米国株

アナリストによる、今買うべきロボット関連AI株ベスト3(2024年5月)

ストーリーハイライト

アナリストによると、2024年5月に買うべきロボット・自動化関連の人工知能(AI)銘柄ベスト3は、シンボティック、インテュイティブ・サージカル、サーモ・フィッシャー・サイエンティフィックです。AI関連領域は、最近多くの注目を集めており、ロボット産業を含む、多種多様な産業が良好な投資機会を提供しています。

生成AIの登場により、主に科学、防衛、自動車、技術分野でロボット導入・自動化が一段と進んでいます。ベンチマーク・インターナショナルによると、世界のロボット市場は2024年から2032年にかけて1,698億ドルに達し、CAGR(年平均成長率)15.1%で成長すると予想されています。

TipRanks株式スクリーナーツールを使い、コンセンサス評価が「強気買い」で、今後12カ月でかなりの上昇可能性がある3つのAI銘柄を特定しました。これらのロボットAI銘柄について詳しく見ていきましょう。

1位 シンボティック (Symbotic Inc., NASDAQ:SYM)

シンボティックは、北米全域で小売業や食料品業界向けにロボット自動倉庫を建設・運営しています。ウォルマートやターゲットなどが同社の主要顧客です。シンボティックは、独自のAI搭載ロボット技術プラットフォームが商取引の基幹になると強調しています。

シンボティックの完全自律型ロボットとAI搭載ソフトウェアは、企業が倉庫運営において、効率性、スピード、柔軟性を高めることを可能にします。同社のロボットは、サプライヤーからのパレットの整理から小売店への出荷のための再組み立てに至るまで、自動化された保管および仕分けシステム提供に貢献します。

直近四半期決算では1株当たりの損失は改善し、売上高は大幅増

2024年度第2四半期(2024年1-3月期)の1株当たり損失は0.07ドルで、前年同期の0.10ドルから改善しました。売上高は、ソフトウェアとハードウェアの両方で大幅に拡大し、前年同期比59%増の4億2,430万ドルと急増しました。

第3四半期については、経営陣は売上高を4億5,000万ドルから4億7,000万ドルの範囲と予想しています。

ウォール街の見方は?

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が8人、「中立」が1人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の55.14ドルは、今後12カ月の平均19.5%の上値余地を示唆しています。

2位 インテュイティブ・サージカル(Intuitive Surgical, NASDAQ:ISRG)

インテュイティブ・サージカルは米国の手術支援ロボット大手で、低侵襲手術で知られるダ・ヴィンチ手術システムが有名です。2024年第1四半期には、ダ・ヴィンチ手術システムの医療現場への導入・展開が加速し、売上高、利益ともにコンセンサス予想を上回りました。第1四半期に導入されたダ・ヴィンチ手術システムは313台で、全世界の設置台数は前年同期比14%増の8,887台となりました。

第1四半期で重要なことは、器具と付属品の売上が前年同期比18%増の11億6,000万ドルに急増したことです。これは主に、ダ・ヴィンチの手術件数が前年同期比16%増となり、Ion(インテュイティブの最新の肺生検プラットフォーム)の手術件数が同90%増となったことに加え、値上げが浸透したことによるものです。

最新ダ・ヴィンチ手術システムの売上拡大に期待

同社は最新バージョンのダ・ヴィンチ5システムも発売しており、売上の拡大が期待されています。第1四半期にこの最新機種を8台導入しました。

インテュイティブ・サージカル株の将来性は?

TipRanksによれば、インテュイティブ・サージカル株の平均目標株価は427.93ドルで、これは今後12カ月で7.9%の上値余地を示唆しています。株価は年初来ですでに19.8%上昇しています。なお、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が12人、「中立」が4人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。

3位 サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック (Thermo Fisher Scientific, Inc., NYSE:TMO)

サーモ・フィッシャー・サイエンティフィックは、ライフサイエンス研究の分野で事業を展開しています。AIベースのロボット技術のサポートを通じて、複雑な分析課題の解決、研究所の生産性向上、診断による患者の健康改善、画期的な治療薬の製造を行っています。

同社は、2024年第1四半期に四半期配当を11%増の1株当たり0.39ドルに引き上げ、配当利回りは0.24%になりました。第1四半期にはまた30億ドル相当の自社株買いを実施しました。

調整後EPS、売上高ともにアナリスト予想を上回る

2024年第1四半期の調整後EPS(1株当たり利益)は前年同期比2%増の5.11ドルで、アナリスト予想を上回りました。売上高は3%減の103.5億ドルでしたが、これもコンセンサスを上回りました。2024年通期のガイダンスを引き上げ、売上高を423億~433億ドル、調整後EPSを21.14~22.02ドルと予想しています。

サーモ・フィッシャー・サイエンティフィック株は「買い」か?

TipRanksによれば、過去3カ月間のアナリストレーティングは、「買い」が13人、「中立」が2人で、コンセンサス評価は「強気買い」です。平均目標株価の628.67ドルは、今後12カ月で5.3%の上値余地を示唆しています。株価は過去1年間で14.5%上昇しています。

結論

前述の3つのAI銘柄は、ロボット技術におけるAIの進歩から売上高を拡大させる確かな可能性を秘めています。ウォール街のアナリストは、これらの銘柄を非常に楽観視しています。投資家は、徹底的な調査の後、ポートフォリオのリターンを高めるためにこれらのAI銘柄を検討できます。

免責事項

ディスクロージャー

本記事は株式投資分析ツールTipRanksの許可を得て、3 Best Non-Nvidia AI Stocks to Buy in May 2024, as per Analysts原文の翻訳を中心にまとめています。

米国株
この記事のライター
TipRanksの専属編集者兼翻訳者。 米国株など米国金融市場を中心に金融関連コンテンツの翻訳・作成にこれまで従事。 日本経済新聞社英文編集部門勤務を経て、約20年にわたり外資系金融機関などで金融関連コンテンツの翻訳・編集業務およびマーケティングサポートを担当。 米国の個人投資家向け金融メディア「モトリーフール」の日本語サイト(今は撤退)で、翻訳・編集業務を担当した経験もあり。 日本証券アナリスト協会 認定アナリスト(CMA)
米国株投資の銘柄分析はTipRanks
最新記事