である。2人の距離感にニヤニヤしつつも,様々な事件が収束していく様を楽しむことにしよう。
⑥『Summer Pockets』
【スタッフ】
原作:Key,VISUAL ARTS/監督:小林智樹/シリーズ構成:大知慶一郎/キャラクターデザイン:大塚舞/特技作画監督:徳丸輝明/3DCG監督:小川耕平/背景:美峰/美術監督:吉原俊一郎/美術設定:青木薫/色彩設計:田川沙里/撮影監督:難波史/編集:丸山流美/音響監督:納谷僚介/キャラクター原案:Na-Ga,和泉つばす,永山ゆうのん,ふむゆん/原作シナリオ:新島夕,魁,ハサマ/音楽:折戸伸治,麻枝准,どんまる,竹下智博,水月陵,大橋柊平/アニメーションプロデューサー:瀧ヶ崎誠/原作プロデューサー:丘野塔也/プロデューサー:中島直人/アニメーション制作:feel.
【キャスト】
鷹原羽依里:千葉翔也/鳴瀬しろは:小原好美/空門蒼:高森奈津美/久島鴎:稗田寧々/紬ヴェンダース:岩井映美里/野村美希:一宮朔/水織静久:小山さほみ/加藤うみ:田中あいみ/岬鏡子:高本めぐみ/鳴瀬小鳩:白石稔/イナリ:鈴木このみ/三谷良一:熊谷健太郎/加納天善:浜田洋平
【コメント】
原作は2018年に発売されたKeyの同名恋愛アドベンチャーゲーム。ゲームのアニメ化は常に困難がつきものだが,ディレクターの魁を中心に,ゲーム版のスタッフがアニメ制作会議に立ち合い,綿密に脚本を練り上げたという。『CLANNAD』(ゲーム原作:2004年/TVアニメ:2007-2008年)を初め,これまでいくつもの傑作“泣きゲー”を生み出してきたKey作品のアニメ化ということもあり,期待は自ずと高まる。
監督は『ぼくたちのリメイク』(2021年)などの小林智樹,シリーズ構成は『五等分の花嫁』(2019年)などの大知慶一郎が務める。
⑦『小市民シリーズ 第2期』
【スタッフ】
原作:米澤穂信/監督:神戸守/シリーズ構成:大野敏哉/キャラクターデザイン:斎藤敦史/サブキャラクターデザイン・総作画監督:具志堅眞由/色彩設計:秋元由紀/美術監督:伊藤聖(スタジオARA)/美術設定:青木智由紀,イノセユキエ/撮影監督:塩川智幸(T2studio)/CGディレクター:越田祐史/編集:松原理恵/音楽:小畑貴裕/音響監督:清水勝則,八木沼智彦/音響効果:八十正太/アニメーションプロデューサー:渡部正和/ラインプロデューサー:荒尾匠/制作会社:ラパントラック
【キャスト】
小鳩常悟朗:梅田修一朗/小佐内ゆき:羊宮妃那/堂島健吾:古川慎/瓜野高彦:上西哲平/仲丸十希子:宮本侑芽/氷谷優人:山下誠一郎
【コメント】
独自の演出でアニメファンを唸らせた『小市民シリーズ』。2024年に放送された第1期は,小鳩常悟朗と小佐内ゆきが「互恵関係」を解消した場面で最終話を終えていた。その続編となる本作では,小鳩と小佐内の両者に恋人がいるという,少々ショッキング(?)な状況から話が始まる。今後どんな事件が発生するのか。そして事件が起きた時,この“狐”と“狼”はどう関わり合うことになるのか。2人は「小市民」を貫くのか。そしてアニメーションスタッフはどんなユニークな演出術を繰り出してくるか(ちなみにスタッフの異同はないと思われる)。楽しみな点の多い作品だ。
⑧『日々は過ぎれど飯うまし』(オリジナル)
【スタッフ】
キャラクター&ストーリー原案・漫画ネーム制作:あっと/原作:team apa/監督:川面真也,春水融/シリーズ構成:比企能博/キャラクターデザイン・総作画監督:満田一/衣装デザイン:藤谷奈美/プロップデザイン:牧野博美/美術監督:東潤一/美術設定:藤井祐太/色彩設計・特殊効果:加口大朗/3D監督:市川元成/2Dworks:村上瞭/撮影監督:佐藤陽一郎/編集:髙橋歩/オンライン編集:グッド・ジョブTOKYO/音響監督:高寺たけし/音響制作:マジックカプセル/音楽:水谷広実/アニメーション制作:P.A.WORKS
【キャスト】
河合まこ:嶋野花/古館くれあ:加隈亜衣/小川しのん:青山吉能/比嘉つつじ:乾夏寧/星なな:会沢紗弥/モコ太郎:もえのあずき
【コメント】
5人の女子大生が繰り広げる日常系飯テロアニメ。一見,きらら枠のような趣だが,P.A.WORKSによるオリジナルアニメだ。正直,P.A.のオリジナルがすべて“当たり”というわけではないのだが,少なくともPVを見る限りでは好ましい雰囲気の作品ではある。
監督は『のんのんびより』(2013年)などの川面真也と,『映画 五等分の花嫁』(2022年)で副監督を務めた春水融。『のんのんびより』(2009-2021年)のあっとがストーリー原案を手がける。
⑨『LAZARUS ラザロ』(オリジナル)
【スタッフ】
原作・監督:渡辺信一郎/脚本:渡辺信一郎,佐藤大,小沢高広(うめ),近藤司/アクション監修:チャド・スタエルスキ(87Eleven Action Design)/キャラクターデザイン:林明美/コンセプトデザイン:ブリュネ・スタニスラス/美術監督:杉浦美穂/色彩設計:田辺香奈/画面設計:坂本拓馬/撮影監督:佐藤光洋/音楽:Kamasi Washington,Bonobo,Floating Points/音響効果:Lauren Stephens(Formosa Group)/音響制作:dugout/アニメーションプロデューサー:松永理人/制作:MAPPA/企画プロデュース:SOLA ENTERTAINMENT
【キャスト】
アクセル:宮野真守/ダグ:古川慎/クリスティン:内田真礼/リーランド:内田雄馬/エレイナ:石見舞菜香/ハーシュ:林原めぐみ/アベル:大塚明夫/スキナー:山寺宏一
中村悠一,杉田智和,千葉翔也,ニーコ,小野大輔,井上和彦,日野聡,上坂すみれ,高橋英則,内山昂輝,小野賢章,多田葵,佐倉綾音,榊原良子
【コメント】
脳神経学博士スキナーが開発した鎮痛剤「ハプナ」は人類を苦痛から解放したかに見えたが,それはスキナーが仕掛けた壮大な罠だった。人類を救うべく,5人のエージェントチーム「ラザロ」が立ち上がる…というストーリー。どちらかと言えば海外向けの作風のようだが,PVからはかなりクオリティの高い作画であることが伺える。
原作・監督・脚本は『カウボーイビバップ』(1998年)『残響のテロル』(2014年)の渡辺信一郎,キャラクターデザインは『輪るピングドラム』(2011年)『BANANA FISH』(2018年)などの林明美,制作はMAPPA。この布陣のオリジナルアニメで注目するなという方が無理があるというものだろう。
⑩『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』
【スタッフ】
原作:Spider Lily/監督:足立慎吾/キャラクターデザイン:いみぎむる/サブキャラクターデザイン:山本由美子/各話ゲストキャラクターデザイン:齋藤悠,秋谷有紀恵/作画監督:山本由美子,森田莉奈,齋藤悠,合田浩章,秋谷有紀恵/銃器監修:江間一隆/プロップデザイン:朱原デーナ/美術監督:岡本綾乃/美術設定:六七質,平義樹弥/色彩設計:佐々木梓/CGディレクター:森岡俊宇/撮影監督:青嶋俊明/編集:須藤瞳/音響監督:吉田光平/音楽:睦月周平/制作:A-1 Pictures
【キャスト】
錦木千束:安済知佳/井ノ上たきな:若山詩音/中原ミズキ:小清水亜美/クルミ:久野美咲/ミカ:さかき孝輔
【コメント】
2022年に放送され大ヒットとなったオリジナルアニメが,全6話のショートムービーとして帰ってくる。サブタイトルからも想像できるように,大きな事件が発生するというよりは,「喫茶リコリコ」を舞台に日常風景を切り取っていく作品になるようだ。ある意味で,きわめて『リコリコ』らしいスピンオフである。放送はアニプレックス公式YouTubeチャンネル他,各種配信プラットフォームで配信される。TV放送リアタイでのあの興奮が味わえないのが唯一の難点か。
2025年春アニメのイチオシは…
2025年春アニメの期待作として,今回は10作品をピックアップした。
今回のイチオシ作品として,鶴巻和哉監督『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』を挙げよう。僕は先行上映を観ているので,少なくとも導入部の面白さは保証できる。スタジオカラー・バージョンの『ガンダム』がどんなものになるか,お手並み拝見といこう。
次点として,春藤佳奈監督『アポカリプスホテル』,伊藤祐毅・みうらたけひろ監督『ウマ娘 シンデレラグレイ』,渡辺信一郎監督『LAZARUS ラザロ』,足立慎吾監督『リコリス・リコイル Friends are thieves of time.』を挙げる。特に『アポカリプスホテル』と『LAZARUS ラザロ』は,今期期待のオリジナルアニメとして注目していきたい。
以上,2025年春アニメ視聴の参考にして頂ければ幸いである。